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中目黒ゴースト  作者: たま


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イタズラ

「なんで、また…」潤は玄関先で言葉を失う。

白蘭がまた潤の家に現れたのだ。

「…入れてくれないの?」と聞かれたが首を振る。

「入れる道理は無いです!お引き取り下さい!」潤はきっぱり断る。

「ハァ〜、じゃあ、やっぱり電機会社さんのお誘い受けちゃおうかなぁ〜?」と白蘭が流し目する。

「やっぱり話が来たんですか?」潤は予感が当たって焦る。

「ココで話して良いの?よそに丸聞こえだけど?」白蘭がまた足割り込ませて入ってくる。

「…どうぞ」諦めて中に入れた。

せっかく昼間リオン電機の社長にあって、「これでかなり抑止力になると思うよ。もし事故起こしてオーナーを陥れても怒ったオーナーに自分が撲殺されたら何とかも終わりだからね〜」と鬼丸が笑ってたのに!

居間のソファではなくレースカーテンで仕切った奥のベッドに当然のように座る。

「なんでベッドに座るんですか?こっちです!」居間のテーブルをコンコン叩いた。

「エエ〜ッ、僕は寝ながら恐いマンガ読むのが良いなあ〜周りも暗くしてね。」と人のベッドを我が物顔で転がりまわる。

もう仕方ない。

「で、なんて返事したんですか?白蘭さんは?」ため息交じりに聞く。

「え〜っ、ウチは地主なだけだからね〜

旧法の話だし、ビルオーナーさん達が返すと言ってビル壊してくれないと何も出来ないし。」白蘭がまた潤のオカルト漫画読みながら話す。

「だから、もし土地を返すと言われたら?ですよ。

何と答えたんですか?」潤が肝心の話を聞く。

「え〜っ、内緒ダヨ〜それは。

僕に君に話す義理はないからね。…知りたいなら、ゲームで君が勝てば話しても良いよ。」白蘭がチラッと潤の方を見て、また漫画をペラペラめくる。

潤は舌打ちする。

鬼丸も次が読めない男だが、コイツも次の手が読めない!

世の中の人はもっと分かりやすいのに!

鬼丸は仕事だけで普通の生活は、とっても簡単明瞭だ。

仕事だけは、先が読めない。

潤はイライラする。

昔は、若い時はミステリアスな男があんなに好きだったのに!

鬼丸と付き合いだしてから、単純な男の良さに目覚めてしまって、もったいぶった奴は嫌いだ!

「いいわよ。どんなゲーム?サッサと終わらせましょう?」年食ってイラチになったみたいだ。

世の中恐いことなんて少ないのだ、思ってるより。

「じゃ、僕が人差し指だけで潤さんの身体のどこかに接触するけど、絶対声を出さない。それだけ。

大丈夫、変な場所は触らないから。」白蘭が漫画を置いて座り直す。

「絶対、変な場所触らないならね。触ったら引っ叩くから?いい?」潤が座った白蘭の前に正座して座る。

「…目を瞑って貰える?こんなに近いとドキドキするから。」白蘭がヘラっと笑う。

「ふん、アナタがドキドキなんてしないでしょ!」と吠えながら目を閉じた。

指の腹が額の中央に置かれた。

そうだ、コイツは変な気を送り込んで来るんだった!と思ったが特に大丈夫みたいだ。

それに潤には、それは通用しない。

鼻筋を降りて唇の上に指を感じる。少し動揺して首が引ける。


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