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微睡み
カーテンから零れる陽の玉を含む。その甘さと暖かさの中に微睡む。そよ風が芽の香りを運ぶから私は布団を頭まで被り抗う。そのうち陽の玉が私の体内の水分を蒸留して銀光を放つ。私は渋々微睡みの中から出て朝に向かう。
すでに外は明るかった。空がもう少し低ければ雲を取れたのに。そうしたら朝食は雲の蜂蜜掛けにしよう。いや、雲はきっと紅茶の煙で融けてしまうだろう。残念。私はトーストを囓りながら浅く落胆した。キャロルの香りが酷く甘い。
ベランダに出て植物に水をやる。じょうろから落ちる水滴、葉につく水滴。その一つ一つを蟻―それは琥珀色―が集める。大きな水滴を器用に抱えた蟻を私は潰す。パリン―小さく弾ける音がした。当然だ。彼らは硝子なのだから。その後もやってくる蟻を潰し続けて気がついたら昼になっていた。
昼食を取る。太陽は既に高いところから私を照らす。赤外線は私の体を貫き汗を生む。もし赤外線を見れたら何色なのだろう。窓ガラスを通して屈折する光を見る。7つに別れる束のその外側を指に巻く。その暖かさに満足して私はそれで体を纏う。そうして微睡みに至る。




