63/136
《火ノ宮》──ラシュフェーニカの決意と想い 2
風蘭。
確かにそう聴こえた。
大きく壮麗な、崩れていても威厳を誇る蒼と水晶と自然の溢れる神殿の入り口に、
ラシュフェーニカの小さな姿が在る。
ソノ側には、補佐である風蘭が立っていた…。
皆一様に、そんな彼女の背を見つめていた。
《【道】ノ格入》を受けた者、堕ちた者の話は、《凛浄》に居た時も聴いたことがあった。
ラシュフェーニカは…、ソノ全ての者の名を記憶していた。
《【道】ノ格入》を通り、【神々ノ国】を見た者は、今までたったの三人しか居ない…。
初代天空ノ巫女──英雄──トゥィト。
天獣ノ民の娘だ。
そして、初代天空ノ巫女の補佐となった、金色ノ民──ムーランカの娘、女将軍──ムーランカ。
そして…、長い長い時の果てに生まれた、第十八代目 天空ノ巫女──カグヤ・ソフィラプラド──明だ。




