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竜(ラトス)の探知能力2
恋乙女が隠れると、辺りはより一層静寂を極めた。
──風蘭…!
何処に…!
辺りを見回しても、一緒に入った風蘭の姿は無い。
──『アノ世界に、囚われることナク…』
アノ世界…?
では、自分と同じように風蘭は誰かと出会っているのだろうか…?
「…」
ラシュフェーニカは視線を落として考える。
少しの間の後、ラシュフェーニカは自身の背から竜の翼を出す。
ソレは赤く紅くそして透明度が高い水晶のような翼。
美しく、光を反射して煌めく翼。
ラシュフェーニカは何をするわけでもなく、ソコに立ち尽くした。




