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右も左も魔女ばかり ~離島の魔法特区にある高専に入学した僕の想定外な日々~  作者: 於田縫紀
第6章 魔女と旅行 ~恋人は魔女?~

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第116話 理奈先輩の爆弾発言

「まあ理奈、甘い物でも食べて少しは落ち着けよ」


「愛希、でも貴方の問題ですよ」


「物事には、人と案件によって色々な進行速度があるの!」


「まどろっこしいのは苦手なんです」


 喧嘩とは少し違う感じだ。

 何だろうとは思うけれど、下手に口を出すと危険な感じだ。


 ぜんざいは割とすぐにやってきた。

 一目見て、僕もぜんざい氷にした方がよかったかなと感じる。

 ぜんざい氷は氷の上に小豆と栗の甘露煮、紅白の丸餅が乗っていて、見た目にも黄色が華やかで美味しそうだ。


「それじゃあ、いただきます」


 一応3人で声をかけて食べ始める。

 あ、冷やなのに小豆がほくほくして美味しい。


「朗人、なんなら栗少し食べてみるか」


 愛希先輩、僕の視線に気づいてしまったかな。


「え、いいんですか」


「ほいよ」


 ありがたく少しだけ愛希先輩の栗をいただく。

 あ、やっぱりこれも美味しい。


 そして理奈先輩は何故か苦笑。


「うーん、こうやっているといい雰囲気なんですけれどね。何でなかなか進まないんでしょ」


 えっ?


「理奈!」


「見ていて本当にまだるっこしいんですよ。どう見てもお互い好意を持っているのが見えるのに、全然進まないのって」


 えっ、えっ、えっ、えっ、えーっ!

 ちょっと待て。

 理奈先輩、どういう意味だ。


「理奈!」


「少なくとも愛希は、朗人君に好意を持ってますよね。かなり最初の頃から。横にひっついて案内していたり、露天風呂でもそれとなくガードしていたり。違いますか」


 おいおいおい、本人達を前にそれを言うかよ。

 僕がどういう表情をすればいいかわからないじゃないか。

 愛希先輩は、ふっとため息をついた。


「最初は新人に対するサービスだよ。学生会(うち)は割と常識無視系が多いしさ。それに朗人には悪いけれどあまり器用そうに見えなかったし」


 確かに覚えはある。

 最初の露天風呂の時とか。


「最初はそうかもしれないですけれどね。そんな考え方をするなんて、術式学園時代はトラブルメーカーだった愛希が、随分変わったなとは思いますわ」


「その理由は理奈もわかるだろ。あそこはぶつかって壁を壊さなければ先に進めなかった。今はそうじゃない。だからこそ理奈も色々遊べているんだろ」


「それはまあ、認めますね。でも今の愛希が朗人君に好意を持っているのは事実ですよね。そのくせ朗人君が落ち込んでいるように見えた時、自分じゃなくてわざわざ詩織先輩に声をかけさせたり」


 えっ。


「あれは私が食べ過ぎで動けなかったから。詩織先輩自身も気づいていたし」


「そうですかね。私は色々考えた末、詩織先輩の方が適役だと考えて、あえてお願いしたんじゃないかと思ったのですけれど。それでも愛希が自分で声をかけない事について、私は大変まどろっこしい思いを抱かせて貰ったのです」


 いつの話かは僕にもすぐわかった。

 典明の宇宙計画を聞いて、自分の課題制作物がみすぼらしく感じたり、青葉の露天風呂問題に悩んだりしていた時の事だ。

 とすると……


「私は言いたい事を言ったので、ここで消えますわ。時間はまだあるので大丈夫、あとはゆっくり2人でお話し下さい」


 そう言って、理奈先輩は伝票を持って立ち去る。

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