星53 ――三年生――
二年次の課題も一年次に引き続いて無事に課題をクリアという事で。
春の季節。
ステラ達は三年生に進級して学校に通っていた。
温かくも冷たくもない、ちょうどいい生ぬるい温度の風に吹かれながら投稿すれば、一年次二年次と共に同じクラスの者達がいる。
みな、運が良いのか課題で振り落とされる事なく入学した時のままのメンバーだ。
それで、最後の一年を騎士学校で引き続きすごす事になったのだが、始業式を終えたそのステラ達がどこにいるかというと……。
ニオ「温泉だー」
何故か騎士学校の敷地内にできていた温泉に入っていた。
白い湯気のなか、張り切ったニオの声が周囲に響く。
ニオ「やっほー」
ニオが熱いお湯の中に飛びこみ、はしゃいだ声をあげ続ける。
よほど温泉がお気に召したらしい。
本人はそれでいいだろうが他の人間に迷惑だ。
ステラ「もう、駄目じゃないニオ。ちゃんとお湯で体を流してからは入らないと」
入浴の心得を調べた限りでは、そうするのが正しいルールだという。
ニオ「あ、そうだったねー。ごめんね、いいよ」
一人で勝手に許されてないで。
ザブザブと温泉をかき分けて出てきたニオと並んで、ステラはお湯を肌にかけ、体の汚れの流していく。
ステラ達のいる国ではお湯に体をつけると言う分かはあまりないのだが、最近東の国の文化が入ってきている影響によって、肌をさらす事に抵抗のない者も結構いた。
流し終えたら、お湯の中で。
じわりとした温もりが体を包んだ。
ニオ「でも、びっくりだよねー」
ステラ「何が?」
ニオ「だってまさか、学校の敷地に温泉ができちゃうなんてー。ここから桜も見えるし、お花見温泉だね」
ステラ「そうね、これって贅沢よね」
東の国では桜の花を見ながらお風呂で、何かを食べたり酒を飲んだりすると言う事もあるらしい。
食べながら他の事をするなんて行儀が悪いと思うのだが、その反面そう言う事ができるのは贅沢だとも思えた。
ステラ「向こうの人たちは性格がおおらかなのかしらね」
細かい事は気にしない人が多いのだろうか。
ニオ「そうやって考えるステラちゃんがかわいー。普通だったら、成金共めーってなるのに」
ステラ「そういうものかしら」
ニオ「そういうものなんだよ。人の物が良く見えるっていう」
それはちょっと違うような気がするのだが。
元の生活が王族だったからか、そういう物に羨む心はステラの中にはなかった。
温泉につかりステラは、こんな事になっているそもそもの成り行きを思い出す。
三年生になっても変わらずに、精霊使いの修行をしていたステラ。
始業式だとか、めでたい日だとか関係なしに、学校の裏で色々とやっていたのだが……、
その内に、うっかり地面を深く傷つけすぎてしまって、温泉を掘り当ててしまったのだ。
湧き出る水なんて貴重品だし、飲み水にしてもいいはずなのだが、そうされなかったのは、水質の関係と温度だった。
そういうわけで、周囲の土地を整えて、温泉の出来上がりと言うわけだった。
規則に厳しいと言われている、生徒会長が意外に乗り気になったので、即日仕上げだった。
ステラ「確か肌に良い成分が入ってるって聞いたわね。あと疲労にも」
ニオ「体動かすニオ達にぴったりだねー」
そういうわけで、歓声した後は汗を流した後の生徒達の為に無料で開放される事になったのだ。




