↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネコ  作者: 秋月心文


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/19

ネコ3重唱 夕刻のしらべ

 ネコカフェに行ったときの話です。


 そこは、私の家から遠い遠い場所にありました。

 ネコカフェに着いたのは15時半を過ぎてました。

 遠い場所にあるネコカフェだったので、帰りのことも考えて1時間コースをお願いしました。


 そのネコカフェは、保護ネコ施設も兼ねていました。

 2階が、スタッフが対応してるネコ。

 1階が、人馴れ済みで一般公開してる保護ネコと、

 ……触れ合えるフロアです。


 気にいったら、飼ってねというシステムのようです。

 実際にじっくり触れてから飼うことができると、自分に合うコを見つけやすくて、とてもいいと思います。

 私は、ペット不可のアパートを借りてしまったので、飼うことはできませんが……。


 最初に、ネコにやってはいけないことが書かれた注意書きを読み、それを遵守することを約束した上で、入場するシステムでした。


 1時間契約を済ませて、1階のフロアに案内されると、スタッフさんは2階に上がっていきました。

 スタッフさんが無人になるネコカフェは初めてです。

 少しビックリしました。


 ひざにのって撫でさせてくれるコが、1匹。

 他のコはツーンとした構えです。


 写真を撮るつもりできたので、いいのですけど……。

 いいのですけど……。


 いや、まぁ、今回は「撫でる」ことができた。

 なので、それだけで満足度120%なのですが……。


 大きなネコもいました。

 ノルウェージャン・フォレストキャットという猫種のコです。

 大きいのでスマホのレンズでも、そこそこの大きさに写ります。


 私はスマホでバシャバシャ写真を撮っていました。

 もちろん、フラッシュOFFで……ね。


 ノルウェージャン・フォレストキャットは、他にも2匹いました。


 大きいネコは大好きです。

 好かれてくれれば、うれしいですが……。

 撫でさせてくれれば、もっとうれしいですが……。

 抱かせてくれれば、もっともっとうれしいですが……。


 他には……

 高いところにいてずっと降りてこないコとか、

 姿も見せずに隠れているコとか、

 遊び道具を見せると近づいてきてくれるコとか、

 遠くはなれたところからこちらを観察しているコ

 ……と様々です。


 そろそろ1時間だなと……思い始めたころでした。


 一番大きなネコが、鳴きはじめました。

 ニャー、ニャー、ニャー......

 何を言っているのかわかりませんが、声質から判断する限り、切実に何かを訴えている声です。

 特にケガをしたり、体が挟まって抜けなくなっている感じはありません。ですが、何かを訴えています。

 2階に続くドアの方を向いて、鳴き続けています。


 まさか、私が帰るのを惜しんでいる?

 私の方は、眼中にないようです。

 こちらは見ずに、ドアに向かって鳴き続けます。


 こいつ、そろそろ帰る時間やで……ってスタッフを呼んでる?

 いや、そもそも1時間契約したかどうかなんて、伝わってるとは思えないし……。


 あんまり鳴くので、何かやばいことが起きているのじゃないかと、ハラハラしました。


 スタッフさんを呼ぶべきか?

 フロアに設置されたベルを鳴らせば、スタッフさんが来てくれることになっていました。


 しかし――


 ベルの音より、ネコの鳴き声の方が大きい気がした。

 呼ぶ必要なくない?

 周波数が違うので、伝わりにくいのかもしれないけど……。


 仮に、ベルでスタッフさんを呼んだとして……どうする?

 ネコが呼んでましたと言う気か?

 うん、それはないな


 しかたないので見守りました。

 ニャーニャー鳴いているのを動画におさめたりしていました。

 まぁ、これはこれで、かわいいのだけど。

 切実に何かを訴えていることだけは伝わってきているので、

 あんまり撮るのも失礼かなと思ってしまいます。


 やがて、同じネコ種の他のネコも鳴きはじめました。

 ネコ2重唱が響き渡ります。

 なかなかに豪華です。

 3重唱にまでなった気がします。


 私の契約時間も終わる頃、スタッフさんが降りてきました。

 ネコは鳴きやみました。

 4重唱になることはなかったようです。


 スタッフさんは、ネコたちにエサやりを始めました。

 ネコによってエサの量を変えているらしく、

 これは〇〇。

 これは〇△

 ……と名前を呼びながらネコの前に置いていきます。


 どうやら、大きなネコたちの切実な願いは

 「お腹空いたニャ。早く降りてきてメシ寄こすニャ」

 ということだったようです。


 私は、ネコたちがカリカリを食べるのを眺めながら帰り支度をはじめました。

 大きなネコは、自分の分を食べ終わっても、食べたりないようで、小さなネコたちのご飯を食べようと狙っていましたが、可能な限り、私が阻止しておきました。


 こうしているうちに、契約時間を終え、私はネコカフェを後にしました。

 楽しい時間を終え、我が家までの長い帰り道が待っています。

 おうちに着くまでが遠足です。

 とはいえ、家に帰るまで、電車の待ち時間も含めて3時間くらいかかるんだよなぁ。はぁ......。


--------------------------------------------

 お読みいただき、ありがとうございます!


 少しでも楽しんでいただけましたら、

 ★や【ブックマーク】で応援していただけると、

 今後の創作活動の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。