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日記

4/12

 緑の塔が落ちてきた。昨日の、不気味なほど鮮やかな虹色の空はきっと重力が弱まる前兆だったのであろう。緑の塔は垂直に落ちてきた。

 塔の中には人が居た。皆、ハートの女王のような鉄仮面を被っていた。

「見て! 皺よ!」そんな誰かの声が後ろでした。振り向くと青い彗星が目前に迫っていた。私は避けるのを諦めて、緑の塔と彗星がぶつかると何色になるのかだけを考えた。


4/22

 ビルの屋上に立っていた。周りは一面の砂漠で青とピンクの砂が煙たかった。屋上にはもう一人、人が居た――彼は頭が炊飯器だった。

「分裂するよ、ほら」

 彼がそういうと屋上に黄色く太いサボテンが生えた。刺には返しがついていた。何気なく水色の風船をその刺で割ると大きな音と共に世界は裏返った。


5/6

 夕暮れ時、彼女は防波堤に腰掛けて歌っていた。コブタが三匹、リンと鈴なる私とあなた。目の前には大きな橋がかかっていた。

 凪いでいたので私も彼女に続いて歌った。コブタが三匹、リンと鈴なる私とあなた。彼女は子豚を撫でながら歌っていた。空はすでに青みがかっていた。


5/17

 ひまわり畑に居た。奥に白い風車が見える一面の。ひまわりは揺れていた、振り子のように。私はひまわりの中に降りていった。

 ひまわりの中は綺麗に整理された街だった。三メートルほどある京人形がビルの周りを回っていた。

 歩いていると横向きになった家が密集している区画があった。鍵が開いていたので入った家は兎の家だった。(夕食時だったのだろう、彼らは味噌汁を飲んでいた)兎は怒ったように私に跳びかかって噛み付いた。目の前が青くなった後気づいたら私は人形としてビルの周りを回っていた。(そのビルは青い鳥居が三階ぐらいの所に横向きに刺さっていた)

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