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星62 いない日



 そんな風に無事に、比較的あっさりと三年生の試験をパスしたばかりのステラは翌日、ツヴァイに思わぬ事を言われた。


ツヴァイ「明日からちょっくら遠出するからな。クラスの事は他の教師に任せてある」

ステラ「えっ?」


 どうしたのかと尋ねれば、知り合いに頼まれた依頼を片付けに行くと言うらしい。


ツヴァイ「長くなるかもしれねぇから、代わりの人間ちゃんとサポートしてやってくれよ」

ステラ「そんな急に」


 聞きたい事はあるのに、ツヴァイは忙しいと言ってあれこれ理由をつけてどこかに行ってしまう。


 そんな風にして、ツヴァイが学校から消えた後、数日が過ぎて。


 そして、一週間しても姿を見せないままだった。






 さすがにこれはおかしい。

 そう思て、ステラは先生の代わりになった教師にしつこく聞いてみた。

 当然教えてもらえない。

 めげずに探っていたら、何故か生徒会長からその内容が教えられた。


 すると思わぬ事が判明。


 ツヴァイは騎士団と共に合同任務に出ているらしいという事。


 そして、その任務の関係で、王都の周囲にある森でしばらく行動するという事。


 そして、それは不老不死の研究に関わる犯人を捕らえる為だという事。


ステラ「たぶん、ヨルダンを捕まえに言ったのよね、先生」


 けれど、ツヴァイは定められた期日を過ぎても帰ってこない。


ステラ「何か、あったの?」


 ツヴァイにもどうにかできない問題が起きたのだ。

 そうとしか考えられなかった。


 ステラは、仲間を集めて頭を下げる。


ステラ「お願いがあるの。私と一緒に先生を探して。ひょとしたら危険な目に合うかもだけど、私一人じゃ無理なのよ」

ニオ「なーんだ、真面目な顔して話があるっていわれたからどんな事かと思ったら。良いよー。他ならステラちゃんの頼みだもん」

ライド「まあ、ここらで借りを返しとかなきゃならないしな。剣士ちゃんには、課題で随分お世話になったし」

ツェルト「俺はステラのいる所なら、どこでも行くぜ。そんなの今更だろ」

ステラ「……ありがとう、皆」


 了承してもらえるか不安だったが仲間達は、快く引き受けてくれた。

 独りにならない。一人で行動しない。

 それは小さい時にも言われた事だ。


 頭が一つしかないとロクな事しか、考えられないからと。

 誰が言ったかはまあ、あの人しかいないが。



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