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足音が聞こえてきましたよ……。

今日はあともう1話投稿します。

おそらく14時頃になりますが……。よろしくお願いします!

 Aランクの冒険者の皆さんと一緒に私は先陣を切って東側の門から出ます。恐ろしいくらい音が何もしません。それこそ鳥たちが羽ばたく音も動物が吼える声も全く聞こえず、ただ風が草木を揺らす音だけが静かに聞こえてきます。不気味でしょうがないですが、これから起こることを考えれば動物たちの姿が見えないのも当然なのでしょう。


「なあ、ソフィアの嬢ちゃん。本当に竜とは一人で戦うつもりなのかい?」


 背後から声をかけてきたのはここでは数少ないドワーフのトリトンさんです。身長は私と同じくらいで手足もそこまで長くはありませんが、そこには私とは比べ物にならないほどたくさんの筋肉がついています。その背中に地面につきそうなくらいの大きなハンマーを背負っています。


「はい。少なくとも今の戦力で一番時間を稼ぐ方法と言ったらそれくらいしか思いつきません。私以外のサブマスで戦闘系なのはタイガさんだけですが、それでも慣れない連携をするくらいであれば一人で戦った方がいいです。ギルマスが来ればどうせ何とかなるんですから。」


 おそらくギルマスが向かったのは魔王城でしょう。あそこにはこの魔都で一番強い魔王様がいらっしゃいますから。魔王様がいればいったい誰が出てこようがどうにかなるのでしょう。……その魔王様が今魔王城にいらっしゃれば、ですが。ちなみに結構な頻度で魔王城からいなくなってしまうそうです。


「そうかい?なら俺たちは遠慮なく最初から全開で向かわせもらおうかね。なんせスタンピードなんて5年ぶりだからな、血もたぎるってもんさ。なぁ!?」

「おう!あの時とは違うってことを魔物どもに教えてやるぜ!」

「当然よ。あの時は魔王様がたまたまいらっしゃったからどうにかなったけど、今度こそあたしたち冒険者だけで狩りつくすわよ。」


 今いるAランクの冒険者は聖槌のトリトンさんに2本の刀を使う珍しい剣士のイゾウさん、そして火属性魔法と闇属性魔法を得意としているミラさんです。その後ろには皆さんのパーティーメンバーが苦笑いしながらその様子を眺めています。

 まったく、頼もしい限りです。私一人では精神的な面でダメだったかもしれません。


 そんな若干の気のゆるみを狙っていたかのように、遠くから偵察に出てもらっていたフォウトさんの声が聞こえてきました。


「来たぞー!スタンピードだぁー!」




「落ち着きましたか?」


 あれから5分程、ようやく少年たちは泣き止みました。まあ別に魔物も来なかったんでいいんですけどね。

 私の言葉に4人ともコクコクとうなずきます。


「さあ、では帰りましょうか。ここは魔物が出るので危険ですし。」

「まって!まだ剣が……。」


 ……え?何ですか?剣?知りませんけどね。……冗談ですよ。覚えてます。でももし忘れてたらそのまま帰るつもりでしたけどね。


「ああ、そうでした。すっかり忘れていました。では探しに行きましょうか。」

「うん!」

「……そうでした。皆さんの名前を教えてもらってもいいですか?」


 すっかり忘れていました。これから話すとしても名前を知らないと不便です。……これも人とあんまり喋らない弊害でしょうか。


「うん!僕はリョウだよ。」

「俺はジョズ。リョウを助けてくれてありがとう、姉ちゃん。」

「わたしはクレアだよ、お姉ちゃん。」

「あたしはカノン。お姉ちゃん、助けてくれてありがとう。もうダメだと思ってたわ。」


 ふむふむ、このリーダー格のような少年がジョズ君で、最初に会ったこの子がリョウ。少しおとなしそうな少女がクレアちゃんで、元気っ子がカノンちゃんですか。うんうん、覚えやすくていいですね。


「私はルナです。よろしくお願いしますね、4人とも。」



「リョウ君がどこで剣を無くしたか3人は知りませんか?」

「剣か……。俺には分からないな。リョウは覚えてないのか?」

「……うん、気が付いたたらなくなってて。匂いなら覚えてるんだけど、全然どこかわからないんだ。」

「バカね、って言いたいところだけど、しょうがないわね。魔物に追われてたんだし。」

「そうだね、早く探そう。冒険者のお兄さんにもらった大切な物なんでしょ?」

「それもそうね。もらったものを無くしたりしたら先生に怒られるだけですまないわよね。」



「ルナお姉ちゃんはどこのギルドで登録してるの?」

「私は本部ギルドですね。兄もそこで登録してたので同じ場所で登録しました。まだ登録してすぐなんですけどね。」

「え、そうなの?すごい魔法を使ってたからてっきりランクが高い冒険者なんだと思ってたわ。」

「あ、それ僕も思った。杖がないと魔法の威力は落ちちゃうって聞いたけど、ルナお姉ちゃんの魔法はすごかったもん。」

「確かに!魔法はまったく使えないけど、あの魔法はすごかった。俺が全力で殴ってやっと一体倒せるかっていうゴブリンをまとめて吹き飛ばしてたし……。」

「まあ、その代わり私は魔法以外何もできませんけどね。」


 ……こんな話ばっかしてていいんでしょうか?早く見つけてこの子たちを街に返してあげないと。私も家に帰れません。

今週中に一章を完走する予定です。

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