「見て、窓際族がいるわよ」
同期入社の女性社員が、会社の裏を指差した。
見ると、窓際族が集まって喫煙をしていた。
窓際族は全員、左半身の色の白さとは裏腹に、右半身は真っ黒に日焼けしていた。
彼らのデスクの右側に窓があるのは、想像に難くなかった。
「あそこまで綺麗なツートンカラーになるって、相当な窓際族ね。…あっ、あのコントラストが一番はっきりしてるのが、窓際族の族長よ」
同期のその声が聞こえたのか、族長はこちらを見た。そして達観した様に優しく微笑んだ。
その微笑みは、働き通しの私達への哀れみの様にも、物質社会への警告の様にも見えたのだった。
