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少女でリスタート  作者: 亀山
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44 ささやかな宴と悩み事②

「よっこいしょ。さてと……何食べようかな」


 ギルドにある、食堂兼酒場の席に座りメニューを見ていた。


 メニューを見ながら悩んでいると、同じ長い木の椅子に座って居るパトリシアちゃんに話しかけられた。


「アキラって好き嫌いとかある? ないならあたしが適当にオススメ選んであげるよ。それに大皿ならみんなで色々な物食べられるしね」


 そう言いながらパトリシアちゃんは、肩と肩が触れる距離まで近づいてくる。


 前に来た時も特に頼んでなかったしな。パトリシアちゃんが選んでくれれば間違いないだろう。それにしてもパトリシアちゃんは良い匂いだな。


 パトリシアちゃんの匂いを堪能していると、みんなもパトリシアちゃんのオススメで大丈夫との事。パトリシアちゃんは慣れた様子で注文をしていく。少し待つと料理が次々と運ばれてきた。


「わぁー! ミケちゃん、美味しいね!」


「ふふっ、アリスちゃん。よく噛んで食べるんだよ?」


 はしゃぐアリスちゃんの横で、金属のコップを片手にミケも料理を楽しんでいる。どうやらミケは飲んでいるようだ。


「ほら、アミン。ほっぺについちゃってるよ」


 その隣ではシエナちゃんが弟のアミンちゃんをお世話していた。


「ううぅ……おねえちゃん恥ずかしいよぉ……」


 アミンちゃんはお姉ちゃんであるシエナちゃんにほっぺを拭かれ、恥ずかしいようだ。


 おじさんもシエナちゃんにお世話されたいです。色々と。


 和やかな雰囲気を楽しみながら、料理を食べていると、パトリシアちゃんがこちらに顔を向けて来た。


「ふっふっふっ……アキラ、美味しいでしょ? あたしの一押しなんだからね!」


 みんなに喜んでもらえてパトリシアちゃんも嬉しそうな様子で言ってくる。


「うん、パトリシアちゃんに任せてよかったよ。ありがとうねパトリシアちゃん」


 そう言うと、パトリシアちゃんは照れくさそうに笑っていた。可愛い。


 そんな可愛らしいパトリシアちゃんやみんなと過ごしていく。料理も食べ終え、ゆっくりしていると背後から声をかけらた。


「こんばんわ皆さん。ちょっといいかしら?」


 振り返るとサリナちゃんがそこに立っていた。


「あっサリナちゃん。どうしたの?」


 シエナちゃんがそう聞くと、サリナちゃんは俺とパトリシアちゃんを交互に見た後に伝えて来た。


「ちょっとアキラさんとお話がありますの。アキラさんをお借りしてもいいかしら? シエナさん」


 ん? なんだろ、特になんもしてないはずなんだけどな? しかし、サリナちゃん相変わらずセクシーな恰好だな。眼鏡も似合ってて素敵ですね。すごい見られておじさんはドキドキしちゃいます。


 そんなセクシー眼鏡さんと見詰め合っていると、横に座って居たパトリシアちゃんが割ってはいってくる。


「なに? サリナがアキラになんのよう?」


「ええ、ちょっとしたお話しがあるのよ。パトリシアどいてもらえるかしら?」


 お互いに睨み合うパトリシアちゃんとサリナちゃん。


「まぁまぁパトリシアちゃん。お話くらいだったらいくらでも俺は大丈夫だからさ。ちょっと待っててね」


 立ち上がりパトリシアちゃんの頭を撫でながら言う。パトリシアちゃんは最初の勢いをなくしていく。


「まっまぁ、アキラが良いならあたしは……」


 こちらに振り返り、撫でていない腕の袖を握りながら言ってくるパトリシアちゃん。少し顔が赤いようだ。


 大丈夫そうかな? よくわからないけど、ちょっとしたわだかまりが二人はある様子だしね。可愛らしい女の子が争うのはおじさん見たくはないしね! これでサリナちゃんの胸元もじっくり見れるしね!


「アキラさん、すみませんね。ではお借りしますね」


 皆に会釈した後に、サリナちゃんは歩き出していく。サリナちゃんの胸元を楽しみにしながら、サリナちゃんに着いていった。


「アキラさん手間を取らせてしまい、すみませんね……」


 冒険者ギルドとエミリーさんのお店を繋ぐ渡り廊下に着くと、サリナちゃんはこちらに振り返りそう言ってくる。


「大丈夫だよ。それでどうしたの?」


 サリナちゃんは右手を頬にあてながら腕を組み、少し考えてる様子だった。


 言いにくい事なのかな? それにしても……良い眺めです。もう少しだけ悩んでくれてもおじさんはいいんだよ?


 胸を抱えるように組んでいる為、胸の部分が強調されている、おじさんは一生懸命それを見ていた。幸せになれるモノを眺めていると、サリナちゃんが口を開く。


「パトリシアとシエナさんの事なのですが……上手くアキラさん達とはやっていけてますか?」


「うまくかどうかは分からないけど……仲良くは出来てるかな? PTに関しては、俺も初心者だから……あまり分からないかな」


 サリナちゃんは返事を聞くと、空を見上げる。


「良かった……」


 夜空を見上げながらそう呟いたサリナちゃんは、優しく微笑んでいた。


 心配だったのかな? いや確かに、おじさんは初心者だし……見た目は可憐な乙女なだけだからね? 中身はどうしようもないからね……。


 サリナちゃんの横顔を見ながら少し心配になっていると、サリナちゃんと目が合う。


「ふふっ、アキラさん。そんな心配そうな顔はしなくても大丈夫ですわ。問題があるのは……あの二人ですから……」


 心配事はおじさんの事ではなく、パトリシアちゃんとシエナちゃん達のようだ。


「パトリシアちゃんとシエナちゃんの問題? どうゆうこと?」


 疑問に思いサリナちゃんに問いかけた。


「そうですわね……PTを組んでるアキラさんは知っていた方がいいでしょうから。あの二人はですね……」


 サリナちゃんは物悲し気な目をしながら説明をしてくれた。


「頑張り屋さんなのは良い事ですわ、でも……」


「うーん……たしかにねぇ……」


 サリナちゃんの話を聞くと、元々はサリナちゃん達とPTを組んでいたらしい。最初の方は上手くいっていたようだが、徐々に二人が無理をするようになっていき。依頼も失敗しないものの、成果は良くなかった。そしてシエナちゃんのランクアップする為の依頼が失敗してしまい、そこからパトリシアちゃんと仲違いしてしまったそうだ。


 たしかに二人とも頑張り屋さんだからなぁ……。おじさんはそれなりに頑張ってるくらいだしな。まぁでも、元々は幼馴染らしいから、なんとかなるんじゃないかな? ほんとはサリナちゃんもパトリシアちゃんも仲良くしたいだろうし。


 考え込んでいると、サリナちゃんがそっと横に来る。


「アキラさん……すみませんね。私とパトリシアは話すとお互いに素直になれませんの……」


 俯きながらそう言うサリナちゃん。普段は凛としてはっきり意見を言うサリナちゃんだが、今はしおらしく、とても可愛らしい女の子だった。


 サリナちゃんも頑張り屋さんなんだね。二人の為に色々と思って、俺に話してくれてるようだし。おじさんの出来る事なら頑張るよ! 


「まぁ……出来る限り俺もやってみるよ。大したことは出来そうにないけど、任せてね」


 そう言いながらサリナちゃんの頭を撫でた。


 あっやべ。最近よく女の子の頭撫でてるからやっちまった。サリナちゃん嫌かも知れないのに……。元々の年齢から考えると半分にも満たない少女なので、ついつい年下扱いしてしまう。そして凛とした子が弱さを見せてくると、無性に頭をなでたくなったりするのは仕方ない事だ。


 そんな言い訳を考えていると、サリナちゃんが俺の胸に顔を埋めてくる。


「少しだけ……このままで……」


 静かにそう言うサリナちゃん。少し見える頬は赤くなっていた。


 サリナちゃんも頑張ってたんだね。二人の事心配で色々したかったんだろう……。サリナちゃんもやっぱり良い子なんだねぇ。それに……おっぱいをおじさんに密着してくれるし、良い子だねぇ!


 少し立つと、サリナちゃんはスッと顔をどける。最初に会った時と同じように凛とした表情になっていたが、頬は赤くなっている。


「アキラさんは不思議な方ですね。歳は同じくらいですのに、なんだかとても安心しますわ。ふふっ、シエナさんもそう言う所に惹かれたんでしょうね……」


 茶目っ気のある笑顔をするサリナちゃん。可愛い。


「でも……シエナさんの事は渡しませんわよ?」


 手を組み、まるで祈るような形のまま、話し続けるサリナちゃん


「はぁーシエナさんは本当に可愛らしい……早く……早くまたPTを組んで、今度こそ色々とシテ差し上げないと……」


 この人やっぱりちょっと、やべぇ人だな。シエナちゃん大丈夫かな……貞操関連が……。


 シエナちゃんの貞操が心配だが、相談は済んだのでみんなの所へ戻ることにする。サリナちゃんはこのまま帰るとの事、最後まで二人の事を心配な様子でいたサリナちゃん。良い子だと思うんだけど、シエナちゃんに関するとちょっとな……。


 心配な事も出来たが、まぁ大丈夫だろう。そう思いながらみんなの所へ戻っていった。


「アキラ、大丈夫だったか? サリナに変な事されてないか?」


 席へ戻っていくと、パトリシアちゃんが駆け寄ってき、そう聞いてくる。


「大丈夫だよ。ちょっとした相談事だったしね?」


「そっか……ならいいんだけど」


 パトリシアちゃんは俺の服をギュッと掴んできた。パトリシアちゃんはとても心配だったようだ。ちょっと照れくさいな。


 パトリシアちゃんの可愛らしい様子を堪能していると、奥の席からこちらを見つめる子が居る。力強い感じでシエナちゃんが見つめてくる。ちょっと怖い。


 このままでは危険な気がする。そう思い、サリナちゃんの用事も終わったので帰宅する事にした。


「じゃぁ今日はありがとうね。みんなでご飯食べるの凄い楽しかったよ。ん? どうしたの?」


 お礼をみんなに伝えていると、パトリシアちゃんがモジモジしながら見つめてくる。良く見ると、隣に居るミケと俺を交互に見ているようだ。


「あっあのね……ミケちゃん! アキラをその……ちょっと借りてもいいかな?」


 意を決するかのようにミケに伝えるパトリシアちゃん。


「いいよっ!」


 満面の笑みを浮かべ、親指を立てながら言うミケ。


 そして話しについていけないおじさん。


 あれ? ミケさん即答してますけど、俺の意思とかそうゆうのはないんですかね? いや、パトリシアちゃんの頼む事なら頑張ってやるけども。てか、なにすればいいの? おじさんエッチなことくらいしか考えてないよ?


 疑問に思っていると、パトリシアちゃんは手を繋いできた。


「ありがとうミケちゃん! じゃっじゃあ、アキラ借りるね! ちゃんと家まで送るから!」


 そう言ってパトリシアちゃんは俺を連れて行く。若干ついていけなかったが、シエナちゃんの目が怖かったので、大人しく連れていかれることにした。


 まぁ……大丈夫だよね?

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