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番外編 夜LINE【お勉強組!】

ある日、午後八時頃にて。


晴香

『ねぇねぇ青葉くん』


青葉

『なんだねはすみん。ちなみにアテクシは、身体を洗うときは右ひざの裏から洗うわよ♡』


晴香

『な、なんでちょっと絶妙に気持ち悪いんだろう……』


青葉

『右ひざの裏のあとは~左ひじの表♡』


なぎ

『とりあえずブロックが安泰』


朝陽司

『いいよ、蓮見さん』


晴香

『おっけー!』


青葉

『待って! ジョークじゃん! すばるんの軽快なおもしろジョークじゃん!』


ひなた

『きもちわるジョークの間違いですよ先輩』


青葉

『はーん!? おいこらおめぇ! お前は風呂入ったらどこから洗うんだよ! どうせ右手小指の第二関節からだろ!?』


ひなた

『具体的過ぎてきもちわるっ!? というかこの人、しれっとセクハラしてきてません!?』


青葉

『そうだぞ。さすがに異性相手にする質問じゃないぞ、日向』


ひなた

『あたし!? 先輩が勝手に言ってきたんですよね!?』


なぎ

『一旦ブロックしてアカウント消して、三年くらい寝かして考えよう晴香』


朝陽志乃

『えっと……可哀想なのでせめて二年くらいで……』


青葉

『二年は確定なの???』


晴香

『なるほど!』


青葉

『おいおいおいおい。そんなに寝かされたら熟成されちゃうぜ? おいしくなっちゃうぜ?』


月ノ瀬玲

『ついでにチーズとか納豆も一緒に入れて発酵させておきましょう』


青葉

『それは勘弁してください。マジですんませんした』


なぎ

『あんたって最初から素直に返事できないの?』


朝陽司

『できるわけないよなぁ』


なぎ

『たしかに』


青葉

『本人がいないところで完結しないでくださる?』


星那

『相変わらずここは面白いグループだな。つい腹を抱えて笑ってしまったよ』


晴香

『うんうん、懐かしいですよねー! これでも、つい最近まで一人欠けてたんですから』


月ノ瀬玲

『本当よね。誰がいなかったのかしら』


青葉

『マジで勘弁してほしいですよね、近藤のやつ』


ひなた

『だれ!?』


朝陽志乃

『それであの……蓮見先輩、昴さんに用事があったんですよね? 大丈夫ですか?』


晴香

『あ、うん! 用事ある!』


青葉

『おぎゃーおぎゃー!! キャッキャッキャ』


なぎ

『幼児』


朝陽志乃

『昴さん。話が進まないので静かにしてくれる?』


青葉

『ごめんなさい』


月ノ瀬玲

『さすが志乃』


星那

『さすがは志乃だな』


朝陽司

『やっぱり志乃だな』


青葉

『えーい黙れ者ども! 蓮見、そろそろ本題に入れ!』


晴香

『そもそも青葉くんが……まぁいいや。ちょっと聞きたいことがあってね』


青葉

『おう』


晴香

『青葉くん、前の学校でどんな感じだったのかなーって。歓迎会のときに少し聞いたけど、改めて聞きたくって』


青葉

『ん? あー、そんなことか』


朝陽司

『たしかに気になるかも』


晴香

『でしょでしょー?』


なぎ

『どうせ変なことして目立ってんじゃないの』


青葉

『失礼な! 都会からやってきた超イケメン転校生として話題でしたから! オレ目当てに行列できるくらいの人気でしたから!』


朝陽志乃

『昴さん、嘘はダメだよ?』


青葉

『志乃ちゃんさん???』


なぎ

『切れ味すごくて笑う』


ひなた

『志乃のこういう何気ない一言が一番心にくるんですよね』


朝陽司

『でも、実際どうだったんだ? 昴は黙ってればかっこいいし、それこそモテたんじゃないか?』


星那

『ふむ、それに関しては同感だ。昴は能力が高いからな。静かにしていれば、さぞかし人気が出るだろう』


月ノ瀬玲

『黙ってればって……。ちょっと、昴に失礼よ』


青葉

『姉御ぉ!』


月ノ瀬玲

『昴が黙っていられるわけないでしょう?』


青葉

『姉御ぉ!?』


ひなた

『さすが姉御! 落とし方がおじょーず!』


青葉

『ぐすんぐすん。みんなして酷いやい!』


青葉

『いや、まぁたしかに? せっかくの新天地だし、クール系路線でいこうかなーって思ってた時期もありましたけど?』


朝陽司

『けど?』


青葉

『一日もたなかった☆』


なぎ

『もうダメじゃんこいつ』


青葉

『あなたたち、さっきからアテシに辛辣じゃない!?』


朝陽司

『なんでだと思う?』


星那

『自分の胸に手を当てて聞いてみるといい』


青葉

『え、胸? ……うへへへへ』


ひなた

『マジでこの人一回引っぱたいたほうがいいですよ』


月ノ瀬玲

『一回で足りる?』


なぎ

『足りない』


朝陽志乃

『昴さん……』


月ノ瀬玲

『志乃がドン引きしてるわよ』


晴香

『わっ! 今やってるバラエティーすごくおもしろいよ~!』


青葉

『はすみんが興味失ってて泣いた。話振ってきた本人なのに』


朝陽司

『誰のせいだと思う?』


青葉

『オレですわ。オレの行いが全部跳ね返って来てるだけですわコレ』


星那

『うむ。ちゃんと理解できて偉いぞ昴』


青葉

『まぁ……そうだな。ここらでちょっと真面目に答えておくと、だ』


ひなた

『お?』


青葉

『あっちでも、お前らが知ってるオレのままだよ。特に変わった振る舞いとかしてたわけじゃねぇ』


なぎ

『へぇ』


朝陽志乃

『でも、それが昴さんらしいね』


月ノ瀬玲

『それはそれで心配だけどね。だって昴よ? 放っておくと、なにをしでかすか分からないじゃない』


晴香

『青葉くん大丈夫だった……? ちゃんと話してくれる子とかいた……?』


青葉

『ガチめの心配やめい! いたわ! 割とこまめに突っ込んでくれる優しいヤツらがいたわ!』


星那

『ほう? それは女子か?』


青葉

『おーん……まぁ……まぁまぁまぁ笑』


朝陽司

『気を付けろ昴。隣の部屋からとてつもない威圧感を感じた』


青葉

『頼むからなんとか抑えてくれ。お前しか無理だ』


朝陽司

『無理だ』


朝陽志乃

『二人とも? なんの話をしてるの?』


青葉

『志乃ちゃんが可愛いって話だよなー! な、司ー!』


朝陽司

『な、昴ー!』


月ノ瀬玲

『実際どうだったのよ昴。仲のいい女子とかいなかったの?』


ひなた

『どうなんですか!!』


晴香

『どうなの青葉くん!』


朝陽志乃

『どうだったの?』


なぎ

『はよ』


星那

『人気者はつらいな、昴』


朝陽司

『本当ですね。頑張れよ』


青葉

『んなこと言ってねぇで助けろください。なんだよこの尋問タイム』


星那

『断る。私も気になるからな』


朝陽司

『俺も断る。気になるし』


朝陽司

『諦めてくれ昴』


青葉

『ぐぬぬぬ……このまま無視しても、特に司と志乃ちゃんは家まで突撃してきそうな勢いだな』


朝陽志乃

『うん』


青葉

『返事はや』


青葉

『しゃあねぇなぁ……。仲がよかったのかは分かんねぇけど、よく喋る連中はいたよ』


青葉

『面白いシスコン後輩とか、そいつの幼馴染とか、生徒会長とか……そんな感じのヤツらだな』


朝陽司

『シスコン……』


晴香

『幼馴染……』


月ノ瀬玲

『生徒会長……』


ひなた

『あたしや志乃を差し置いて後輩なんて……許せませんよ先輩!』


青葉

『後輩だったらお前が一番だよひなた♡』


ひなた

『わぁやった♡』


なぎ

『朝陽君、親友が彼女を口説いてるよ』


朝陽司

『昴、あとで集合な。日向も』


ひなた

『あたしも!? い、いつもの冗談じゃないですか~!!』


朝陽志乃

『日向、私も話あるから』


ひなた

『志乃まで!?』


朝陽司

『冗談はおいといて……。安心したよ昴』


青葉

『おう安心してくれ。さすがに日向相手に手は出さないって。日向はさすがに……なぁ?笑』


ひなた

『はー!? なんかムカつくんですけど!? 昴先輩なんて眉毛だけ抜けちゃえばいいんですー!』


青葉

『地味に嫌すぎる呪いやめろ』


朝陽司

『そういうことじゃないって。お前がちゃんと、向こうでも元気にやってたことに安心したんだよ』


星那

『そうだな。キミらしく過ごせていたのなら、それが一番だ』


晴香

『そうですね! 大人しく過ごしてたーとか言われたら、そっちのほうが心配ですもん』


月ノ瀬玲

『それもそうね』


月ノ瀬玲

『あ、昴。さっき生徒会長って言ったわよね』


青葉

『おう、それが?』


月ノ瀬玲

『どういう人だったの? 同じ生徒会長として、ちょっと気になって。多分同い年よね?』


青葉

『あーそうだな。アイツは……いろいろお前と似てる部分も多かったかもな』


月ノ瀬玲

『私と?』


青葉

『ああ。能力だったり、人間性的な部分だったり……なんとなくお前に似てるなって思ってたよ』


月ノ瀬玲

『へぇ、アンタが言うならそうなのかもね』


青葉

『家族とか、幼馴染とか、生徒会長とか……アイツらと話してると、お前らの顔が何回も過ぎった』


青葉

『だからオレ自身も、あっちの連中に負けないように頑張らねぇとって思ったよ』


青葉

『詳しいことはまた今度話してやる。別に隠すようなことでもねぇし』


星那

『楽しみにしておこう。まさか、昴がこんな真面目に答えるとはな』


朝陽志乃

『そうですね。でも、ちゃんと聞けてよかったです!』


朝陽司

『最初から素直にそう答えてくれればよかったんですけどね』


月ノ瀬玲

『それは間違いないわね』


青葉

『たしかに。それはオレも同意だわ』


なぎ

『アンタどの立場?』


晴香

『ふふ、やっぱり青葉くんがいると明るくなるね! こうしてまたみんなで話すことができて、本当に嬉しい!』


ひなた

『あたしはちょっとモヤモヤしてましたけどね! 昴先輩のせいで!』


青葉

『それは申し訳ないな……』


青葉

『そうだ、知ってるか日向。モヤモヤした気分って、レモンを食べながらお風呂に入ると治るらしいぞ。ビタミン的なアレが脳にイイ感じにアレするらしい』


ひなた

『え! ホントですか! このあとやってみます!』


朝陽志乃

『日向……』


晴香

『なんていうか……この純粋さが日向ちゃんの一番いいところだよね……』


月ノ瀬玲

『司、日向のことちゃんと見ててあげなさいよね。心配だから』


朝陽司

『それはもちろん。……本当に心配だからね』


ひなた

『えへへ、司先輩~! も~!』


ひなた

『……あれ? そもそもなんの話ですかこれー?』


なぎ

『川咲さんが魅力的って話だよ。だから大丈夫』


ひなた

『えへ! もう留衣先輩まで~!』


星那

『フフ、本当にキミたちと一緒にいると退屈しないな』


星那

『そうだろう、昴?』


青葉

『……ええ、そうっすね。帰ってきたって感じしますよ』


晴香

『あっ、そういえば……そろそろこのグループの名前変えないとですね! いつまでお勉強してるんだーって感じですし!』


星那

『それなら椿も誘っていいか? もちろん、キミたちさえ良ければ……だが』


晴香

『私は全然大丈夫ですよ! むしろ、もっと話してみたかったので嬉しいです!』


朝陽志乃

『私も大丈夫です!』


ひなた

『あたしもですー!』


朝陽司

『俺も大丈夫ですよ』


月ノ瀬玲

『同じくです』


なぎ

『わたしもです』


青葉

『いいんじゃねっすか』


星那

『ありがとう。では今度誘っておくとしよう。椿はこういったグループに不慣れだから……しばらくあたたかく見守ってくれると助かる』


青葉

『へーい』


朝陽司

『あ、グループの名前はどうする?』


青葉

『青葉昴のハーレムグループ……とか!?』


晴香

『あとで考えておくね! でもでも、あまり期待しないでね!?』


青葉

『あの、却下ならせめて却下って言ってくれない?』


なぎ

『多分あんたのトークだけモザイクかかって見えてないよ』


青葉

『なにその新機能知らないんだけど???』


晴香

『じゃあ……みんな、改めてこれからもよろしくお願いします! また今度一緒に遊びにいきましょー!』


晴香

『青葉くんも一緒だからね! 約束だよ!』


青葉

『ったく……遊びでもなんでも付き合ってやらぁ!』


ひなた

『お、言いましたね!? これは計画しがいがありますね晴香先輩!』


晴香

『うんうん!』


晴香

『っと、長引いても迷惑になっちゃうから……ここらへんでお開きで!』


月ノ瀬玲

『はーい。それじゃ、また。もう勝手に変なことしたらダメよ昴』


ひなた

『昴先輩、またみんなでいっぱい遊びましょうね! 約束ですよ!』


星那

『キミが帰ってきたことで、さらに活気で溢れたようだ。私も嬉しく思っているよ』


朝陽志乃

『昴さんを大切に思ってくれる人たちがこんなにたくさんいること、忘れないでね?』


朝陽司

『志乃の言う通りだ。これからもよろしくな、昴』


なぎ

『よろ。……ま、やっぱりあんたがいるほうが楽しいよ。うるさいけど』


青葉

『好き勝手言いやがって!』


青葉

『でも……まぁ、そうだな。なんてーの……うん』


青葉

『ありがとさん』



 × × ×



「どいつもこいつも……お人好しで困っちゃうぜ」



 あれだけ好き勝手して、迷惑かけて……。

 

 それでも、また笑顔でオレを受け入れてくれた。


 おかえり、と言ってくれた。


 本当に……本当にお人好しだ。


「ん?」


 なんとなくトーク画面を眺めていると、グループ名変更を知らせる通知が表示されていた。


 お、さっそく変えやがったな?


 はてさて、はすみんはいったいどんな名前に決めたのかね……?


 期待を抱きながら、オレが改めてトーク画面を見てみる。



「……くくっ」



 『その名前』を見て、オレは思わず吹き出してしまった。


 良くも悪くもシンプルで、なんとも蓮見らしい。


 だからこそ、余計に良いと思った。


 傍から見れば、ありふれた言葉。

 だけど、オレにとっては大きな意味を持つ言葉。


 それをアイツも理解しているからこそ、グループ名に使ったのかもな。



「――これからもよろしくな」



 言葉とともに、オレはスマホの画面を切る。


 さて……明日はいったい、どんな日になるのかね。


 今年こそ、空を飛ぶコーカサスオオカブト見つかるかな。






 『晴香がグループ名を ともだち! に変更しました』

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