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右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第1章 魔女の洗礼

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第25話 魔女の集会とはサバトです (5)

 そうか、詩織ちゃん先輩も相手がいる訳か。

 まあ可愛いかったからな、あの笑顔。


 それにルイス先輩ならいろいろお似合いだろう。

 学生会長だし容姿端麗と言ってもいいし。

 苦労性っぽいけれど。


 でも、やっぱり何かもやもやする。

 悔しいのか寂しいのかがっかりなのか、良くわからないけれど。


「どうしたのですか朗人君、ひょっとして今ので詩織先輩に失恋してしまいましたか」


 沙知先輩の言葉は半ば図星だ。

 しかしそれを認めるのは面白くない。


「確かに可愛いらしい先輩ですけれどね」


 ここまでの返答にしておく。


「何なら愛希先輩ならフリーですわ、いかがですか?」


 いきなり凄い方向に話が来た。

 おいおい。愛希先輩は確かに小柄で可愛いしちょっと詩織先輩に似た感じだけれど、それは有りかよ。

 しかも浴槽が違うけれど、全裸ですぐ隣にいるぞ。


 まずいまずい。

 変に意識をしてしまう。


「そういう沙知だってフリーでしょうが」


「私には美しき妄想の世界があります」


 沙知先輩は話さなければきりっとした細身の美人タイプ。

 しかし話すと変だ。

 いずれにせよ、とんでもない会話をしている。


 というか沙知先輩、僕越しに会話しているからって近寄らないでくれ。

 完全に今、肩と脚が触れているぞ。


「ここで愛希先輩、後ろから朗人君を抱きしめるのです。そして朗人君が胸の感触にドギマギしたら、『当ててるの』って言ってやってください。それで全てOKです」


 確かに今それをやられたら、色々な意味で陥落すると思う。

 というか既に今の状態で限界が近い。

 沙知先輩が話に夢中で、べったり腕がくっついているし胸も見えているせいだ。

 触れている部分がお湯より熱く感じる。


「沙知、朗人が固まっている。やりすぎ」


「はっ、私とした事が」


 沙知先輩が少し離れる。

 助かった、愛希先輩ありがとう。

 それを言う余裕も無いけれど。


「失礼しました。私は仮想にして真実の愛を語る語り部なのに、失礼な真似を」


「こいつはこういう奴だから気にするなよ」


 そうは言われても、年頃の男子としては気になる訳で……

 一方、愛希先輩は大きく腕を上に伸ばし伸びをうつ。

 何か危険な先端が見えたような気がするが意識してはいけない。


「さて、そろそろ上ろうか。だいぶ熱くなってきたし」


「そうですね」


 そう言って2人は立ち上がる。


「じゃあ朗人、お先に」


「お先に失礼します」


 そしてこともあろうに、2人とも僕の前を通って左のデッキへ。

 おいおい

 確かにそれが最短距離だけど。

 お尻も胸も、というか後ろから見える部分とある程度横からも丸見えだ。


 しかも他の女子高専生もぞろぞろ動いている。

 確かにさっきの2人のように僕のすぐ前を通っている訳じゃないけれど、全く無防備。

 しかも横のデッキで凄い格好して身体を拭いていたりするし。


 なので僕は動けない。

 取り敢えず女性陣がいなくなるまで動けない。

 のぼせそうになるのを必死にこらえて約10分間。


 やっと女性陣が誰もいなくなったのでお湯から上がり、ふらふらと先程着替えた部屋で。

 典明も僕に続いてやってきた。

 奴も顔が微妙に疲れている。


「着替えは浴衣があるんだと。ルイス先輩がそう言っていた」


 そう言って典明は近くの棚を開けた。


「これこれ。帯と羽織もちゃんとある」

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