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アイビー
「お姉様。嗚呼、お姉様」
私はその声に応えるように彼女を撫でる。すると彼女は喜んだような惚けた顔をして私に体を預ける。
「お姉様。嗚呼、お姉様」
どうしたの―私が微笑みながら尋ねると、何でも無いです―と嬉しそうに応える。その顔を見ながら彼女を撫でる。
「これを貴女にあげる」
そう言って私は白いリボンを差し出す。それは愛の証。ありがとうございます―笑顔の彼女の髪を結ぶ。木漏れ日のに輝く彼女の黒髪は美しかった。
「お姉様。嗚呼、お姉様」
彼女はそうだけ呟いて泣きじゃくっていた。泣かないで―私がそう言い撫でても彼女は泣き続けていた。
「お姉様。愛しています、お姉様」
愛してるわ、貴方―二人ともそうだけ繰り返す。私は彼女を強く抱きしめ、彼女も私を強く抱きしめる。そのうちVeronalが効いて彼女の腕から力が抜ける。私はそっと彼女にベーゼしVeronalに身を委ねる。