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少女でリスタート  作者: 亀山
29/51

29 お酒はほどほどにね。

「カンパーイ!」


 ギルドに集まり飲み会の始まりだ。


 警備は兵士の人達に任せ、俺達や他の冒険者と宴を楽しむ事になった。


「いやぁーしかし……フェリドもシュルツも良かったな! 子供はどっちに似るんだろうなぁー」


 大笑いした後、遠くを見つめるユセフさんだった。


「もぉ~ユセフさんってデリカシーないんだからぁ! 三人くらいにぃ、決まってるでしょぉ! ねぇ~フェリド君!」


 フェリド君の腕に抱き着いて甘えるように言うエミリーさん。


「いや……まだその……そうゆうのは早いと思うんです……」


 フェリド君は顔を真っ赤にしながらエミリーさんに伝えている。


 わたしは……いつでもいいんだよぉ? そう言ってフェリド君と見つめ合うエミリーさん。


 すごくおじさんは羨ましいです。いつでも……なるほど。おじさんがワクワクしちゃう!


「ユセフさんの子供って、あんまユセフさんに似てねぇからな~。でも女の子だったらハンナに似て可愛い子になるだろうな……」


 シュルツさんも遠くを見始めた。隣に座って居るハンナちゃんは俯いて顔を赤くする。


「へっ変な事言わないでよっ! ……シュルツに似た男の子だったら……可愛いと思うわよ……。やっぱりでも女の子と男の子両方欲しいかな? あ……なんでもないっっ!」


 ハンナちゃんも準備万端なようだ。すごいね、ラブラブで眩しいよ? おじさん今日は飲んじゃお!


 ユセフさんもそんなカップルを見て苦笑いしている。そんなユセフさんと目が合った。


「アキラもご苦労さん。俺は現場みてねぇけど活躍したんだってな? ほんとにありがとな、新人なのに無理させちまったな……」


 そう言ってくれたユセフさんは少し悲しそうだった。


「いやぁー大した事は……。それにユセフさんが街に残ってくれて、子供達の面倒見ててくれたじゃないですか」


 そう言うと照れ笑いを浮かべ、ジョッキに入ったお酒を飲み干した。


 そしておじさんもジョッキを飲み干す。


 いい感じにみんな酔っ払いになっていく。そして……おじさんも酔っちゃったの。


「リーゼちゃん! のんでるぅー? よっこいしょう!」


 酔っ払いのおじさんはリーゼちゃんの横にって座って肩に手を回す。


「ひゃぅッ! びっびくりした……。アキラさん酔っぱらってらっしゃるんですか? 大丈夫なんですか?」


 リーゼちゃんは優しいなぁ……。なんか良い匂いするし。良い匂いするし。オッパイ大きいし。


 だいじょうぶだよぉっ! 俺はそう言った後、酔っ払いで気分がウキウキな俺はそのまま、リーゼちゃんの肩を抱きながら首筋に顔を埋める。そして堪能し始めた。


「はわわっ! あっアキラさん? どっどうしたんですか?」


 リーゼちゃんはしどろもどろしながら聞いてくる。


「いい匂いだと思いまして。近くまで来ました! ん? そういえばこれは……?」


 リーゼちゃんの香りを堪能しながら顔の方に目をやると、リーゼちゃんは顔が赤くなっていた。少し目線をあげると、初めて会った時に見えた耳の上にある黒い物体が目に入った。


 なんだろな? なんかちっちゃい角みたいだな。どれどれ……。


 俺はリーゼちゃんの首筋から少し離れ、そのまま耳の上にある黒い角を頬張る。


「あっ……そ……そこはっだっだめですよぉ……」


 リーゼちゃんの体に力が入る。小刻みに震えてるのが伝わってくる。


 黒い角は表面がツルツルとしていて、とても滑らかな舌触りであり、人肌より少し暖かいくらいだった。そして舌で触れている部分から、リーゼちゃんの鼓動を感じ取る事が出来る。


 味はしないんだな……。でもなんかすべすべでつるつるで気持ちがいいな。リーゼちゃんドキドキしてるのかな? 鼓動が早いよ?


 俺は満足できたので口を離す。リーゼちゃんがこちらを見ながら言ってくる。


「もうっ! アキラさんはそうゆう事はしちゃだめなんですからねっ!」


 プンプンしてるリーゼちゃんも可愛いね。


「ふぁーい、今度は許可とりまぁ~す!」


 リーゼちゃんはプンプンしていたが、俺がそう言うと。赤かった頬がさらに真っ赤になり、そうゆう事じゃないんですっと言ってモジモジしていた。


 酔っ払いのおじさんはそんなリーゼちゃんをよそに、次のターゲットを見つけ、席を移動していった。


「クラウス君! なにしてんの?」


 クラウス君とニック君が座る席に向かい、座って居るクラウス君の背中に抱き着いた。


「わわっ、アキラさん? だいぶお酒を飲んでるようですが……大丈夫ですか?」


 ジョイスさんやアルベルトさんと話しているようだったが乱入していく。


「おうよぉ、酔っぱらってるだけだから……だいじょうぶっ!」


 そう言う俺を、見たニック君はスッっと距離を取ろうとしていた。気づいた俺は、クラウス君に抱き着いたままニック君の腕をとってひっぱる。


「逃げちゃーだめだよ? さみしいじゃん? ね? ね?」


 そうして二人の間から顔を出すと、ニック君は凄く……もの凄くめんどくさそうな顔をしている。


 ムカついたのでニック君に顔をスリスリする。


「分かったから、もう逃げないからやめてくれ……本当にアキラは俺の姉貴達と似てるよ。そのウザイ感じ」


 めんどくさいのか逃げるのは諦めてくれたようだが。ちょっとおじさんの扱い雑じゃない? 見た目は可憐なんだよ? しょうがないからクラウス君に慰めて貰おう。


「うざいってひどいよねぇー。クラウス君はそんなことないもんね! あっクラウス君っていい匂いするね」


 そう言いながら今度はクラウス君にスリスリする。爽やかなイケメンな匂いです。


「はいっ! えっとその……アキラさんもいい匂いだと思いますよ……」


「ありがとう! クラウス君にそう言ってもらえるとうれしい!」


 おじさんは臭くないことに、とても感激した。そんな横で照れているイケメンを見ていたら、別の席にいるカティアちゃんとエステルちゃんを見つけた。


「じゃぁ、そうゆうことで!」


 俺は颯爽と席を後にすると、二人とも安堵の表情を浮かべていた。気にせずカティアちゃんとエステルちゃんの間に座る。


「おおっとー、アキラ姉じゃないっスか。結構飲んでるんっスね?」


「アキラ、ビっビックリするじゃない。どうしたのよ?」


 エステルちゃんはそう言いながらも席を少し開けてくれたじゃない。相変わらず良い子ね。


カティアちゃんに目をやると、片手にジョッキを持ちながらニコニコしている。少し顔が赤いのでカティアちゃんも飲んでるようだ。


 そして俺はじっとカティアちゃんを見つめる。不思議そうな顔でこちらを見ているカティアちゃん。


「ちょっと耳さわらせてよ」


「無理っス」


 俺が聞くと即答で断ってきたカティアちゃん。悔しいので触ろうとすると顔を避けられた。


 くそう……このにゃんこ素早いな。でもうなじが隙だらけだ!


 そう思い抱き着きながらうなじに勢い良く顔をつける。


「にゃあっ! ちょっちょとアキラ姉だめっスよぉ」


 やっぱりカティアちゃんはネコちゃんのようだ。


 ただ、勢いよく行ってしまったため、俺は口が半開きだった。カティアちゃんのうなじに歯と舌が触れる。


 ちょっと勢い良すぎたかな? でも、もうなんか触れちゃってるからいっか! ちょっとしょっぱいな、でもカティアちゃんのだったら全然イケルよ! そういえばネコちゃんってアレの時たしか……。


 ネコちゃんの生態系を思い出しているとカティアちゃんが震えていた。


「にゃ……にゃあ……。だめだよぉ……」


 なんか……すごくドキドキしちゃう。


 パッと口を離すと、呆けていたカティアちゃんが戻ってきたようだ。


「ちょっともうーアキラ姉勘弁してほしいっスよぉ。ビックリするじゃないっスかぁ……」


「ごめごめん。ちょっとなんか勢いがよくてね? でもちょっとしょっぱかったけど、カティアちゃんのなら美味しくいただけたから、だいじょうぶだよ!」


「なっなにいってるんっスかもう! ほんとにもうアキラ姉は……」


 そう言いながらジョッキに入ってるお酒を一気飲みするカティアちゃん。顔がさっきよりもかなり赤かったけど、お酒のせいかな。


 そんな酔っぱらってるおじさんの横で、エステルちゃんがむくれている。


「ふんっ! 楽しそうでいいじゃない……アキラ!」


 なんか怒ってるなエステルちゃん。おうしここはおじさんにまかせろーい。


 むくれているエステルちゃんを横から抱きしめて頭を撫でる。唐突の事でビックリしているエステルちゃんだったが、俺は構わず続けた。


「怒らせちゃってごめんねぇ。でもエステルは大事な人だから……なるべく怒らせないよう努力するね」


 なんだかんだエステルちゃんに助けられてもいるし、癒されてもいる。なんもできねぇおじさんだけど……今はみんなもいるしね。


「大事な人って……」


 エステルちゃんは嬉しいのか頬を真っ赤にしながらニヤニヤしていた。喜んでもらえたなら光栄です。


「エステルは……温かいし、良い匂いするね。この匂い好きだよ」


 それを聞いたエステルちゃんの手がギュッと俺の服を握る。


 そして……抱き合いながら見つめ合う二人。



 俺は……。


「エステル……ごめんね……。吐きそうだわ……」


 力を込められた場所が悪かったのか、吐きそうになる俺。焦るエステルちゃん。


「ちょっとぉ! アキラわたしにかけないでよねぇ!」


 いい雰囲気が台無しでしたが、俺はなんとか踏みとどまった。


 そんな楽しい時間もあっという間。最終的には酔っ払いがどんどん増えて行き。みんな千鳥足で帰っていった。


「ミケ、ありがとうね。肩かしてくれて」


 俺はミケに肩を借りながらお家に向かっていた。周りのみんなも寄り添いながら歩いている。


「大丈夫だよっ。アキラ君とこうして歩くのも懐かしいしねっ! それに……初めてシタ時の事思い出して、なんだか素敵な気持ちだもん」


 ミケは良い子だなぁと思いながら、歩いていく。ん? なんか今凄い事言わなかった?


 あれ? ミケさんどういう意味っすか? おじさんなんかシテしまいましたか?


 気になったので聞いてみる。


「内緒だよぉ~」


 そう言ってミケは、人差し指を唇に付けて、おどけたように笑っていた。


 ちょっとミケさん? 色々聞きたいことがあるんですが?


 でもおじさんは酔っ払いな上に、今現在いろいろと出そうになっているので聞くのを諦めた。


 これは……明日キツイやつだわ……。

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