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いきなり、激闘!

大出血サービスだぁ!

 顔は後ろ姿だから、分からないが女性みたいだな。

 でも、その女性の視線の先が異常だよ。

 先ずは、ジェーン子爵令嬢の中に居た様な気配がする魔族が20体に、台座に刺さっていたであろう剣を持つ誰かと、台座の剣を守っていたであろう魔物。

 何コレ!?


「皆、はっきり言って異常過ぎる。だから、不意打ちで、リンと俺でデカいヤツを放つ。その後は、各自撃破だ。但し、剣を持つ誰かと、女性は俺が担当する。皆は、各自撃破した後は、俺のフォローに入ってくれ。」

「はい。」×9

「先制はリンだ!」


「氷結の煌めき、荘厳なりし聖賓、天空より落とされた一粒の涙、幾百に別れ、大地に墜ち、白き静寂をもたらせ。吹き荒れろ! 凍結乃氷嵐(ダウンバースト)!!」


「え!?」

「まだだ!」


「黄昏の刻限、鮮血に染まりし紅き宝玉、悠久の中、封印されし偉大なる御名に誓う。眩き光を放て。

 竜すら滅ぼせ!!『竜滅閃光覇(ドラゴン・ノヴァ)』!」



 魔法に因って視界がボヤけていたが、次第に明瞭になってくると、人影が2つと、魔物が1つ……



「あ~あ、折角の『合成魔人(キメラデーモン)』が、全滅したわ。誰かしら、私の計画を潰してくれたのは?」

「冒険者ギルドの受付嬢さ……ん!?」

「……セツナ、様!?」

「何故、君が居るのか説明してくれないか?」

「どうやら、ギルドに廻ってくる情報は最小限みたいね。」

「どういう事だ?」

「ギルドには、セツナ様が広範囲殲滅魔法が使えるという情報は有ったけど、まだ他にも居たとわね。」

「それで説明は?」

「まあ、いいわ。冥土の土産ってヤツね。今までも、下級であっても、一応は自我とかは有ったけど、試しに食料か娯楽の対象の人族の魂を下級魔族と合成すると、中級くらいにはなったのよね。

 だから、此処で量産していた訳よ。まあ、此処(・・)のは、全滅だけどね。」

此処(・・)のは?」

「そうよ。出来の良いのは、既に移動済みよ。」

「行き先は?」

「ご想像にお任せするわ。さあ、出来損ないと、魔獣アーロン、行きなさい!」

「皆は、魔獣アーロンを頼む! 俺は『出来損ない』をヤル!」

「はい。」×9



 お嫁さん's視点


「幾ら、セツナ様でも2対1はキツい筈です。さっさと、このデカブツを倒してセツナ様のフォローに入りましょう。」

「はい!」×8

「ガアアアアアア!」

「リーナ!」

「任せて。」

「では、リーナが時間を稼いで貰っている間に、準備と分析をしましょう。 シャオ!」



「分かったのじゃ!

 光の希望。闇の安息。紡がれし調和の中で立ち上がる力を。

 再生乃祝福(ブレスオブリバース)!」


「これで、基礎能力は上昇しました。イリス!」

「ボクの出番だね!

 烈風の空牢。樹木の眠牢。不動の檻を、枷を与えん。不確かな器と虚ろき者の魂に縛鎖を!

 拘束しろ、風鎖樹牢獄(アンブロシオ・プリシオン)!」

「グガアアアアアアア!!」

「セレン! レイカ!」

「吾からであります。付与『岩槍狼牙』!

 破っ!!」

「ガアアアアアア!」

「アタイの番。付与『雷帝剛斧』! 征っ!!」

「グギャアアアアア!!」

「ミヤ! リオン!」

「アチシの出番や!

 三炎の赤。朱色、紅色、緋色。混じりて焔華と為せ。蓮獄の炎で虚ろき魂の贖罪を示せ!

 燃え尽きろ、灼熱閻魔槍(エグフレア・ランス)!」

「グギャアアアアア!!」

「私のお仕置きはキツいわよ!

 私は願い、精霊の誓約を行使する。我等が前に立ち塞がりし愚者に、雷の鉄槌を下せ! 精霊降雷(エレメンタルサンダー)!」

「ギ、ギャアアアアアアア!!」

「止めです。リーナ!」

「行くよー!

 (いのち)の光、魂の光、暁の光を束ねて、希望の光となり(きら)めけ。虚ろき魂を浄滅させよ!

 ひれ伏せ、暁乃烈閃槍(ライジングノヴァ)!」

「ガアアアアァァァ……」

「殲滅完了です!」

「リン。皆、セツナ君の方に行くよ!」

「はい!」×8





「どうやら、皆が勝ったみたいだな。」

「あら、皆さんが来るのを待っていたの?」

「まあね。」

「なら、あのギルドでの噂は本当なのかしら?」

「どんな噂?」

「セツナ様が、役立たずのヒモだという噂よ。」

「それは酷いなぁ。違うのに。」

「では、どうして?」

「単純に俺は1人だから、もし、片方が俺の相手をしている間に、もう片方が皆の所に行ったら、危ないだろ?」

「そうですか。なら、役立たずのヒモでは無い事を証明してください。」

「俺が最強である事を証明しよう。破っ!」


 ガッ! ギィン! ドォン!


「あら、頑張りますね。でも、その程度なら死にますわよ?」

「それなら、身体強化!」

「その程度なのかしら、アルスランのCランク冒険者の実力は?」

「まだまだ! 1つ、いや、2つ上げよう。三重身体強化!」

「嘘!? 身体強化を3つも重ね掛けなんて!」



「覇っ!」


「あら、殺られたみたいね。」


 受付嬢さんが、「出来損ない」が持っていた剣を拾う。


「どうする? 物言わぬ人形は、黒い灰となって霧散したけど?」

「大した問題では無いわ。私が皆さんを全滅にすれば良いのだから。」

「俺がさせない。」

「あら! 怖い。」

「そういえば、ギルドでは、名前を聞いてないな。」

「ナンパかしら?」

「違うよ。」

「残念だわ。」

「では、君の名は?」

「そうね。皆さんの最期の手向けとして、名乗りましょう。私の名は、唯一敬愛する『魔竜将(ドラゴン)バラー』様の忠実な配下『エラータ・エルクルナ』!」





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