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第1話 わぁ!(小さな両手をぱたぱたと動かして、とても嬉しそうに笑いながら)

 動かなくなったぬいぐるみみたいなお人形パペットの小さな男の子のはてな。


 わぁ!(小さな両手をぱたぱたと動かして、とても嬉しそうに笑いながら)


 ぬいぐるみみたいなお人形パペットの小さな男の子がまるで眠っているみたいにして、しずかに動かなくなりました。

 そこはとても美しいところでした。

 きらきらと緑色の葉っぱの輝く、とっても静かなところでした。

 お人形パペットの小さな男の子がその美しいところを見つけたのか、あるいはそれは偶然だったのかはわかりません。

 でもとても長くて、とてもつらかった孤独なひとりぼっちの旅の果てに、お人形パペットの小さな男の子はこの美しいところにやってきて、そして、動かなくなったのでした。

 小さな体はぼろぼろで、あちこちに傷がたくさんありました。(自分で巻いたのでしょう。白い包帯がすこし不器用な巻きかたで巻かれているところもありました)

 お人形パペットの小さな男の子の顔はとても優しい顔をしていました。なんだか、小さく笑っているみたいな顔です。(その優しい顔にも小さな傷がありました)

 お人形パペットの小さな男の子はとても優しくて、自分ではない誰かのことを思うことのできる男の子だったのですけど、とても言葉が少なくて、そして、とても不器用な男の子でした。

 ひとりぼっちで自由にいろんなところを動き回れるような、そんな強い男の子ではありませんでした。

 お人形パペットの小さな男の子はとっても大きなたくさんの緑色の葉っぱの生い茂る木に背中をつけるようにして、大きな瞳を閉じて動かなくなりました。(木漏れ日が小さな男の子のことを見守るみたいにして、抱きしめるみたいにして照らしていました)

 その顔は見れば、見るほどに穏やかな顔です。

 まるで、本当に眠っているだけみたいに見えます。

 本当に『このお人形パペットの小さな男の子は動かなくなってしまったのでしょうか』? もしかしたら、本当にただつかれて、この美しいところで、すやすやと眠っているだけなのかもしれません。

 もしかしたら『誰か』が『このお人形パペットの小さな男の子のお名前を呼べば、目を覚ますのかもしれません』。

 そして、とっても幸せそうな顔で、元気に動き回っていたころみたいに、にっこりと笑ってくれるのかもしれません。

 お人形パペットの小さな男の子のお名前は『はてな』というお名前でした。

 はてな。

 起きて。

 はてな。

 そんな声があたたかくて優しい風に乗って、どこかとっても遠い遠いところから聞こえたような気がしました。

 とっても優しい声です。

 その声は、女の子の声でした。

 そのとっても優しい女の子の声は、きっとはてなにも聞こえたと思います。

 でも、はてなは動きません。

 奇跡は起きないのでしょうか?

 はてなはもう動かないのでしょうか?

 はてな。

 あなたは本当に動かなくなってしまったの?

 あなたはもう、本当にいなくなってしまったの?

 はてな。

 目を開けて。

 はてな。

 ……、お願い。

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