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ダンジョンガイドさんの仮想現実生活ログ  作者: まいなす
『第0話 ダンジョンガイドさんは困った』
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29


 PvP専用ランクA+攻撃補助エンチャントスキル【ダインスレイヴ・ニゲルベルタ】。

 MP消費3という驚異の燃費もさることながら。

 対プレイヤーかつ視覚外からの近接通常攻撃に対して即死確定効果付与。

 赤黒く変色したダガーの刀身をゴッドヒルトさんの背中に滑らせた。


「ほら、言わんこっちゃない」


 どんなに物理防御が高かろうが、HPが高かろうが、すべてが無意味だ。

 ゴッドヒルトさんは断末魔をあげるどころか何が自分の身に起こったのか気づく暇もなく、五桁あったHPを一瞬に消し飛ばせて、ドサッと地面に倒れるのだった。


 そして、おっさんズの囃し立てる声は消え、あたりは鎮まる。

 俺がダガーナイフ片手に遊ばせていることしばらく。

 ゴッドヒルトさんの屍が消え、そこに彼の所持していたアイテムが散乱した。


 金は落ちない。

 なので金目のアイテムかなんかないか探してみるが、ロクなもの持ってねえな。

 とりあえず、手枷の鍵三つが手に入ったのでよしとしよう。


「それで、まだやる? 俺としては、この辺でケツ巻いて逃げるのが最良の一手だと思うんだけど。ダンジョン攻略にもいえることだけど、引き際ってものが大事だと思うぜ」


 あっけなく自分たちの頭領がやられるという予想外の展開で気が動転してしまったのだろうか。俺の提案に汚いおっさんズの反応は最悪の愚手で返してくる。曰く、『やったらぁッ! かしらの仇だぁッ!』『オーッ!』とか、なんとか。精が出るね。


「ああ、そう。まだやるのな。まあ、俺は構わないけどさ。時々PvPやっとかないと身体がなまっちゃうし」


 MPもこの程度の相手なら足りる。だが慢心はしない。ザコナーズラックというのもあるかもしれないからだ。なのでMP消費なしの【ステータス・ドミネーション】を発動させて、いつでもステ値分配を変更できるようにしておく。



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