登場人物紹介
本編完結から少し時間が経ちましたので登場人物紹介です。
ネタバレがあるので本編の最後に追加しました。
各キャラサイドのスピンオフ外伝は不定期に更新すると思いますのでよろしくお願いします。
登場人物
レルリルム・ドリンコート(レルリルム・アングレーム)
この物語の主人公。
かつてはワガママ放題をやり尽くし、国民の全てを敵にしてしまった稀代の悪女。
実際は彼女がワガママをしていたというよりは聖女教に祭り上げられ、好き放題をしていいように踊らされていただけだったが、隣国の支援を受けた国民達、獣人達、革命軍による革命によって、処刑される。
処刑された時の記憶を持ったまま子供時代に戻った彼女は、人生のやり直しをさせてくれた神に良い子になると誓う。実は何故神が彼女のやり直しを認めたのか、それは幼い日にバカ王子だったジュリアスを改心させたのが彼女だったから。
前の人生では革命軍のリーダーになるはずだったジュリアスの死亡により、革命軍に完全に敵視され、そのチャンスを生かすことが出来なかった。
だがジュリアスの生きている今の人生なら、彼女の行動次第でこの国の未来は変わると確信した神により、やり直しを許してもらえた。
改心した彼女は努力を惜しまない性格になり、人の為に自らの身体を投げ出す少女になる。
レストランで貧しい家族を押しのけてしまったはずの彼女のワガママが、偶然彼等を助けた事に気が付いたレルリルムは、自分のワガママを人の為に使う事を思いつき、今の人生をやり直す。
砂糖を独占する悪徳貴族や商人ギルドから買い占めて貧しい人に安く売り、彼等の商売を壊滅させ、奴隷市場を言い値で買い叩き、獣人の歓楽街になるはずだった鉱山町を民族共和主義の聖女の父親に買わせる等、破天荒な行動で人助けをする。
その事により、前の人生で敵視されたはずの騎士団長、獣人、革命軍リーダー、隣国の英雄王といった男達に好意を受けるようになるが、本人は無関心。
ザフィラ
獣人の国の王子だったが、聖女教に滅ぼされ、家族を全員殺され奴隷にされていた。
レルリルムの前の人生では虐げられた獣人をまとめた獣人傭兵団の団長として王国の正規軍を血まみれにして壊滅させた白い獅子と恐れられる。
今のレルリルムの人生では奴隷の立場から救ってくれたレルリルムに恩義と共に愛情を抱き、彼女の牙となり、役に立とうと努力する。
グスタフやシロノといった獣人達のリーダーとしてレルリルムの頼れる仲間である。
何かと騎士団長のギュスターヴとはレルリルムを巡って張り合うが、お互いの事は認め合っている仲。
アンリ・シュターデン(アンリ・バートン)
レルリルムの前の人生では稀代の詐欺師と呼ばれた貴族専門の詐欺師。
何よりも貴族や聖女教を憎んでおり、多くの貴族や聖女教関係者を騙して破滅させたので庶民に人気があったが聖女教により最後は処刑された。
今の人生では天才少女経営者と噂されるレルリルムに興味を持ち、アプローチする。
だが彼女によって自分が騙そうとしていた貴族が実の父親と妹だと聞かされ、動揺するが、レルリルムの説得により彼女の求める獣人や孤児たちの教師になる。
その後はレルリルムに鬼畜眼鏡と呼ばれるようになるが、いざという時は的確なアドバイスを出してくれる名参謀として大活躍。
アンリエッタ・バートン
レルリルムの前の人生では本当の聖女として敵対した女性。
ニセ聖女として追放されるが、隣国で英雄王クローヴィスを助け、国を立て直してから圧政に苦しむ民衆を助ける為にレルリルムの国に攻め込み滅ぼす。
実は現代日本の転生者でこの世界が自身の知るスマホゲームの世界と同じだと確信している。
現在日本の食品会社でOLをしていた為、お菓子作りや缶詰の製造法、また、ベルトコンベアのシステム等や流通等にも精通している。
今のレルリルムの人生で親友になり、その後やむを得ず婚約破棄からの追放になるが、その理由を察し、彼女を憎む事なく親友として接した。
ギュスターヴ・フォートレス
レルリルムの前の人生では親衛隊長として彼女に仕え続けた。
彼女の理不尽を仕事と割り切り、素直に聞いていたが実際には心底軽蔑していた。
だが革命で彼女が捕まった後は脱出計画に協力し、最後まで彼女に仕えたが民衆達になぶり殺しにされる。
今の人生では獣人による騒動を解決する為にバートン子爵領に現れるが、あまりの聖女教の偏見的な人種差別主義をレルリルムにたしなめられ改心し、彼女に一生の忠誠を誓う。
性格はかなりの堅物で融通が利かないが、忠実で認めた相手には真摯に対応する。
騎士団最強の男であり、一人で数十人を相手に出来るだけの力量の持ち主。
マクシミリアン・クロフト
レルリルムの前の人生では、革命後――赤い天秤――と恐れられた法務官。
元は聖女教青年部のホープだったが上層部に逆らい寒村に左遷される。
前の人生では革命軍リーダージュリアス死亡後、後を継ぎ手段を選ばない冷徹さで革命を成し遂げた。
今の人生ではレルリルムが人の為に力を惜しまない姿を見て、彼女こそ自らの一生仕える聖女だと確信、彼女の為に尽力しようと誓う。
方法を選ばないのはアンリと良い勝負で、かなりとんでもない事も平気でやり遂げる。
だが本来は優しい性格で無縁の死者達を無償で弔うような人物。
こちらも眼鏡キャラだが四角いアンリの眼鏡と違い、丸眼鏡の中に鷹のような目。
実はギュスターヴとは昔からの親友であり、前の人生で彼を革命軍が丁重に弔ったのは彼の指示である。
クローヴィス・ハマーショルド
隣国ユニオン帝国の若き皇帝。
レルリルムの前の人生では国をウッドロウ大公に追われ、瀕死の重傷を負いながら辿り着いた寒村でアンリエッタに救われ、ユニオン帝国に戻る。
その後アンリエッタの協力により人心を掌握した彼はウッドロウ大公を退け、ユニオン帝国の皇帝となり、人種解放を掲げ、レルリルムの国に攻め込み滅ぼした。
今の人生では救われたのがアンリエッタでは無く、レルリルムだった為、彼女の力になると約束をし、悪代官アルブレヒトを一閃で殺め、姿を消す。
その後は前の人生と同じようにユニオン帝国を聖女アンリエッタの協力を受けて再興させ、民族共和宣言を謳ったレルリルムの元に救援として現れた。
ジュリアス・アングレーム(シーザー)
王国の第一王子。
レルリルムの前の人生で幼い日の彼女に孤児院で平手打ちを受けたバカ王子。
その時に人の痛みを知り、誰もが痛みの無い国を作ろうと改心する。
その後、弟と婚約したレルリルムを取り戻す為革命軍のリーダーになるが、未曽有の大災害で誰知れず押し流され死亡。
彼の死後革命軍は迷走し、最終的にクロフトが後を継いだ。
レルリルムの今の人生では死亡を装い正体を隠していたが、レオ・レオニ村を訪れたレルリルムと再会。
彼女に力を貸し、革命軍の人員を総動員して病院設立や工場設立の協力をする。
その後レルリルムに告白し、戦後彼女を支え、彼女と正式に結婚し、一児の父となる。
テオドール・フォートレス
レルリルムの前の人生では王国騎士団副団長だったが、現在の枢機卿の政敵の親友だった為左遷され、前線で最悪の兵器、魔導爆弾をグローヴス元帥に押し付けられ、前線で爆発に巻き込まれて死亡。
今の人生では前枢機卿と同じ意志を持つレルリルムに感銘を受け、彼女の申し出を受けて軍学校の校長に就任し、戦後は公爵として軍港都市を指揮する司令官として国の要になる。
シロノ
レルリルムに助けられた猫獣人の少女。
頭が良く、呑み込みが早いため、彼女のメイド見習いから正式にメイドになる。
語尾にニャをつけて話す見た目の愛らしい少女。
実は密かにザフィラを慕っている。
グスタフ
レルリルムに助けられた熊獣人の男。
パワーならば誰にも負けず、前の人生では重戦士と呼ばれて恐れられた。
その力で落盤事故の岩石を放り投げたり、冒険者ギルドのベテランの攻撃を元ともしないタフさを持つ。
頭もそこそこ働くのでザフィラ不在の際には獣人達のリーダー代行を務める。
オウギュスト・アングレーム
レルリルムの前の人生でも今の人生でも変わらないバカ王子。
人に簡単に利用されるくせにプライドは高くセンスは最悪。
ジュリアスが言うに、もし自分もレルリルムに頬を叩かれなかったら彼と同じだっただろうというくらいのバカ王子。
セドリック・ドリンコート
レルリルムの父親で前の人生では聖女教や悪徳貴族の暗躍の裏には大抵彼がいると言われる程の人物だった。
金鉱を持っている為、聖女教ですら自由に出来る程の地位と権力を持っていた。
レルリルムの今の人生では優秀な娘が稼いでくれるようになったので表に出る事も無くなり、城の中に引き籠るようになってしまった。




