【一章最終話】 屋敷とミニパーティー。
一章最終話です。
いつもの二倍ほどになっております!
表彰から一夜明け、俺はセリシアに説明をし、宿から荷物をまとめて屋敷に向かった。
荷物といっても大したものは無い上、収納空間に入れれば手ぶらも同然である。
「大きいと聞いてはいたが、これは相当だな...」
俺が伝えられた場所に来てみると、それはもう大きい屋敷があった。
立派な門に広い庭。二階建てだが高さはある。
王城と比べればなんてことは無いが、他の家と比べれば一目瞭然だ。
俺は門を開け、屋敷の扉まで歩いた。
「広い庭だ。これなら犬を何十匹飼ってもあまりそうだ」
俺が両開きの扉を開けようとすると、俺が手を付ける前に勝手に扉が開きだした。
「まさか...もう!?」
俺は昨日の国王の話を思い出した。
『使用人の募集は国でやる』
ありえない。たった一夜で募集から採用まで終わるなんて...
そうか、これは自動ドアなのか。センサーらしいものは見つからなかったが、そこは魔法を使ってカバーしているのだろう。元々ここにすんでいた公爵はなかなか科学センスがあるかも・・・
「「「お帰りなさいませ、ソウタ様」」」
と、俺の今までの考察は一瞬でかき消された。
「初めまして、ソウタ様。私は執事を務めさせて頂きます、クレス・ターリンです。よろしくお願いします」
クレスと名のったその男は、見た目からして好青年らしい。
年齢はざっと19から20くらいだろうか。
「クレス、だな。国王が使用人を募集すると言っていたのは昨日だった気がするのだが、少し早すぎやしないか?」
「いえ、国王陛下が募集を初めてすぐに人数は揃いましたので、一時間ほどで面接が始まりました。そこから合否発表がされ、合格した面々がここにいるという事です」
あの国王、一瞬で人数を集めるとは。
やはりすごいな。
「恐らく、大半はソウタ様の功績によるものかと。前の魔族事件で活躍した話は国中で広まっております。その使用人の募集となれば急いで参加するでしょう。私は父から事前に聞いておりましたので焦らず参加できましたけど」
「ふむ、クレスの父は重鎮なのか?」
「ソウタ様もあったことはあるのではないでしょうか。国王陛下にお付きしている宰相のテリス・ターリンが私の父です」
俺が初めて王城へ行ったときに国王の代理として対応していたあの人か。
前の会議でも見た。
言われてみれば雰囲気が似ている。特にシュッとした輪郭辺りが。
「ソウタ様、とりあえずここにいる者達が使用人となります。皆さん、自己紹介を」
「メイド長のノエル・アルケミアです。ソウタ様、よろしくお願いします」
メイド長のノエルは、俺と同じくらいだろうか。
クレスや他のメイド達と比べるといくらか童顔に見える。
「料理長のエルモア・グラバと申します。朝晩の食事は我々料理人にお任せください。食事が要らない場合や昼食が必要な際はお声がけお願いします」
エルモアは30代くらいの男だ。
コック服がとても染みついている。長年料理の仕事をしているのだろうか。
「警備隊長のガゼル・シルバーです。ソウタ様ほど腕は立ちませんが、屋敷の警備はお任せください」
ガゼルは40代か50代だろうか。
体の大きさや風格から、かなりの手練れだということは分かる。
「ソウタ様。国王陛下から手紙を預かっておりますので、こちらを」
クレスは胸ポケットからはがきサイズの手紙を取り出した。
ちゃんと王家の家紋が捺してある。
『ソウタ殿へ 屋敷の使用人達の募集が想像以上に早く終わった為、すぐに派遣しておいた。まだ内装の確認が済んでいないだろうが、使用人達の部屋は一階、ソウタ殿の部屋と執務室は二階にある。好きに使ってくれ。
それと、表彰と学院長就任の祝いの会を勝手ながら開かせてもらおう。場所はソウタ殿の屋敷。実施日程は今日の夕方だ。
様々な面々を招待しておいた。もちろん私もアイリスも行く。
あの頑固テリスの息子はとても優秀らしい。メイド長のノエルは伯爵家のアルケミア家の令嬢で、教育がしっかりしている上に気が利く。エルモアは国きってのレストランの元コックで、食事は最高級だ。ガゼルは元近衛騎士団の副団長だ。現役を引退してからは警備業界を背負っている。
彼らと協力しながら、今日の夕方までに人数分の準備をしてくれ。
頼んだぞ。 アムネジア・グレイシア』
「皆...早速で悪いが、今日は大忙しらしい。とても俺だけでは用意ができない。みっちり働いてもらうぞ」
「「「はい!」」」
「ソウタ様、どなたかお客様が?」
「ああ、国王とか王女とかが来るらしい」
「こっ、こここ国王様が!?それは大変ですね」
「ああ。屋敷に来て初日でパーティー開催とは。本当に休ませてくれないな」
それにしても、他の面々は誰を呼ぶのだろうか。
まぁ、国王が呼ぶ者だ。ただ者ではあるまい。
「分かりました。ノエルさんはソウタ様の服装の準備を。それと、メイドさん達を買い出し班と内装準備班に分けてもらえますか?エルモアさん、メイドさん達の買い出しが終わるまで料理のメニューと内装の準備を手伝ってください。ガゼルさん達は警備人数を最小限に絞ってそれぞれメイドさん達の手伝いを・・・」
国王の言う通り、クレスはとても優秀そうだ。
大変な状況でも個々の能力を把握して最善の采配をする。
サッカーの監督でもやれば上手くいくのではないだろうか。まぁ、そもそもこの世界にサッカーがあるとは思えないが。
「では皆さん、お願いします」
「「「はい」」」
やはり、使用人を雇ってよかった。
あのまま一人でこの屋敷に住んでいたら、この準備も全て自分の手でやらされる羽目になっていたのだろう。
報奨金も十分にあり、学院長として働けば相応の賃金を得られるので、人事費は全く問題が無いしな。
「では、ソウタ様、行きますよ」
「ノエル、行くとはどこへ?」
「決まってるじゃないですか。洋服を買いに行くんですよ、洋服。パーティーにその服で参加するおつもりですか?」
そういえば、俺はこの世界に来てから服を買っていない。
転生時にジェネシスが勝手に決めた服を着せられたままだった。
この服装ではただの冒険者にしか見えないな。パーティーには合わないか。
「しかし、俺はあまり堅苦しい服装は好きでは無くてな。できればこのまま・・・」
「はいはい、文句言ってないで行きますよ~」
俺はノエルに手を引っ張られながら、渋々服屋へ向かうことにした。
「おお、ソウタ殿、一日でここまで仕上げるとは!」
「俺は何もしていない。これは彼らの成果だ」
これはお世辞ではない。
本当に俺は何もやっていないのだ。
ノエルに連れられて服を買わされ、家に戻ったらもう内装の準備が終わっていたのだ。
その後はエルモア達が料理を作っただけ。
もう申し訳ないくらいに俺は何もやっていない。
「ソウタ先生っ」
「ああ、学院と他とで呼び方を変えてもいいんだぞ?」
「そ、そうですか...では、ソウタさん、洋服お似合いですね」
「それは良かった。俺はあまり服を買わないものでな。メイドのノエルに選んでもらったのだが、着こなせるか心配でな」
「大丈夫です!とってもかっこいいですっ!...はっ、私何を...」
アイリスは赤面させて顔を隠す。
それを見て国王と王妃が呆れた顔をする。
俺が何かしてしまったのだろうか。
「すまない、アイリス。体調が優れないなら奥の部屋で休んでもいいぞ」
「だ、だだ大丈夫です!お気になさらないでください」
「そうか。無理はするなよ」
「...はい。すみません」
俺は皆が用意してくれた多くのテーブルの中、一番前の物に三人を案内した。
「いやはや、エルモアの料理を食べられるとはラッキーだな」
「そうですね」
「お父様もお母様も食べたことが無いのですか」
「ほう、王族がこぞって食べたがるとは。彼は何者なのだ?」
「手紙にも書いただろう?国で一番のレストランが王都にあるのだが、そこの元コック。もっと言えば一時期料理長としてやっていたからな。役職柄、外食は危険だからとめったに食べれないのだ」
「それは大変だな。俺のイメージだと、他の客の予約をすっ飛ばして行きそうだが、そうでもないのだな」
「はっはっは、失礼だな。私はそんなことせんぞ」
と軽く話をしていると、エルモアが料理を届けに来た。
「初めまして両陛下、王女殿下。料理長のエルモアと申します」
「ああ、知っておるぞ。料理を楽しみにしてたのだ。期待しておる」
「はい、私もお父様直属のコックの料理くらいしか食べないものですから」
「そうでしたか。それでは、今日はお楽しみになれると思います。デザートはソウタ様考案のメニューですので」
「ほ、本当ですか!?」
「まあな」
といっても、俺は前の世界の料理をエルモアに伝えただけだ。
それを聞いただけで料理を完成させてしまうのだから、彼は本当に腕利きの料理人だ。
エルモアが一礼して調理室に戻ると、三人は目の前の料理を食べ始める。
日本でいう、前菜というやつだ。
「な、なんだこの野菜の瑞々しさは!」
「それにそれを包み込むハムの柔らかさ!なんてことでしょう!」
「とても存在感のあるソースなのに他の食材を消していない。むしろ食材の味を際立ててます!」
アナウンサー並みの食レポだな。
普段から高級なものを食べているが故に、この料理のおいしさが分かるのだろう。
恐らく俺は『美味い』としか言えないのだろうな。
三人の食レポを聞いていると、メイドの一人に呼ばれた。
「うむ、招待客が来たようだな。少し席を外すぞ」
「ああ、分かった」
俺が玄関に向かうと、近衛騎士団団長のロンギヌスがいた。
前に会った時とは違い、ちゃんとした礼服を着ていた。
「よう、ソウタ。数日ぶりだな」
「ああ、そうだな。国王が言っていた招待客ってのはロンギヌスの事だったのか」
「わ、私もいる!私もいるぞ!」
ロンギヌスの後ろで何かが飛び跳ねている。
聞き覚えのある声だと思ったが、誰だろうか。
「影が薄いせいかよく無視されるが、今回はロンギヌスのせいだ。お前の背が高いせいで私がいないように見えただけだ。謝れ」
「んな理不尽な...悪かったな、メイシュ」
「メイシュだと?その女がメイシュなのか?」
「ああ、そうだぞ。やっぱり普段の格好からしたら分からないだろ。一応こいつ貴族だから、礼服着るとなんか雰囲気違うんだよな」
「...ソウタ殿...見ても分からないのか...普段の私そんなに地味か...?」
「いや、そういう訳ではないのだが」
メイシュの身長は150程しか無いのだが、それでもドレスを着ているせいか少し大人に見える。
「まぁいい。もう国王達は先に来ているぞ。入れ」
「おう、お邪魔するぜー」
「ひ...広い...」
俺は二人を国王達とは別のテーブルへ案内すると、国王達と同じようにエルモアの料理に感動していた。
「ふぅ。これで少し休憩できるな」
俺は国王達のテーブルに座り、一息ついた。
「いや、客はまだ来るぞ?」
「は?」
「ソウタ様!またお客様です!」
「まだいるのか」
俺が玄関に行くと、今度はクレスの父で宰相のテレスとその妻が来ていた。
「これから息子が世話になるな。よろしく頼む」
「あ、ああ...」
テキトーに話を聞き流しながら俺は二人をテーブルに案内して、クレスに一緒に話でもしていていいと伝えた。
「ソウタ様!お客様です!」
「またか!」
こんどはギルド長のセリシアだった。
「いやぁ、招いてもらってすまないね。朝も会ったのに」
「そ...そうだな」
「ソウタ様!またです!」
「ソウタ様!今度は!」
「ソウタ様~!」
「はぁ、はぁ、はぁ。国王、どれだけ客を呼べば気が済むんだ...」
「はっはっは、今ので最後だよ。広々してるもんだからたくさん呼びたくなってしまってな」
「そ、ソウタさん、大丈夫ですか?」
「ああ、なんとかな」
結局来た客は約50名ほど。
侯爵や伯爵階級の貴族達や、前にお世話になったリグル達冒険者達までいた。
「えー、皆様、この度はお集まりいただきありがとうございます。改めまして、この度表彰及び学院長に主任したソウタ・ミカヅキです。まだこの屋敷に来て数時間なのですが、お楽しみいただければ幸いです。これからもよろしくお願いします。では、国王陛下からお言葉があるそうなので、替わります」
席から立ち上がった国王が前へと来る。
「グレイシア王国国王、アムネジア・グレイシアだ。ソウタ殿に続くが、急な招待に応じてくれたことに感謝しよう。元々は私の弟が使っていたが、数年使われていない空き家だった。ソウタ殿に使ってもらえるのは、この屋敷とて嬉しいだろう。では、本題に入ろう。アイリス、前に」
「は、はい(?)。お父様」
よく分かっていない様子のアイリスが国王の隣に並ぶ。
「これはまだ内密にしておいて欲しいのだが、発表がある。この度、娘のアイリス・グレイシアはソウタ・ミカヅキと婚約を結ぶことになった」
「お、おおおお父様!?」
「おい、国王、そんな話は聞いていないぞ」
「それはそうだ。誰にも言っていないのだからな」
だからと言って俺に言わないのは違うだろ。
「アイリス、この前話していただろう?私は娘を嫁に出すことを決意したのだ。それならば、これから無駄な求婚などされる前に小規模で発表しようと思ってな」
「お、お父様に相談したのは私ですけど、いくら何でもすぐに発表って...」
「俺は承諾してないぞ」
「とにかく、このことは内密にしておいてくれ。あくまでも小規模での発表だ。公表はソウタの学院長としての仕事が安定してからにするつもりだ」
「おい、無視するな国王」
「何だ?娘では不満か?それとも他に女がいるのか?そうなのか?」
別に不満ではないが、初めて会ってから間もなく婚約ともなれば話は違うだろう。
アイリスはいい子だと思うが、まだよく知っている訳でもない。
「そう思うならこうしよう。アイリス、今日からこの屋敷に住めばいい。それでソウタ殿を認めさせてやれ。婚約の公表はそれからでも間に合うだろう」
「どどどど同棲!!!???いくら何でもそれは早すぎでは無いですか!?王族としてそれでいいのですかお父様!」
「構わん。さっさとソウタ殿を惚れさせてしまえば良いのだ。そう時間はかかるまい。それに、相手がソウタ殿ともなれば、万が一の事態も起こるまい」
「それはそうでしょうけど...」
本当に俺の意見を聞く気が無いな。
まぁ、この国としては当たり前なのだろうか。普通に考えて王女の求婚を断る者はいなさそうだしな。
それにアイリスほどの美人ともなれば尚更か。
「はぁ。アイリスが望むのであれば屋敷に住むことは許そう。婚約も俺としては問題ない。しかし、結婚はあるとしても四年後だ。普通に考えて、俺はこれから教師となる。生徒と教師の関係は...聞こえが悪いだろう」
「そういうことならば、いいだろう。アイリスはどう思う?」
「わ、わわ私、いいんでしょうか」
「まぁ、同棲がバレたところで、婚約を公表して花嫁修業とか言っておけば何とかなると思うぞ」
国王、それでいいのか。国のトップがそれで。
「そ...それなら...き、今日から頑張ります!」
「ああ。正式な結婚の話を二人でしに来るのを待っているぞ」
「国王、あんたは国王以前に親バカだ。アイリスには姉がいるのだろう?彼女は結婚していないのか?」
「ああ、長女は今留学中でな。まだ婚約の話は聞いていない。まさかアイリスの方が先に婚約を結ぶとは...留学中の兄弟達も驚くだろうな」
「他にも兄弟がいるのか?」
他の兄弟達も留学中とは。勉強熱心な事だな。
「そうだぞ。長男と長女は交流のために他国へ、次男は領地経営を学ぶために私の弟の所へ。今王都にいるのはアイリスだけだったのだ。今日からアイリスもいなくなれば、城が寂しくなるな」
「別に無理しなくてもいいんだぞ」
「いいや、私は決めたことは成し遂げなければならない。娘可愛さにアイリスの事を考えない親にはなりたくないのだ」
もう十分考えてないと思うのだが?
「まぁいい。皆、そういう事だそうだ。国王も言っていたが。これは内密にしておく事をやくそくしてくれ。頼んだぞ」
しかし、今日一日のカロリー量が半端ないな...
人生で一番盛沢山だった気がする。
「皆様、お待たせいたしました。本日最後のメニュー。ソウタ様考案のデザートでございます」
空気を一掃するように、厨房からエルモアが出てきた。
最初に国王のテーブルに持ってくる。
「ソウタ殿、これは...」
「『アイス』というものだ。俺の故郷では有名なデザートだ。美味しさは保証する」
「はい。私も試作段階で口にしましたが、出会ったことのない美味しさでした。国中の食材と料理を知り尽くしているつもりでしたが、まだまだだったようです」
それは仕方がない。この世界にアイスは無いのだから。
故郷と言っておけばだいたいは通じると思ったが、全くバレないとは。
「そうぞ、溶けないうちに」
「ああ、頂くぞ」
「いただきます」
まず国王と王妃がスプーンで口に運ぶ。
「ひゃっ、つ、冷たくて甘い!これは何を使っているのかしら?」
「一般的な牛乳や、西のアルベドガルン帝国で採れる『バヌラ』というものを使っております。甘い香りと少々の苦みが特徴です」
「これは!あ、ありえん程に甘い!口の中に入れるだけで程よく溶けていくぞ!」
初めてアイスを口にする人達はそんな事を思うのか。
特に何も考えずに食べている俺とは、感じるものが違いすぎるな。
「で、では私も」
二人が美味しそうに食べているのをみて、アイリスもスプーンを口へと運ぶ。
「にゃに...これぇ...私の方がとろけちゃいそうっ。繊細で滑らかな舌触りに冷たさ、それと甘み。本当に舌が喜んでるみたいですっ!」
どうやら好評のようだ。
口に合わなかったらどうしたものかと思っていたが、さすがはエルモアだ。
「全員分ありますので、ゆっくりお待ちください」
と、アイスを配るのに苦戦しながらも、大好評でパーティーを終えたのであった。
「ここですか?」
「ああ、一階の部屋は使用人達で埋まってしまっていてな」
パーティーの片付けが終わった後、俺はアイリスに部屋を案内した。
まあ、余っていたのは俺の隣の部屋くらいだったのは仕方がないことだ。
元々住んでいた公爵の妻がここを使っていたのだろう。
「何か使いにくいところが合ったら言ってくれ。国王が明日荷物を届けてくれるらしいが、服は大丈夫か?」
「え、ええ。ノエルさんに借りたものですけど、身長がほとんど同じでよかったです!...けど...」
「どうかしたのか?」
「す、少し胸がきつくて...」
「それはすまないな。他に丁度いいサイズの物が無かったからな」
俺も考慮していなかったな。
男にバストというものが無い故に身長が合えばサイズも合うと思っていた。
「まぁ、部屋の中では楽にしてもらって構わない。今夜は耐えてくれ」
「分かりました。また明日ですね。おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
俺は無駄に広い部屋の無駄に大きいベッドに寝ると、いつも通り新魔法の考案を少ししてから、いつもより深い眠りにつくのであった。




