亜空間と盗み聞き
今回から思考に()を付けました。適当に付けました。
(さて、宿は確保した。あとはここで出来ることをするだけだ。)
何をするのかはさっき考えた、空間系と言えば亜空間だ、部屋に向かう途中で、あったら便利だと思った。
亜空間、イメージが難しそうだが、実は目処が立っている。そう、収納だ。
収納は明らかに亜空間に物を仕舞っている、この中に入るイメージ、部屋、部屋にはドアがついている。ドアをイメージしながら魔術を発動する。
すると、透明の板が出現する、ドアノブ付きで。
ドアノブを捻りドアを開ける、部屋の中に入ると、洞窟で拾った物が乱雑に置いてあった。
成功だ、しかし、収納の中をイメージしたからか、収納の中に繋がってしまった。
元の世界の部屋を想像すれば良かったが、収納の中でも問題ないだろう。
ふと、疑問がうまれる。
(これ、外からはどうやって見えてるんだ?透明で見えにくいとはいえ、ドアだけが置いてあったら不審に思われるよな…)
ドアを開けた状態で空間把握で眼だけをドアの外に待機させ、その状態でドアを閉める。
しかし、ドアを閉めた瞬間に眼が戻ってくる。亜空間は完全に隔離されているらしい。ドアがどうなっているのか分からないが調べようがないので諦めることにする。
最悪外で使わなければいい、使う場合は結界でも張れば問題ない。多分。
(さて、この汚い収納の中でも掃除しますか。)
片付けはすぐに終わった。自分が作った亜空間だからか、イメージするだけで物を動かすことが出来た。
入ってきたドアから外に出る、ドアを閉じると板が消滅する。
あれからどれくらいの時間が経っただろうか、この街に来てから時計らしきものを見ていない、日の傾きからおおよその時間を推測しているに過ぎない。
そう思っていると、外から鐘の音が聞こえてくる。
(なるほどな、一定の時間になると鐘がなるのか、だとすると今は、日の傾きから見て7時くらいか?)
おおよその時間がわかった所でやることが無くなる。明日の昼頃は予定が沢山あるのだが
この宿の1階は酒場になっていた、そこで時間を潰すのもありだが、そうするか。酔っ払いに絡まれたら締め上げて金でも巻き上げるか。
部屋の鍵を閉め、1回へと向かう。さっき絡んできたやつは居ないみたいだ。
店の端のほうに空いている席があり、そこに座る。
適当なつまみと飲み物を頼みつつ、周りの会話に耳を傾ける。酒場と言ったら情報収集だ、前世で酒場と言ったらスパイの集まる場所という偏見まである。
脱線していると、何やら気になることが聞こえてきた。
「なぁ、きいたか?明後日の大会の話」
「明後日の大会がどうしたんだよ?」
「噂によるとな、あの弱小ギルドが出場するらしいぜ」
「弱小って言うと可愛い受付嬢がいるあそこか?」
「そうそう、そこだよそこ」
「へぇ、でもあのギルドに会員なんて居たのか?もしかして受付の子が出るとか?」
「たしかに受付の子が戦うところ見て見てぇけどよ、残念ながら違うぜ、なんでも新人が入ったとかで登録したらしい」
「新人かよ、期待して損したじゃねーかよ!いやしかし、その新人ってやつ気の毒だな」
「そうだなー、大会でボコボコにされて、故郷に帰って行った奴らの仲間入りしなきゃいいけどな」
「お前知らないのか?今回から大会のルールが一部変更になったらしいぞ」
「あぁ、あれだろあれ」
「さては知らないな?ったく、変な情報ばっか知ってるんだなお前」
「へへっ、それほどでもねーぜ」
「ほめてねぇーよ、それで変更になったルールなんだけどな、なんでも試合に勝ったギルドが負けたギルドから人材を引き抜けるって話だ」
「へぇ、てことはその新人が引き抜かれるかもしれないってことか、」
「十中八九引き抜くだろうな」
「そりゃどうしてだ?新人なんて腐るほどいるだろ」
「俺の考えなんだが、弱小ギルドを潰すためのルール変更なんじゃないかと思ってるんだ」
「なるほどな…」
「あぁ、そう言うことだ」
(俺の事が噂になってるっぽいな、問題ないが、負ける前提かよ、気にしないけど。
にしてもルールの変更か好都合かもな。)
他になにか気になる情報がないか、耳を傾けるが特になさそうだ。
定員に声をかけ店のオススメ料理を注文する。
注文した料理が届き、早々に平らげる。金を払い部屋へと戻る。
完全に日が落ちると時間を確かめるすべが無い、ダンジョンにカメラと一緒に時計もあるといいんだが、なかったら作るか。
やることもないので、ベッドに横になる。明日は大切な用事があるんだ、準備を済ませとかないとな。
トマト




