表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/163

おや……?もしかして私って、吸血鬼……?

 この世界で意識を持ってからだいたい半年くらい経ちました。まあ、まだ言葉とかは分からないのでそこまで情報は集められていませんが……。自分の名前すらもわからないのです。


 ただ、観察していて何となく分かるようになりました。


 例えば、私が最初に会った緑色の髪をした女性が私のお母さんであることや、その隣にいた男性がお父さんだったこと。それに私に哺乳瓶を思いっきり押し付けてきた少年は私のお兄さんだったこと。(これは少しショックでした……。私は妹だったので、弟が欲しかったです。)メイドたちは合計で5人いますね。毎日交代でお世話をしてくれています。

 それに加え、私達が住んでいるところはお屋敷で、どうやら貴族らしいです。ちなみに領地はないですが、爵位は男爵らしいです。上から公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵ですから、一番下ですね。その上に国王が、その下に平民がいます。


 最近では何となく魔法の使い方もわかってきました。どうやら私達の体内には魔力というものがあって、それを使って魔法を発動させるようです。そして魔法の大本になる魔力の量は使えば使うほど増えるようです。なので、教えてもら……、いえ、簡単な光を灯す魔法で練習しています。まあ、まだつかないんですが。


 ……え?本当に言葉が分からないのにここまで分かってたのかって?

 ……まあ嘘なんですけど。確かに観察だけで分かったのは本当に一部だけです。実はですね、あの後神様に夢で会いましてね、そこで私はいろいろ聞いたんですよ。なぜか言葉だけは教えてもらえませんでしたが。

 実は両親は戦争を終わらせた英雄なんて存在らしいです、はい。母がエルフで父が吸血鬼らしいです。もともと戦場で出会ったそうですが、戦闘中にとんでもない魔物に襲われて共闘したらしいです。そこで両者ともに魔物が誰かに操られているわけでは無いと気づいたとか。

 いやー、もともと敵対してたのにいきなり恋愛感情に移るなんてすばらしいですねー。両国の首都ではそれが劇になって毎年終戦の日に上演されるらしいですよ。いつか見に行ってあげましょうかね。


 ちなみに暦、時間は全く同じだそうで。なんでもわざわざ変えるのが面倒くさかったとか。



 はい、じゃあそろそろ現実に向き合いましょうかね。手を伸ばして口に近づけます。そして前歯をなぞるようにして触ります。すると――、何かでっぱりのようなものがありますね。

 不思議です。なだらかではないんですね。しかもそのでっぱりは牙のように右と左両側についていますよ。なんか血を吸えそうですね。


 そう!吸血鬼なんです、私!

 いや、何となく分かってはいたんですよ?何せ白髪に赤い瞳ですよ?これが噂に聞くエルフではないだろうことも何となくわかっていましたとも。でもですねー、何となく森の賢者ってかっこいい!って思ってたんですけどねー。

 しかも神様曰く、吸血鬼は稀に生まれる上位種らしいです。今では世界に私とお父さん合わせて数人しかいないそうです。


 ……絶対目立つじゃないですか!私!




 これまた半年後、つまり私が生まれて一年経ちました。あれ以来神様は夢にも出てきてくれなくなりました。まあ忙しいのでしょう、仕方のないことです。

 でも!朗報もありますよ!


 なんと!言葉が分かるようになったんです!

私の名前はルナ=ブラレストです。吸血鬼です。


 そしてお父さんがベルノ=ブラレストです。ブラレスト家当主で、百人に聞けば百人がイケメンだと答えそうな容貌の持ち主ですね。吸血鬼らしい白い髪と赤い瞳が特徴です。実は魔法よりも剣の方が強いそうです。


 そしてお母さんがシルフィー=ブラレストです。ブラレスト家夫人で、少女がそのまま大人になったような人です。エルフらしいきれいな緑色の髪と瞳が特徴です。まあ、エルフなので優秀な魔法使いなのでしょう。あの写真を作った魔法もまだ私にはよくわかりませんし。ちなみにあの写真はまだ大切に持っています。


 最後にお兄さんがソル=ブラレストです。お母さんと同じエルフです。最初はやんちゃボーイだと思いましたが、実はそうでもなさそうです。私が見た時はいっつも本を片手に持っています。それにお父さんと一緒に剣の訓練もしている様子も見ました。


 そして吸血鬼についてもわかってきましたよ。私が知っているような吸血鬼とは少し性質が違うようです。血を吸わないといけないということはないですし、日の光が当たったら砂になるということもないです。ただ、当然ですが日が出ている間は力を十全に使うことはできないようですが。

 それ以外は私が知っているのと同じです。鏡に映らなかったり、体を霧にできたり。ニンニクを食べると体調を崩したり、流水を見ると吐き気が襲ってきたり。まあ、知っているよりかは幾分被害が小さいですが、そういうものでしょう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ