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ダンジョンガイドさんの仮想現実生活ログ  作者: まいなす
『第0話 ダンジョンガイドさんは困った』
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「何を言っても無駄だと思うけど一応、忠告な。あんた、死ぬぞ。それでもいいなら、かかってきなさい。あと、これは俺と戦って生き残るためのささやかなアドバイス。目を俺から絶対に離すな。攻撃を絶対に受けるな。そして、俺をあんまりイラつかせるな。まあ、最後のはお前らにはもうどうしようもないことだけれども」


 鞘入りのブロンズソードを鉄バットみたく素振りしながら近づいてくるゴッドヒルトさんに向けて助言をくれてやる。


 俺は、対人戦闘が苦手なのだ。

 俺のステータスが敏捷値と幸運値に尖ってて紙装甲紙耐久紙火力で戦闘向きじゃないことが理由ではない。やり方は色々ある。例えば、PvP専用ランクS体術スキル【ステータス・ドミネーション】なんかみたいに、戦闘中、自分のステータスを任意に割り振りなおせるスキルを使えばいいのだ。


 じゃあ、なんで対人戦闘を苦手にしてるのか。それは常時強制的に発動してるランクA+のジョブスキル【即死攻撃(対人)】によって、他プレイヤーに対する俺の攻撃すべてには確率で即死効果が付与されるからだ。俺もプレイヤーキルはあんまりしたくないから、おいそれと攻撃ができなくなる。だからPvPをどうしてもやる場合は、相手が諦めてくれるまで避け続けることくらいしかできない。


 けれども、逆にプレイヤーキルを前提にした対人虐殺なら得意中の得意。任意発動スキルを使って条件がそろえば一撃必殺の即死確定攻撃だって繰り出せちゃう。そもそも俺のジョブってPK専用なとこあるしなー。なー。なー。


「言ってろ馬鹿がッ!」


 振り下ろされたゴッドヒルトさんの鞘入りブロンズソードをひょいと交わして、彼のお留守になっている脇を通り背後へ移動しながら自分のダガーナイフ(コモン)物理攻撃+5を取り出して逆手に持つ。


「【ダインスレイヴ・ニゲルベルタ】」



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