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047 番外編 弱いことに説得力があったラスボスの皆さん

 最終決戦の相手、ラスボス。彼らは当然ながら、絶対的な強者であることが多い。ことに、プレイヤー自らが戦うゲームにおいてその傾向は顕著だ。


 だが中には弱いやつもいる。それに関しては「白ける」という意見もあれば「早くエンディングを見たいからサクッと倒せるほうがいい」という人も少なくない。


 それはいい。好みの問題だ。


 だが弱いことにはそれなりの理由、説得力が欲しい。これは理解していただけよう。

 今回は気分転換回。ファンタジーを一旦離れ、弱くても違和感のなかったラスボスの皆さんを紹介してみたい。


 パターン① もともと無能

 例・高キュウ(水滸伝すいこでん・天命の誓い)


 変換候補に字がないが、ゲームの目的は天下統一ではなくコイツを倒すことなので文句なしのラスボスである。原作でも林冲りんちゅうにとっては仇敵だし。

 だがパラメータは「ザコじゃないけど強くもない」程度。梁山泊りょうざんぱくの好漢はもちろん、史文恭しぶんきょうら一介の武芸者にも劣る。


 これは原作を読んだ方なら納得だろう。こいつは身内のコネで実力不相応の地位についただけなのだから。ちなみにコーエーのゲームなら、ロイヤルブラッド(15話参照)のエセルレッドも、宰相ゲオルグの傀儡でパラメータは低い。


 無能でも家柄がよければラスボスになれる。リアルっちゃリアルだ。嫌なリアリティだけど。


 パターン② 力を発揮できなかった

 例・ビルドヴォーグ(重装騎兵ヴァルケン)


 SFCスーパーファミコンの傑作アクションゲームのラスボス。主人公機ヴァルケンをはるかに上回る巨大機動兵器で、単独で一個大隊すら壊滅させる戦闘力を持つ……はずなのだが、実際は硬いだけで弱い。攻撃は単調だし、せっかく大量の武器を持っているのに、一斉に使ってこないのだ。


 これにはちゃんと理由がある。搭乗しているアルフ・ベルダークはこの機体のパイロットではなく、正式な訓練を受けないままぶっつけ本番で操縦しているらしい。動きが拙くて当然だ。


 そもそも大型兵器は一人で動かすものではない。全ての武器を同時に使ってこないのは、アルフが単身で乗り込み、複数の操縦席を行ったり来たりしていたためと思われる。

 事実、攻撃パターンが変化する時には若干タイムラグがある。この間にシートを移動していたのだろう。


 結局ビルドヴォーグの戦果は、主人公に通信してきたモブのアサルトスーツ一機だけ。マニュアルくらい読んでおくべきだったなアルフ。


 パターン③ 作者の予想を超えていた

 例・ワードナ(ウィザードリィ・狂王の試練場)


 珍しいパターンも紹介しておこう。このエッセイでも頻繁に出てくるウィザードリィの初代ラスボス、ワードナだ。


 パラメータ的にはトップクラスの強さを誇る。しかもバンパイアロードや多数のバンパイアを従えており、普通に戦ったら苦戦は必至。ところが作者が想定していた「普通の戦い」をするプレイヤーが思いのほか少なく、あっさり倒されるラスボスになってしまったのである。


 実は作者は、基本職が全ての魔法を覚えるレベル13が上限、そこでゲームは終わりのつもりだったらしい。50とか100までやり込む廃人がいるなど予想していなかったのだ。

 つまり上級職は、全ての呪文を使えない器用貧乏のイメージで調整していたことになる。全部の魔法を覚えるのはたしか君主ロードがレベル16、侍が22、司教ビショップが28だったか。


 本作の基本職はとかく「上級職の下位互換」と思われがちだが、作者が想定していたレベルの間はスペシャリストである彼らのほうが使える。あえて低いレベルで冒険するのも一興だろう。


 このように、ラスボスだからって圧倒的に強い必要はないのだ。いくつか例を挙げてみたが、作者の皆様が弱いラスボスを出したいときの参考になれば幸いである。

【番外編ついでにお願い】

リニューアルの際、削除ボタンが他のボタンの横にでかでかと表示されて不評だったのを覚えておいででしょうか。

多少改善されましたが、事実上の削除ボタンである管理ボタンが、エピソード詳細の画面だと編集ボタンのすぐ上、作品詳細の画面だと設定ボタンのすぐ横、いずれにせよ他のボタンのすぐ近く、誤って押しやすい位置にあるのは変わっておりません。

なので、作者の皆様の中にこれが気になる方がおられましたら、運営に「管理ボタンを離れた位置に変更してほしい」とか「管理ボタンを非表示にできるようにして、その間は削除そのものができなくなる安全措置を」等の要望を送っていただきたい。

いえね、誤ってタップするしない以前に、事実上の削除ボタンが事あるごとに目に入ってくるのって、地味に気になりません?

私が神経質なだけかなあ。

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