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重さ



 2人の戦いが始まった。拳と拳がぶつかり合い辺りには旋風が巻き起こる。


 最初のぶつかり合いは互角だった。


「互角か… じゃが…」

 

 利家の拳が信玄を押し始めた。


「この程度ならば3割でも押し返せるぞ」


 その力で信玄の拳は弾かれ、腹部に拳が直撃し、城壁にめり込んだ。


「こんなもんかのう… これでは小六はおろか半兵衛にも勝てんぞ… グハ!」


 次の瞬間、利家は血をまき散らし、しゃがみ込んだ。


「そうか…それで拳を交えた時に違和感があったのか… 拳から気を…」


 信玄は起き上がった。城壁に当たったはずなのに信玄はピンピンしていた。


「今頃気づいても遅い。私は生死の境で小六を殺すことだけを考えていた。そこで体得した技が気を放ち、相手を内部からボロボロにすることだった」


 確かにこの方法だと信玄が元々持っている戦闘の知識と組み合わせることでさらに力が加わるということだった。


「半兵衛ではないが、戦うには厄介な相手だのう…」


「貴様がいくら強い拳の持ち主でも私の力の前では無力に等しいということよ。グハ!」


 信玄も片足をついた。


「そんなことを言っているが片足をついているではないか!お前のその力はまだ完全ではないな… 一気に攻め込む!」


 利家は信玄の懐に入り、8割の拳が直撃し、空中に舞い上がった。だが、信玄は空中で大勢を立て直した。


「ハハハ!本当に完成してないと思っていたのか」


 その瞬間、利家は片足をついた。


「まさか本当に完成していたのか…」


 その拳は信玄に届くことはなかったが、手応えはあったがなぜか信玄には効かなかった。


(これはまずいことになった。儂の攻撃は打撃が主になる。これでは手が出せんのう)


 利家は信玄への攻撃を封じられたのだった。


「さてどのように倒したもんかのう」

 

 利家はいつの間にか信玄の攻撃を防ぐだけになっていた。


 「どうしたらよいのじゃ… このままでは…」


 「諦めるのか利家えええええ あんたは天下人になるんだろ! そんな奴に負けてとうするんだ」


 そこには武将の姿があった。


 「そうかお前は小六の!わざわざ出てきたのか!こいつを片付けたら次は貴様を血祭りにあげてやる」


 「そいつは残念だったな!利家がお前みたいな亡霊に負けるはずがない。圧倒的な力には弱点がはあるんだよ」


 「ほざけ!先に貴様から殺してやる」


 信玄は武将を殺そうととんでもないスピードで近づいてきた。とその瞬間、利家が割って入った。


「武将… そなたが命を張ってどうする… 命を張るのは私だというのにだがそなたのおかげで弱点に気づいたわ。いくぞ!」


 ここから利家と信玄の第二ラウンドが始まる。


 利家はさっきと同じように下から信玄を殴った。同じように宙に舞い上がる。


「何度やっても同じことよ。」


 信玄は再び空中で体勢を整える。


「お前も芸がないのう」


 利家は消えた。そして信玄が気づいた時には、後ろに回り込み攻撃態勢に入っていた。


「いつの間に!」


「次は手を抜かんぞ。全力だ!」


 後ろから信玄を殴りつけ、地上に叩きつけたのだった。その衝撃は敵・味方問わず誰もが気づくものだった。利家は着地したがボロボロだった。


「この力で殴ったのはそなたが最初じゃ… もう全身の骨を砕いた。そなたはもう戦うことはおろか歩くことすらできない」


 そういうと利家は、信玄にとどめをさすのだった。


「従母上様、武将さん!」


 そこへ慶次と半兵衛が帰ってきた。


「織田軍は城を出ました。2日後に到着します。」


「わかった!慶次、半兵衛で門を1つ守ってくれ。俺は利家を運ぶ」


「すまん皆… 無様な姿を見せて」


「何を言っているんだ利家… お前の奮戦で味方の士気は大きく上がった。この戦勝てるだがなぜあんたは早く移動できるんだ?」


「この力には、制限がある。体への負担が大きく封印していたんだ。奴の能力が後ろに及ばないことによく気づいたな」


「そんなことよくある事だからな」


 そして、利家は城内に運ばれ、怪我の手当てに入るのだった。


 一方、松永の陣内では、松永久秀が今川と北条の大軍到着を待っていた。


「申し上げます。武田信玄討死!」


「何だと… 私が作り上げた傑作を倒すとは… そして誰にやられたのですか?」


「総大将前田利家でございます」


 その報告に久秀は激怒した。


「あんな猪武者に負けたのですか?少し考えればわかるものをまあいいです。最初から信玄は戦力として見ていませんでしたから」


 そして、久秀は新たな策を実行に移すのであった。

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