すき side:D
ダビ視点です。
「振られ、ちゃいましたね。」
「ああ?」
ウィリアムとアラベラが仲直りをしたのを見届けたその後、リタ嬢と二人で生徒会室に向かう途中のことだった。双子は知らん。どっかに行った。
「競技祭の時、告白してましたよね?アラベラ様に。」
「お前……見ていたのか。」
「はい。」
悪びれもなく素直にそう言われると何て言うか、怒れないというか、いや、そんな人払いをして話したわけでもないしな……。
「まーでもあの後、俺正式に振られてるから。」
「そうだったんですか?」
眼を見開くリタ嬢。まあ、流石にあれば自習中とはいえ授業中の話だしな……階も違うリタ嬢に目撃をされるわけでもないし。
「これから先もずっとウィリアムのことが好きだとか、そんなことを言われたんだよ。」
「そう、なんですね。」
アラベラ様は誠実な方ですね。とリタ嬢は微笑んだ。
「お前、本当アラベラのこと好きだな。」
「ええ、とても。……でも、ダビ様のことも好きですよ。」
いきなり心臓が跳ね上がるようなことを言われて思わず二度見した。
あ、ああ、そうだよな、友達として、ってことだよな。
「あ、ああ、俺もリタ嬢のことは良い友達として……、」
「私の好きは、恋愛感情としての、好き、です……。」
声が少しずつ小さくなっていくし、顔もかなり真っ赤にしているのがよく分かる。
一生懸命伝えてくれているのも。
なんとなく、なんとなく俺のこと好きなんじゃないかな、コイツ。とは思ってたけど、まさか本当に……。
「い、いや、俺振られたばっかだし、いきなりそういうのを……。」
「それは、私がリナレス家の娘だからですか?」
「それは関係ねぇよ!本当に、そこは関係ないから……。」
「ならよかったです。私、いつまでも待ちます。なんなら二番目でもいいです。一番目がアラベラ様なのは、私も変わらないかもしれないので……。」
目を合わせるのが恥ずかしくなったのか、リタ嬢は下を向いてしまった。
アラベラに振られたばっかなのに、なんでだろう、リタ嬢がすごく可愛く見えた。
いや、元々可愛いんだけどな、そういうのじゃなくて……っていや俺は何を言っているんだ。
「いや、そこは一番目を俺にしとけよ……。」
「はい……。」
「あ、応えられるか分からないのに、気を持たせるようなこと言っちまったな……悪い。」
「い、いえ、私も告白してる癖に失礼だなとは思いましたから……。」
二人で顔を見合わせて、思わず声を出して笑ってしまった。
声を出して笑ってみると、ここ最近のイライラとかモヤモヤとか悲しさがだいぶ飛んで楽になった。
「じゃ、じゃあ、そんな感じで……。」
「お、おう……。」
少しギクシャクした会話になってしまった。俺はもう、リタ嬢を意識しはじめてしまっているかもしれない。
こんな軽い男だったのか、俺。
それを察したように後ろから肩を組まれた上に「「よー色男。」」って声が聞こえるし、それをみてリタ嬢は顔を赤から青にするし。
「お前らいつから聞いてた……?」
「「最初から。」」
「お前らぁ!」
おまけ
ア「「リタ嬢、ダビなんかでいいの?」」
ダ「おいどういうことだよ。」
リ「ダ、ダビ様がいいんです……。」
ア「「フゥー」」
ダ「茶化すな!」
ア「でもさあ、リタ嬢、僕らじゃなくていいの?」
ア「僕らと結婚したら、アラベラの姉になれるんだよ?」
ダ「なんつーことを!」
リ「それは……悪くはない……ですけど……いや、でも私はダビ様を……。」
ダ「揺さぶられるなよ!!!!!」
リ「冗談ですよ冗談。」
ダ「割とマジに考えているように見えたけどな。」
ア「まーダビと結婚しても、アラベラとは親戚にはなれるからね。」
ダ「『ですよね!』みたいな顔してんじゃねえよ!」




