↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹色魔導師は目立ちたくない  作者: プリン伯爵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
99/448

魔法対戦でも目立ちたくない⑤

「生徒会長が相手だったからか知らないけど本気出しすぎでしょマリス……。」

「まじでそれな。ここには各国から人が集まってんだぞ?分かってんのかアイツは。」

ジンとミアはマリスの行動に難色を示していた。

確かに三色魔導師以上の魔力は使っていない。

しかし生徒会長であり学園魔導位2位の魔法を真っ向から消し飛ばして敗北させたのはいただけない。

それをやってしまった時点でマリスは2位すらも凌駕する実力があると誰もが認識してしまったのだ。


「目立ちたくないって言いながらも目立っていくあのスタイルなんとかならねぇのかよ。」

「まあ無理だろうね。マリスって若干ズレてるとこあるからさ。」

昔からの付き合いがある2人はもはや諦めていた。

何処かで見ているであろうレイも恐らく呆れていることだろう。


「それで、アイツ次は準決勝だろ?この辺で負けとかないとマジでやばいんじゃねぇか?」

「いや、今更だよ。既にマリスは注目の的になっちゃってるし、ほらVIP席とか見て見なよ。みんな明らかにステージから降りるマリスを見てるじゃん。」

かろうじて虹色魔導師だとはバレていないが、既に創造魔法が使える事はバレた。

平穏な生活はそろそろ危ぶまれてくることだろう。




「あれ、ジンとミアだけ?マリスはまだ戻ってきてないのね。」

ため息をついていた2人の後ろから声を掛けてきたのはロゼッタとシーラだった。

どうやら今後の事を話し合っておいた方がいいのではないかと2人を探していたらしい。


「ロゼッタさん、どうします?正直マリスの近くにいる私達も多分質問攻めされることになりますよ。」

「それなのよね。フェイルにあの魔法を教えたのはマリスだって事もバレたし、時間の問題でしょうね。貴方達もここにいては面倒になるだろうからこっちに来なさい。」

ロゼッタに着いて行くとクルーエル家に与えられたVIP席があった。

クルーエル家の護衛が周囲には配置され不意に近づく事は難しい。


「ここで観戦しましょ。流石にこの中まで入って来れるのは限られてるから、あんな普通の観客席にいるよりはマシよ。」

「ありがとうございます!!」

2人を探していたのはこの為でもあったらしい。

マリスの事を調べ始めた者達であればすぐに魔法探求会という存在に辿り着く。

そうなればメンバーに質問攻めしてくる者が多いだろう。

ロゼッタ姉妹やフェイルであれば四大公爵家である為そう簡単には声を掛けられないが男爵家生まれの2人は格好の的になってしまう。


少なくともロゼッタらと一緒にいればそれは避けられるとのことだ。

レイに関しては既に学園長と共にいるらしく面倒事には巻き込まれないらしい。


ただ、観客席にマリスが戻って来た時どうするかだ。

ジンとミアが既にロゼッタらと共にいるとは知らないマリスは普通に観客席へと戻るだろう。

そうなれば、近くにいる生徒達から囲まれて自分達にも教えてくれと詰め寄られ面倒な事になる。


「そうね、アタシの私兵を動かすわ。今は多分控室にいるだろうから、伝言を任せておく。観客席に戻る際はその私兵と共に戻って来いってね。」

「ロゼッタさんが友達でマリスは感謝した方がいいねほんと。」

クルーエル姉妹がいなければマリスは野次馬から囲まれ平穏とは無縁の生活が待っていたことだろう。

ジンとミアは自分達の事まで案じてくれた面倒見のいいロゼッタに感謝するのであった。




試合を終え控室に戻ったマリスを出迎えたのは、フェイルだった。

表情もいくらか回復したように見える。


「流石だな親友。あれが本来の威力か……まだまだ俺も精進が足らんな。」

「まあ僕が創った魔法だしね。逆に使えなかったらそれはそれで問題だ。」

フェイルも控室に置いてある魔力結晶で試合の様子を見ていたらしい。

一応屋内でも見られるように会場には魔力結晶がいくつか置かれてある。

その全てが映像を記録しリアルタイムで別の結晶へと映し出す。


「これで後は二戦を残すのみか。準決勝の初戦は俺だ。どこまで戦えるか分からないがな。」

「無理はするなよ。まだ魔力だって完全に回復してないだろ。」

「俺には剣がある。他の魔導師と違って魔力が尽きても戦えるのが魔剣士というやつだ。」

やる気はあるようだが、フェイルはここで負けるだろう。

一戦目と違って準決勝は更に相手が強くなる。

せめて切り札なしで一戦目を勝てていればここが切り札の使いどころだったかもしれないが、まだ一年生。

ここまで来れただけでも凄いと言える。



「さあ!戦いも終盤に差し迫ってきました!!次の対戦はフェイル・ワーグナー選手と学園最強ガウェイン・マギクラッド選手です!!!」

ああ、負けたなこれは。

ガウェインさんを相手にするならフェイルが全力でも厳しい相手だ。


「行ってくる……勝てる気がしないな……。」

フェイルも一気にやる気が削がれたらしい。

それもそうだ、ガウェインさんはもはや学生の領域にいないからな。



てことは僕の相手がリー・ライカンって人か。

良く知らないけどあの委員長が一撃でやられたって話だ。

警戒はしておいた方がいいかもしれないな。



ステージ上では二人の男が対峙している。

フェイルとガウェインだ。

お互いに手を抜くという考えはない。


「……フェイル・ワーグナ―か。マリスの魔法を使っていたな。」

「そうです。俺はマリスの親友ですから。」

「……そうか。まだ魔力が完全に戻っていないんだろ?」

「はい。ですが本気で戦って頂きたい。この学園の頂点に挑めるいい機会なんです。」

「……それは構わんが、死ぬなよ?」

フェイルは剣を抜き、ガウェインは片手を相手に向ける。



「それでは試合開始です!!!」

実況の合図と共に駆けだしたのはフェイルだった。


「おおおお!!!」

掛け声と共に剣は黄色のオーラを纏い始める。

足にも身体能力強化の魔法を掛けているようで、一歩で一気に距離を詰めた。


「影から飛翔する刃(シャドウエッジ)!」

ガウェインが黒い刃を生成し向かってくるフェイルに飛ばす。

全てを剣で防ごうとしたが速度が速すぎたのか数本の刃が掠り腕には血が滲んでいる。


しかしそれでも足は止めずガウェインへと肉迫した。

「雷神剣!」

雷を纏わせた魔剣を上段から振り下ろすが、既にそこにガウェインの姿はない。


「……遅いぞ、何処を見ている。」

横から声がし、すぐに剣を横なぎに振るったが手ごたえはない。



「漆黒から迫る悪意(ダークネスイビル)。」

影から凄まじい勢いで数本の悪魔の爪がフェイルを襲った。

ブックマーク、評価お願いいたします!


誤字脱字等あればご報告お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。