おじいちゃんと山へ柴刈りに
じいちゃんの ハードな過去の話を聞いてから、将来 世間が関わってきたら どうしたもんかと、時々考えるようになった。
………が、そんな自分にお構いなく 季節は容赦無く流れて行く………
‥‥‥まぁ悩んでたって答えが出るわけじゃなし。とりあえずは見つかった種を成長促進を頑張ることに。
来るべき夏の、野菜のレパートリーに、淡い期待も込めて………
土のphやら 成長段階の温度管理やらと色々失敗もしたけど、何とか種類の判別にはこぎ着けた。
アブラナ科は、キャベツ・芽キャベツ・ブロッコリー・赤色のと、細身で長い二種のカブ。
育てた感じ 秋冬が旬・秋冬が旬・秋冬が旬・春と秋冬が旬 というかカブはもうある。
ネギ系のは……ぶっとい葱。ポロネギじゃないかな?前世でも生では見たことないけど恐らくは‥‥
コレも多分 秋冬が旬。
溝の入った種は人参だった。
って事は、セリ科の種って あんな形なんだぁ。覚えとこっと。
そしてこの子も秋冬が旬………というか発芽率がべらぼうに悪かったもんで、当面食べるどころじゃない…………早く種増やさなきゃ………
………まぁ…何となく予想はしてたけどね……… 夏野菜無かったかぁ~…………
豆類二種、前世のおつまみ イカリ豆みたいなゴツイ豆と、緑でコロンと丸い豆は………
……水が多すぎたのか、盛大に黴びさせてしまった………なにぶん他の野菜の品種改良も並行してたもんだから………集中力やら注意力やらがおっつかなくて‥‥‥
なので当面後回し。大豆あるし‥‥
……………………
そんなこんなで忙しく過ごしていたある日のこと………じいちゃんと山に柴刈りに入っていた。
今の内にやっとかないと、下草がモウモウになって 動き回るのが億劫になるので‥‥
ナタやノコを手に、バサバサ ゴリゴリ………
…………刈った柴を束ねて仕事を一段落させ、帰る前にちょっと休憩。じいちゃんと一緒に腰を下ろして 上を見上げると……
桜っぽい花が、辺りの木々で見事に咲き誇っている‥‥‥
花と一緒に葉も茂ってきているけど、そういう野趣も乙なもんで。
後 少し色味が白っぽいかな?まぁそれはそれで可愛げがあって…
あぁ~ここで花見なんてのも風流かもなぁ……
………まぁ、そんな時間無いだろうけどね…
やれ畑作りだ、種蒔きだ、山仕事だと、この時期はいつも忙しい……
ついでに魔導書写し何かが飛び込んで来た日にゃ、蝋燭焚いて夜っぴきコース‥‥
‥‥あんまり焚きたくないんだよなぁ‥‥この世界の蝋燭 何で出来てるのかわかんないけど、臭いは強いし煤もスゴいし………
………そう言えば前世の町内会の花見も、桜なんかキレイに散った時期にやってたなぁ‥‥
しかも桜どころか、木が一本も生えてない公園で、た~だ肉焼いて‥‥‥
「さて、そろそろ帰るか?」
「そだね」
じいちゃんの言葉を受け、柴をしょって 自分も腰を上げた。
辺りは冬前に落ち葉掻きもしたし、柴刈りも済ませたしで実にキレイさっぱり。
そこにチラチラ、風に踊った花弁が舞い落ちる………
…………ん?待てよ‥‥‥ 桜の木の下には……………




