↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第8章 魔女と魔法と新学期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
162/184

第161話 死ぬかと思った

「あ、何なら僕は修先輩にこの潜水艇を借りてきますから」


 危険な提案をされる前に、先手を打ってみる。

 フライトボードもエアスケーターも、本来は1人乗りとして制作した。

 もっとも強度や性能に余裕があるので、2人乗っても多分大丈夫だろう。


 でもおそらく非常に乗り心地が悪い、というか危険だ。

 何せ座席も何もない立ち乗り仕様。

 後ろの人は足場も捕まる場所もない筈……あれ?


「何か見慣れないパーツが付いていますね」


 しまった! 気づいても言わなければ良かった。

 そう思ってももう後の祭り。

 愛希先輩はにやりと笑う。


「ロビーにタンデム用のバックステップとサブハンドルを作って貰ったんだ。チタン製で折りたたみにも支障ないサイズだぜ。これなら2人乗りも問題ないだろ」


 おい待てロビー先輩。

 いつの間にこんなのを作ったんだ。

 しかもハニカム構造の足置き場とトラス構造のフレームという美しい仕上がり。


 これはバイクの改造の応用だろうか。

 いや、今思うべきはそっちじゃない。 


「いや、いいですよ。元々そのフライトボードは1人乗りですし」


「大丈夫、既に青葉と一緒に2人乗りのテスト済みだから」


 いや、青葉はあいつなりに超人だから。

 バランス感覚とか人間じゃ無くて魔女だから。

 そう言おうと思ったが言わなかった。

 言っても無駄だとわかるので。


 うん、いざという時は覚悟しよう。

 それに修先輩も風遊美先輩も保養所にいる。

 だから死ぬ事は無いだろう。

 即死でなければ。

 という訳で諦めて愛希先輩の後ろに乗る。


 ぶっちゃけ狭い。

 愛希先輩と密着状態。

 背後をタンデム用フレームで支えられているから、離れる事も出来ない。

 しかもディパックを背負っているから、余計に密着。


 というか僕の下半身のやばい部分、もろ先輩の腰に当たっている。

 愛希先輩は全然気にしていないようだけれど。

 もう少し僕の位置が低ければ、もっと危ない……

 いや、それは絶対考えてはいけない。


「じゃ、行くよ」


 うわっ!

 ちっこいフライトボードが一気に垂直上昇。

 そして次の瞬間、斜めに地上目がけて落ちていった。

 いや、滑空か。


 そのまま港方面に向かって滑るように斜めに落ちていくかと思うと、海面4メートル位上で体勢を立て直し、そのまま水平飛行に移る。

 メーターなんて付いていないけれど、体感上はかなりの速さ。


 そして笹魚島の手前で、真横に振れるようなバンクをかけ左折。

 そのまま中之島を通り過ぎて北之島へ。

 北之島手前で一気に上昇、そのまま軽くブレーキをかけつつ、ほぼ北之島の一番高いところの少し平らな部分で機体を停めた。


「うーん、2人乗りだとやっぱりタイム出ないな」


 僕の膝がガクガクしている。

 ジェットコースターと違い、安全が保証されていないから無茶苦茶恐い。

 振り落とされるような挙動は無かったけれど。


「もう下りても大丈夫だぞ、目的地はここだし」


 という事で何とか下りる。

 案外平らな部分が広くて少し安心。


 ただだま膝が笑っている。

 今の恐怖が完全に消えていない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。