表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/19

祖母との思い出

よろしければ、お読み下さい。

 その夜、私と涼太君は近くのファミレスで夕食を取った。

「結局、今日は六十六年前の事件について収穫が無かったね」

「そうだね。分かった事といったら、ただの第二発見者だと思っていた久住さんが乃利子さんと仲が良かった事くらいかな」

 涼太君が、ハンバーグを食べながら答えた。


「そういえば、乃利子さんって、どういう人だったの?大雑把な質問で悪いけど」

 涼太君の質問に、私は少し考えてから答えた。

「そうだな……一言で言うと、そそっかしいけど世話好きな人……かな」

 私が小学生の頃、私の忘れ物を学校に届けようとして違う物を持ってきたり、近所の家の花壇の手入れを手伝っている時に間違ってハーブまで摘み取ってしまったりした事を覚えている。


「……いつも他人の事を考えている人で……私、お婆ちゃんの事、大好きだった」

「そっか……」

「……まあ、そんなだから、長岡さんに付き纏われたのかもしれないけど」

 テーブルの上には、涼太君が集めて来た事件の資料が広げられている。祖母は、以前長岡さんに付き纏われている事を警察に相談していたようだ。碌に対応してもらえなかったようだが。


「明日、何か掴めるといいね」

「うん……涼太君、忙しいのに付き合わせちゃってごめんね」

「いや、いいんだよ。僕は、君の……恋人なんだから」

 わたしは、顔を赤くして俯いた。そう、私と涼太君は恋人同士になったのだ。夏希ちゃんの事件が解決して東京に帰る時、私は涼太君に告白された。そして、私はその日の夜に涼太君に電話して、涼太君の恋人にして下さいと伝えたのだ。


 夕食が終わり、私は涼太君に駅まで送ってもらった。この駅から私の自宅マンションの最寄り駅まで電車で十五分くらいだろうか。ちなみに、涼太君はこの駅の近くのホテルに泊まる予定だ。

「……じゃあ、また明日、美也子ちゃん」

「また明日、涼太君」

 しばらく沈黙が流れた。

「……美也子ちゃん」

「何?」

「……ちょっとだけ、抱き締めてもいい?」

「……うん」

 私の身体を、涼太君の逞しい腕が包み込んだ。


よろしければ、ブックマークやいいね等の評価をお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ