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冒険の始まり


「ど、どうなってんだよこれぇぇぇぇぇぇぇ!」


「確かにこれは酷いわね(笑)」


「レベルに重きを置いていない安曇さんでもさすがにこれは……」


「そ、そんなこと言うならお前らのステータスを見せてみろよ。」


「「えーっと、『システム』でパスワードからの『ステータス』」」


見事にハモった!

二人がステータスの板を俺に回してくる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ステータス


アオバ

〈青魔道士〉

Lv17(・・)


HP32/32


攻10

防12

敏11

MP27

魔34


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ステータス


ヒーリア

〈大剣戦士〉

Lv13(・・)


HP39/39


攻32

防21

敏9

MP0

魔0


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「く、くそう。何故俺だけ……」


「でも……これってあの時じゃないの?」


「そうですね。えーっとなんでしたっけ?確か……ほう、ほう……」


「法律抗争だろ?あの対抗型のイベント。」


法律抗争とは宰相率いる法律行使賛成派VSリーフリア公爵率いる反対派による『ある法律』というものを巡って戦う大規模参加型イベントだ。


その『ある法律』というものについて様々な議論が行われたが未だにその内容は不明であり、一説では運営でさえも知らないとさえ言われている。


「そう言えば、この世界では法律の内容って明記されてんのかな?」


「たぶんされてんじゃない?」


「それよりもこの世界で法律抗争があるかどうかじゃないですか?」


そう、前提として似通った部分があったとしても内容までが完璧に反映されているとは限らないのだ。


「まぁ、とりあえずゲームと同じならギルドに登録しておくべきじゃない?」


このゲームのギルドは仕事の斡旋に酒場の代わりもあるが、登録すると様々なものに割引か入る設定(、、)そして、身元の保証がされる。


ゲームでは設定だけだったが、おそらくこの世界ではかなり重要だろう。


「あっ、そうだった。すっかり転移で失念してた。ギルド行かなきゃ始まんねーよな。」


そして俺達はギルドへ向かった。



ギルド ビゲイン支部


「ここ、ビゲインだったのか。」


《ビゲインの街》

スターティ王国の始まりの街と呼ばれる場所。

特に目立ったことはないが、近くのダンジョンに難しいところは無く(とあるクエストで超高難易度ダンジョンが解放されるが)だが、足りないところもない、そして他の街にも行きやすいため高レベルでも時々訪れる事のある街だ。


「とりあえず入るか。」


「そうですね。」


普通の木の扉のドアノブを捻り押し開けると騒がしい喧騒が耳に入ってきた。


「現実だとこんなにうるさいもんなのね〜。」


「おぅ、そこの青髪の嬢ちゃん、こっち来ねぇか?」


「「ギャハハハハ!」」


「騒がしいですね。早く行きましょう。」


「おう、そうだな。」


騒がしい酒場を抜け、俺達はカウンターへ向かった。


「ようこそギルドへ、本日はなんのご用でしょうか?」


受付嬢はこちらを認識すると微笑みながら応対してくれた。


うわっ、綺麗な人だなぁ……やっぱりギルドの顔だもんなぁ受付嬢は……ってッッッ!


な、なんだ!?後ろから少し寒気が……

まぁいいか。えーっと、冒険者カードは持ってるから、この場合は


「こちらでの登録をお願いしたいのですが。」


「承知致しました、ではあなた達のカードとパーティカードを。」


「パ、パーティカード?」


冒険者カードはわかるけどパーティカードって?なかったぞゲームには。


「ええ、パーティである証明用のカードですが、持っていないならお作りいたします?」


俺達が聞き慣れない単語にキョトンとしていると受付嬢が簡単に説明をしてくれた。


「分かりました、お願いします。」


「はい、ではカードをお預かり致します。」


そう言って受付嬢は奥へ向かった。


そして五分もすると受付嬢は戻ってきた。


「はい、こちらがパーティカードになります。」


そう言って受付嬢はカードを渡してきた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

パーティ「銀剣」

ランクD


メンバー


3/7


リーダー

・アオバ


サブリーダー

・ミズア


・ヒーリア

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あれっ、銀剣?」


銀剣はゲームリリース直後からある俺達のパーティだ。

七人ってのは現在のメンバー数だ。


「あなた達はカードをパーティカードはないのに情報の中にはパーティがあるんですよ、不思議ですね?それにメンバー数も七人って。」


受付嬢は微笑みながらも少し探るような目で俺達を見てきた。


やばい、ちょっと疑われたか?

どうしようか……って碧?


俺が後ろを見ると碧が目配せしてきた。


リイアも肯定するように親指を立ててるし、なにか策でもあるのかな?


そう考えて俺は少し後ろに引いた。

すると碧達が前に出て、


「すいません、パーティカードのないところで登録していたもので。」


碧がそう言うと、


「そうそう、そこでは冒険者カードの方に情報を載せておくだけのシステムだったんですよぉ。」


そこにリイアも合わせてきた。


おおっ、なるほど!打ち合わせでもしてたんだろう、不自然さがない。


それに、あながち嘘でもないしな。


「そうでしたか、珍しいですね!それなら分かりました。あっ、ついでに登録の方も済ませておきましたので。」


俺達に嘘を言っている気配がなかったのか、あっさり引き下がってくれた。


しかもこの人できる人だ!


「では、お仕事頑張ってください!」


そんなことを言いながら笑顔で応対してくれた。

やっぱり美人だなぁ……ってッッッ!

ま、また寒気が……


「じゃ、探すか。」


俺が依頼の掲示板に向かおうとしたら、


「じゃあじゃあ、これなんてどう?」


リイアが既に見つけていた。


「見つけるのはぇぇな!」


俺なんてまだ見てもねぇぞ!


でもまぁいいか。

俺は内容を見てみることにした。


「どれどれ……ベノムスライム?報酬は32000クルトか、まぁ悪くないんじゃねえの?」


ちなみにクルトは日本の1円に当たる。

多いかもだけど、そこまで物価も安いわけじゃないからな。大根とか普通に1000クルトする時もあるし。


「じゃ行きますか!」


俺がそう言うと、


「「うん!」」


またハモった。


ほんと、仲いいよなぁ。

何故か本人達は認めないけど。




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