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お嫁さん&魔物さんといっしょに、ムテキな異世界生活  作者: 法蓮奏
ミルフィーユ(シャーベット王国)編
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第49話 ドラゴン戦(上)

URLを開いて、自分で読んでみると、ずいぶん短いので、恥ずかしくなって、投稿しました。

でも、まだ、そんなに長く書けないです。


 ドラゴンは、いったん高く飛び上がると、旋回してこちらに向かってきた。

 ドラゴンの口が、大きく開かれる。


 その口元には炎の塊が渦巻き、あっという間に大型トラックほどの炎となった。


 それは、撃ち出されると、急加速して迫ってきた。

 真正面から撃たれたせいか、距離がつかめない。


 瞬間、オレの眼も、久しぶりに蒼く光った。


 「対抗魔法」


 いっしゅんで、炎がかき消えた。


 しかし、


 「次が来ますニャ」


 すぐあとに、氷の塊が迫っているのが見えた。

 続けざまに、打ち込んできたらしい。


 「対抗魔法」


 また、いっしゅんで、氷の塊もかき消えたが、

  

 「ああ、やられたニャ!」

 

 炎や氷が消えて減速していたらしい『透明の塊』が、また急加速して迫ってくる。


 「これ、ブレスですニャ!」

 「属性を相殺そうさいしても、物理で来ますニャ!」


 「くっ!」


 うしろには、みんながいる。

 避けるわけにはいかない。


 オレは、後ろに衝撃を逃がさないように、両手をできるだけ突き出して構えた。


 「ジュンくん、おうちを出して!早く!」

 セーラが叫んだ。


 オレは、『庭付き一戸建て住宅』を収納から取り出して、ブレスの迫る目の前に設置した。


 かしゃーんっ


 気の抜けたような音と共に、わが家の周囲に白い光りの球体が現れて、すぐに消えた。

 

 「さすがですニャ!」


 「大神さまたちが『わしらのいこいの場じゃからのう』って言いながら…」

 「よってたかって強化していただけのことはありますニャ!」


 ここは、たぶん、感謝するところなのだろう…



 「みんな!」

 再び、セーラが叫ぶ。


 「ボクたちがいると、ジュンくんが戦いにくいから…」

 「ぜんいん、おうちのなかに転送するよ!」


 「ああ、しかたがねえ、そうしてくれ!」

 ケンイチさんが、悔しそうに言う。

 

 聖女セーラも、「ジュンさま、ご無事で…」と、オレの手を握ろうとしたが、その寸前で転送された。


 ま、まあ、これで安心して戦える。

 心の中で、セーラに感謝した。


 …が、

 

 転送で消える寸前に、「ケンイチさん、ボク、この間のカレーが食べ…」まで、おねだりしていたのが聞こえてきた。

 

 お腹がすいて、家に戻りたかったらしい…



 ブレスを続けざまに撃ち込んだドラゴンは、ふたたび、正面の位置にもどって、空中にとどまっている。


 「何をする気だニャ?」


 次第に、ドラゴンの周りの空間が、ゆがんできているように見える。


 「ニャ?」


 その、陽炎かげろうのように歪んだ空間に、金属でできているらしい「何か」が、ぽつりぽつりと姿を現した。


 「まさかっ!」


 オレは、地面を蹴って、真横に、全力で駆けだした。


 その「何か」は、またたくまに数え切れないほどに増え、歪んだ空間を埋め尽くしてしまった。


 空間の歪み(ゆが)が消えて、その「何か」の姿がはっきり見えた時、いっせいに、火を噴いた。


 「空間転移させた大量のミサイルを、いっせいに発射したのニャ!」

 ライムが解説していた。


 拡散するように発射されたミサイルは、さまざまな軌道を描きながら、確実にオレのあとを追尾してきた。

 

 「小・中学校では、いつも具合が悪くて…」

 「運動会の『徒競走ときょうそう』すら、出たこともないのに…」


 「生まれて初めての『競争相手』が、ミサイルとは…」

 オレは、己の運命をはかなんだ。


 「冗談言ってる場合じゃにゃいのニャ!」

 「そこまで、き、来てるニャー!」

 ライムが叫んでいる。


 オレは、再び地面を思い切り蹴った。

 さらに、風魔法で自分を吹き飛ばして、ジャンプした。


 「くっ!」


 ちょっと、息がくるしい。

 視界がぼやけたような気すらした。


 でも、


 「届いた!」

 オレは、ドラゴンの頭のてっぺんに着地した。


 数え切れないミサイルも、目の前に迫っている。


 オレは、ついさっきのセーラと同じように、わが家に『転移』した。


 そう…


 セーラは、オレが収納から家を出した瞬間に、どこからでも転移できるようにしていたのだ。

 もちろん、セーラとオレしか自力ではできないが…


 オレが、『茶の間』に転移すると、すさまじい爆音が続けざまに聞こえてきた。


 ベランダで観戦していた、みんなも、いっせいにオレの方を振り返った。

 手には、カレーライスとスプーンが握られている。


 「ライムも、お腹がすいたですニャ…」

 ライムが、うらやましそうに見ていた。


 


  

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