表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/14

3

視点名がない場合は、フィオリーナ視点です。

 最初に男爵家、次に子爵家、伯爵家、そして公爵家、最後に公爵家だけど、あなたと同じ年齢の公爵家の令嬢はいないから、あなたかペンナリユン侯爵家の末のお嬢さんが最後に入場することになるわね。

 エスコートは兄弟か従兄弟にお願いするのよ。

 一人一人名前を読み上げられて、宮殿の大広間中央の階段を降りるの。

 全員が入場したら最初のダンス、他の国ではデビューの時のドレスは白と決まっているけれど、この国のデビューでは何色のドレスでもいいのよ。

 最初のダンスの後、二番目のダンス。デビューの時の二番目のダンスはとても重要な意味があるの。

 このダンスを申し込むということは、その女性へ婚約の許可を申し込むのと同じなのよ。勿論すべての女性がこの時申し込まれるわけじゃないわ。

 でも、憧れるでしょう?


 不思議? 種明かしをするとね。

 男性は二番目のダンスを申し込む許可を、パーティーの前に女性の両親に貰いに行くのよ。

 家柄の釣り合いとか、人となりとかの確認を受け、両親から許可を貰えてはじめてダンスの申し込みが出来るの。

 でも最終的な決定権は女性にあるのよ。

 ダンスを申し込んでも断られてしまうこともあるし、複数男性にの申し込まれる場合もあるのよ。

 二番目のダンスに意味があるのは、デビューの時だけ。

 婚約したら、エスコートは婚約者になるし、一番目のダンス婚約者と踊る事になるわ。


 幼い頃、社交界デビューのパーティーの話を聞くのが大好きだった。

 お母様はデビューの時に二番目のダンスをお父様に申し込まれたのだと言う。

 社交界デビューをしていない女性とは婚約出来ない。

 王家でも貴族でもそれは同じ。

 昔、生まれたときからの許嫁との婚姻を厭い自害した貴族の令嬢がいて、それを嘆き悲しんだ当時の王妃がせめて女性が相手を選ぶ権利をと願ったのが発端だという。


 本当かどうかは分からないけれど。

 この国の貴族は、表立っての政略結婚は少ない。

 恋愛結婚が当たり前とは言わないけれど、令嬢達は皆デビューの時に好きな人から二番目のダンスを申し込まれる事を夢見ているのだ。

 幼い頃から思っている片思いの相手、この国の第一王子ともしかしたら二番目のダンスを、なんて夢みたいなことも思っていた。


「憧れてたデビューなのに」


 待ち望んでいたこの日、たった半刻前は綺麗なドレスで装った自分が嬉しくて馬車の、中で柄にもなくはしゃいでいた。

 侯爵家の娘として厳しい教育を受けてきた。

 学園での勉強も、マナーやダンスの修得も出来て当然と言われ、それが当たり前だと自分でも思って努力してきた。


「誰かに見られたら、終わりね」


 宮殿の隅で、こんな汚れたドレスを着て蹲る令嬢なんて聞いたことが無い。

 この格好で一人いることだけで大層な醜聞だけれど、噂が独り歩きしたらデビュー目前の令嬢が……と尾ひれがついてしまう可能性だってある。


「魔法を使って汚れを落としたら、それはそれで大罪。かといって、隠すものも無く門の外に出たら大騒ぎ。ラビニアが戻ってくるのを待つしかないのね」


 唯一の救いは下位貴族達が皆、既に開場へ向かった後だった事だ。

 お陰でこの場所は、不気味な程静かだ。

 迂闊に門の側に寄れば、門番に見つけられる可能性はあるけれど。


「ラビニア、あなただけが頼りよ。迷惑を掛けてごめんなさい。でも、神様どうか助けて」


 植え込みの影にしゃがみこんで、両手を組み祈る。

 だけど、そんな祈りも虚しく一台の馬車が走り込んで来たのだった。

ジャンルを変更しました。

異世界(恋愛)がどうもピンと来ず、適当なのが無いなあと。

恋愛のジャンルが現実と異世界って大きく分けすぎな気がするんですが。

せめて、その他が欲しいなあ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ