5/30
五
.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○
時々、思う事がある。
ぼくは不安なのでは、無い。
不安を演じてるだけだ。
…不安も感じないモノに、成りたく無いから。
怖いのだ。
自分が、一体、何者なのか? 分からなくなりそうで。
ぼくは、
ひ弱で、ちっぽけな、
唯の、
人間だ。
…眩暈がして、吐き気がする。
何時もの事だ。
それでも、ぐっ、と、足元に力を入れれば、
この足は、地に付いている。
最近、ふと、思った。
『ぼくは、大丈夫』“不安”が無くとも、大丈夫。
何故なら、ぼくは、望んでないから。
独りで、際限なく飛び上がり、上空から爆弾を投げ落とすような真似は、 これっぽちも、望んでないから。
ぼくは、大丈夫。
自分自身を失う“不安”は、これっぽっちも無いけれど、 きみの手を掴み損ねた痛みなら、知っているから。
忘れようの無いくらい、憶えているから。
.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○.。o○