街と宿とギルド登録と
初めての街と冒険者ギルド、さらに宿屋の確保と異世界ストーリーとしては外せない所を詰め込みました。
映画やマンガで見た様な中世ヨーロッパの景色が目の前に広がる。
石畳の道に、石やレンガ造りの家に木造建築。
普通の家、宿屋、店、色々な建物を見ながら街の中を進んでいく。
露店からはとてつもなく良い匂いがしてくるが、なんだかよく分からないものも並んでいる。
普通の店っぽい所にも前の世界では見たことない物がたくさん並んでいる。
「なんだあれは? あんなよく分からない材質のよく分からない呪いの人形みたいなもんがなんであんなに大量に売られてるんだ。」
「いらっしゃい。入荷したての魔除け人形だよ。 やっと次の分が入荷したよー。」
「あの呪いの人形、魔除けだったのか。」
木なのか石なのかよく分からない材質でできた熊なのかうさぎなのか人型なのかも分からない謎の人形。
あんなもんで魔除けができるのか、というかあの人形自体が呪いのアイテムなんじゃないのか。
いや、まぁこんな所でよく分からない人形にこんなに興味惹かれてる場合でも無いな!
街の光景と店先の商品や、街行く人たちを見ながら散策を進める。
様々な種族たちが共存している中、オークオネェたちが言っていた目の白いモンスターたちも共存している様に見える。
そんな事を考えながら街を歩いていくと、中心地近くにまでやってくる、門のところで守衛に聞いた話だとこの中心地の辺りに冒険者ギルドがあるらしい。
「っと、ここか! いかにもって感じの建物だなー」
目の前にある他の建物より一際大きくて中が騒がしい建物を見つける。
ファンタジー物語で見たことあるザ・ギルドっていう感じの建物だ!
さっそく中に入ってみる。
中も広くて大きい、それに想像してたよりも綺麗だ。
一階の正面に受付の様なものがあって、左右奥に椅子とテーブルがある!
正面がギルド受付で左右に酒場がある感じなのか。
左右に階段もある所を見ると2階もあるのか。
「こんにちは〜どうされました? 受付は真っ直ぐ、食事なら左右どちらでもどうぞ〜!」
制服の様なものを着た職員ぽい人に案内してもらう。
正面の
受付に辿り着き人のいるカウンターに向かう。
「こんにちは、冒険者登録ってここでできますか?」
「こんにちは、大丈夫ですよ。 ここでは登録と受注、発注、報告全てできます。」
綺麗な髪をした綺麗なお姉さんが笑顔で受け付けてくれる。
「本日は登録でいいですね? 登録は無料でできますが、こちらに名前と年齢、職業をお願いします。」
紙を1枚渡されて書く場所を確認する。
そこに必要な事だけ書いて受付のお姉さんに渡す。
「ありがとうございます。 ソラミモトさんですね? 魔法使いということで。 ではこちらに手を触れてください。 街に入る時に触った物と同じで犯罪歴を調べる道具です。 ギルド資格を犯罪に使われることがない様に調べているんです。 ご協力お願いします。」
「大丈夫ですよ、これぐらい。」
俺は街に入る時と同じで軽く手を触れる。
そして特に問題もなく手続きを終え、ギルドカードが発行される。
「それではソラミさん、こちらがギルドカードです。 ランクはEランクからになります。 もしよろしれけばおススメのクエストをご紹介しますよ。」
確かにこの世界にきて特に何も知らないし、クエストの良し悪しも分からないから、それだったらおすすめを聞いてそのクエストを受ける方が基準や雰囲気も掴めるかな。
「そうですね、ならお願いします。」
「かしこまりました、ではこちらの2件のどちらかがおススメとなります。 まずは採取クエスト、こちらの絵の薬草の採取、10本で銅貨5枚になります。 そしてこちらのクエストが討伐クエストになります、赤目ホーンラビット狩りで、1匹銅貨5枚です。」
ここの街に来るまでにオネェオークたちに聞いた話だと銅貨1枚でパン1つ、宿屋が1泊銅貨5枚くらいだって話で各10枚で上の貨幣1枚だって話だったから、この世界にある貨幣でいうと、青銅貨1枚100円、銅貨1枚1,000円、銀貨1枚10,000円、金貨1枚10万円、白金貨1枚100万円ってところか。
「じゃあこの薬草採取をお願いします。」
「分かりました。 ではこちらの薬草採取クエストを受注ということで処理します。 こちらにギルドカードをかざしてください。」
さっき手を振れた物とは違う同じ形の光る板にギルドカードをかざす。
「ありがとうございます。 こちらでクエストの受注を完了しました。 それでは気を付けて行ってらっしゃいませ。」
ギルド登録とクエストの受注を済ませた俺はギルドを出て外にいく。
宿屋を確保してクエストに向かうか。
さっき通った時は大通りに宿屋はいっぱいあったよな。
「いらっしゃい、安いですよ〜朝ごはん付きで銅貨5枚です。よかったらどうぞ〜」
人間の12〜3歳の女の子が宿屋の前で客引きをしている。たしかに他の大通りの宿屋の看板に書いてある値段よりは安い。
大きくて綺麗な宿屋に比べると少し小さく質素な見た目だが、店の前にキレイに花の咲いた花壇があり、宿屋の壁もツタが伸びて、古いがオシャレな喫茶店の様な雰囲気だ。
気に入った。ここにしよう。
あの不死王のおかげでお金にも余裕はあるしな。
「こんにちは、しばらく泊まりたいんだけど大丈夫かな?」
俺は客引きをしていた女の子に話しかける。
「こんにちは、ほんとに?泊まってくれるの?今日は大丈夫なんだけど、しばらく泊まれるかちょっと聞いてくるから待っててね。」
そう言って女の子は慌てて中に入る。
元気な可愛らしい子だな。とそんな風に思って2、3分待っていると、さっきの子が外に出てくる。
「お兄さん、何泊でも大丈夫だって。 中に入って!」
満面の笑みでそう答えてくれる。
「そうか、ありがとう!じゃあお邪魔します。」
中に入ると手前には可愛らしいテーブルと椅子が置いてあり、植物が至る所に見える。
そのまま進むと受付があり、女の人がいる。
「いらっしゃいませ、何泊かして頂けるとの事で、ありがとうございます。ウチの子が無理な事言いませんでしたか?」
どう見ても10代後半にみえるぐらいのキレイな人が話しかけてくるが、もしかしてさっきの子のお母さんなのか?
あんな歳の子がいる様には見えないぞ。
「いえ、大丈夫ですよ、可愛らしい声かけが気になって店を見たら良い雰囲気だったんで泊まりたいなと思って来たんです。とりあえず10泊ほどお願いできますか?」
「そうですか、それなら良かった。ありがとうございます。では本日より10泊朝食付きで銀貨5枚になります。」
俺は不死王の所で得たお金の中から金貨を1枚出して払う。
「それじゃあこれで!」
「金貨ですね、では銀貨5枚のおつりです。お部屋は4階の端のキレイな部屋にしておきますね。1階のここが受付、そこのテーブルと椅子はご自由に使ってください。お客様から見て左が共用のお風呂、右側が食堂です。朝ごはんはそこで、夜もやってるので良かったら食べに来てください。このカウンターの奥は私たちの事務所とキッチンなので入らないようにしてもらって、2階から上は全部客室になってます。」
結構広い上に、なんか色々揃ってるし前の世界の旅館みたいだな。
当たりの宿屋かもな!ここにして良かった。
「色々説明してもらってありがとうございます。今からクエストに行ってくるので、終わったらまた来ます。」
「そうですか、分かりました。気を付けていってらっしゃい。」
「ありがとうございます、行ってきます。」
店を出てさっきの女の子に会う。
「あれっ?どうしたの?もしかしてウチに泊まるの嫌になっちゃった?」
悲しそうに聞いてくる。
「違うよ。今からクエスト受けに行くから、それが終わったら帰ってくるよ。10泊はするからね。」
そういうと女の子は一気に明るい表情になる。
「そっか、お兄さんは冒険者さんなんだね。怪我しないように気を付けてね、ちゃんと帰ってきてね。」
「分かった。絶対帰ってくるよ。ありがとう。行ってきます。」
そう言って俺は初めてのクエストに向けて元気に歩き出すのだった。




