年下のカレは185センチ
ーーあれから3年
卒業した今も
しーちゃんの店で働いている
〔いらっしゃいませー〕/「いらっしゃーい」
接客や皿洗いの他に
調理もさせてもらえるようになって、
少しは親っさんを楽させられているかな
…まだ、ほんの少しだけど
〔いらっしゃいま…っ!?〕
《来ちゃった!》
「いらっしゃいませーお1人様、かな?どうぞー」
《ねぇ、この人ー?へぇー》
〔帰れ〕
《ちょっと!お客になんてこと言うのよー》
〔はぁ…〕
「まさきくん?どうかしたの?」
《あたし、昌樹と同じクラスだった梨花っていいますー昌樹の彼女候補でーす!》
〔おい、てめ…〕
しーちゃんに止められた
「そう、いらっしゃい!ゆっくり食べていってね!何にする?メニューは壁に貼ってあるの」
《…じゃあ…ラーメン…》
「はーい!ほら、まさきくん、ラーメンだよ!」
〔っす…ラーメン一丁!〕
{あいよー 昌樹、こっち手伝ってくれ}
〔わかりました!…しーちゃん、行ってくる〕
「うん!お願いねー」
心配だ…
あいつ、しーちゃんに変なこと吹き込んだり
しなきゃいいけど…
【静香point of view】
まさきくんのお友達かぁ、初めてだね
うちに来てくれるのは
女の子だけど…
《あなたが昌樹の彼女なんですよねぇ?》
「えぇ」
《…おばさんじゃん》
しっかり聞こえちゃったけど…
おばさんかぁ…
この子、まさきくんと同じクラスだったって言ってた
じゃあ、21かー
確かに…キラキラしてて可愛くて
あー若いっていいなぁ
「もう少ししたら落ち着くだろうから、まさきくん時間空くよ?」
《ほんと?》
「うん まさきくんがOKすれば…だけどね」
《…》
〔しーちゃん!ラーメンできたよ〕
「はーい!
はい、お待たせ ゆっくり召し上がれー」
《どーも…》
〔しーちゃん〕
「ん?」
〔あいつ、何か言ってきた?〕
「ううん?何も もうそろそろ休憩だから、お友達の相手してあげて?
お腹空いてるんなら、ラーメン持ってくるよ?」
〔いい〕
「まさきくん…」
〔ラーメンなら、後でしーちゃんと食べたい〕
「そっか」
〔…だめ?〕
「ううん じゃあ後で食べようね」
〔うん〕
ごめん…梨花さん、だっけ
うまく誘導してあげられなかった…
【昌樹point of view】
…あいつ、ゆっくり食ってんな…
同じクラスだった…なんだっけ…
島田?だったと思う
俺、クラスに馴染もうとしてなかったし
学校終わればすぐにしーちゃんのとこに行きたいのに何回も飯行こうだの、遊ぼうだのって誘われて
その都度断ってたし、卒業して2年も経つのに…
急になんなんだよ…早く帰ってくんねぇかな
《ねぇ、昌樹》
〔なんだよ〕
《少し落ち着いたんでしょ?ちょっとだけ話そ?》
〔店は落ち着いてても、俺はやることあんだよ
帰れ〕
《さっきのおば…人も落ち着いたら昌樹連れてっていいって言ってたし》
〔は?〕
しーちゃんの方を見てみると、野菜を切ってる
俺達のこと気になんないのかな…
〔悪いけど、迷惑だ 帰れ〕
《ひどいよ…》
〔850円になりまーす〕
《…》
1000円札が置かれたからお釣りを渡した
《…少しだけ 話したら帰るから お願い》
〔チッ…5分だけな〕
《うん》
〔しーちゃん〕
「うん?」
〔ちょっと5分だけ外行ってくる ごめん〕
「大丈夫だよ 行ってらっしゃーい」
〔…おい 早くしろよ〕
《うん!》
〔で、なに〕
《いつになったら付き合ってくれる?》
〔付き合う気はない しーちゃんがいるからな〕
《…おばさんじゃん!あの人!これからのこと考えたら同い年で付き合う方がいいに決まってるじゃん!あたし、ずっと忘れられなかったの…》
〔あのなぁ…
お前と付き合うことは、今完全になくなった
しーちゃんのこと何にも知らねぇくせに…
帰れ 二度と来んなよ〕
《ちょっと…昌樹!!待ってよ!》
〔離せ うっとおしい 話なんか聞くんじゃなかった〕
《…っ》
うぜえ…
〔ただいま〕
「あれ?早かったね?」
〔しーちゃん…〕
「どうしたの?」
〔…〕
抱きついた
「…どうしたのかなぁ?」
〔好きだ〕
「ありがとう、わたしも好きだよ」
〔うん〕
「…」
頭撫でてくれてる
〔何であいつと話させようとしたの〕
「彼女、話したがってたから」
〔しーちゃんは俺の彼女じゃん〕
「でもさ 好きな人と話したいって思うのは当たり前だと思うから」
〔…俺は、しーちゃんがいてくれればいい〕
「それなら、それをちゃんと伝えてあげないとね」
〔もう言ってきた〕
「そっか」
〔…よし 元気出た〕
「うん!もう少ししたらお客さんいっぱいくるから 頑張ろうね
あ、ラーメン食べちゃおうか 準備できてるから」
〔うん〕
しーちゃんとラーメン食った
そろそろお客さんくるからな…
やるぞ!
{おーし、お疲れー 暖簾下げてくれ}
「はーい!」
〔あ、俺が行くよ〕
「ありがとう、お願い!」
〔うん〕
あー今日も混んだなー
親っさんの作ったものは何でもうめぇもんな
あとは、掃除して終わりだ
{こっちは終わったぞ 先に帰ってるからなー}
「うん、お疲れ様ーお父さん」
〔親っさん!お疲れ様です!
しーちゃん、帰ろう〕
「うん!」
〔荷物持つよ〕
「いいよー大丈夫!」
〔しーちゃん…〕
「ん?」
〔俺んち、寄ってって〕
「え?」
〔さっき親っさんにも許可もらっといたから〕
「いつの間に…!」
〔いいでしょ?〕
「うん…じゃあ、お邪魔しようかな」
〔うん〕
手を繋いで、俺んちまで歩く
しーちゃんちっちゃいから内側を歩いてもらわないと危なくて心配で…
こうして2人で、毎日店と往復出来たらなぁ
よし、着いたー
〔ただいまー〕
「お邪魔しますーあれ?お父さんは?」
〔今日帰ってこないから〕
「え!?」
〔どうぞ?上がって〕
「あ、う、うん」
〔…しーちゃん、俺 しーちゃんだけだから〕
「わたしもまさきくんだけだよ」
〔うん〕
「どうしたの?」
〔全然、気にしてなさそうだったから〕
「…気にするよー?」
〔そう、なの?〕
「あんなに可愛い子がまさきくんを追って来たんだよ?気にするよ
でも、うちのラーメンを食べに来てくれたお客さんだし それに…」
〔ん?〕
「うーん、なんて言えばいいのかわからないんだけど…話がしたいなら話させてあげたかった
例えば、だけどね
上手くいくにしても、いかないにしても
やっぱり話さないと決着つかないでしょ」
〔…それは、そうか〕
「本当に彼女がまさきくんのことを好きならさ、
少しくらいね 同じ人を好きになった身としては 話しをさせてあげたかったの」
〔そっか でも、もういい〕
「うん?」
〔しーちゃんがいてくれればいいから〕
「ありがとう まさきくん」
〔…キスしていい?〕
「…うん」
しーちゃんのこと、大事過ぎて
まだ最後まではしたことないけど…
気持ちだけは伝わってほしくて
いつもよりも、深くなってしまった
「っはぁっ…ま、まさきくん…」
〔ごめん、がっついた〕
「…どこで覚えてきたのぉ?」
〔…!しーちゃんとしかしてないし〕
「ふふ わたしも」
〔今の顔いいなぁ…妬きもちって感じで〕
「…わたしのほうが大人なのになぁ」
〔いいの しーちゃんはそのままでいて〕
「うんっ!」
〔泊まっていってよ 一緒にいたい〕
「うん…」
〔明日はさ、休みだし どっか行こう?〕
「いいね!暑いから、涼しいところがいいかなぁ」
〔駅ビル行こうよ しーちゃんが欲しがってたピアス買いに行こう?〕
「うん!まさきくんもピアス開けてるもんね
あ…お揃いとか…欲しいな…だめ?」
〔!!!良いに決まってる…!!〕
可愛い…初めておねだりされた…
お揃いか…にやつきそう やばいな…
「まさきくん」
〔ん?〕
「やっぱり、誰にも渡したくない」
〔え?〕
「年上なのに大人っぽくも振る舞えないけど…
まさきくんはわたしの彼氏だから」
〔…ありがと しーちゃん 大好きだよ
俺は、そもそもしーちゃんしか興味ないけど〕
「うん…大好き…!」
〔しーちゃん…好き…ねぇ、ごめん
…いい?〕
「あ…っ、…うん…」
ーーーーー
やべー…めちゃくちゃ気持ちよかった
〔俺…ちゃんと、できてた…?〕
「…うん…あの…気持ち…よかったよ…」
〔!!!! よかった…はぁ…〕
「まさきくん…」
〔ん?〕
「一緒にお風呂はいろ…」
〔うん!〕
お風呂に入って髪を乾かし合って
一緒のベッドで寝た
【静香point of view】
昨日話してた駅ビルに入ってるショップに来た
可愛いのもかっこいいのもたくさんあるー!
えー…どれにしよう…
「ねぇ!これどう?」
〔しーちゃんには似合うけど…俺…いける?〕
「うーん…あ!じゃあ、これは!?」
〔おっ!これなら2人でしててもいいな!〕
「うん!これにする!買ってくるね!」
〔だめ 俺が買う〕
「わたし!」
〔俺!〕
「…じゃあ、お言葉に甘えようかな」
〔うん!待ってて〕
お昼はわたしが出そう…
《あ》
「あ、えっと…梨花さん?」
《…昌樹と来たの?》
「うん そうだよ」
《…昨日はっきり言われた》
「そう」
《でも好きだったのはほんとだから この間、久しぶりに見かけて…ついお店まで行っちゃった…
すぐに諦められるかわからないけど》
「うん」
《昨日は失礼なこと言ってごめんなさい
じゃあ…》
「いいんだよ じゃあ、ね」
いい子じゃない…
まさきくん、ちゃんと言ってくれたんだね
〔しーちゃん?〕
「ん?」
〔どうかしたの?〕
「ううん、何でもない!ご飯食べようよ!」
〔うん!腹減ったぁ でもその前にー〕
「ん?」
〔つけてあげる〕
「あ、じゃあわたしも」
まさきくんは左耳に、わたしは右耳に
ハート型のペアのピアスを片方ずつつけた
「大事にするね!」
〔俺も〕
「ふふ 写真撮ろう?」
〔俺がやってあげる いくよ?〕
「うん!」
〔はい、チーズ…いい感じ〕
「ほんとだぁ!
あれ?まさきくん、また背ーのびた?」
〔そうかな?伸びたかも…?〕
「ふふ…かっこいいなぁ…そりゃモテるよ」
〔しーちゃん〕
「ん?」
〔ここ、俺が予約しとくね〕
「薬指?…えっ!?」
〔さ、飯行こ!腹減ったぁ〕
「…うん!」
楽しみにしてるからね!まさきくん!
タイトル〘年下のカレは185センチ〙
俺の心の支えは150センチ 後日譚 Fin…
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