旅までのTODOリスト!
さて今しなければいけない事のTODOだが……
□図面をいくつか残しドワーフに工場の新生産を任せられるようにする。
□素材…… 合金の中でも錬金術で科学処理が必要なものを備蓄する。
□お菓子のレシピや食事のレシピを残す。
□レストランを俺が作りエルフに任せようと思う。
□領主である父さんに、まとまったお金が流れるようにする。
□レストランもそうだが、人口はかなり増えるだろうから新たに壁を作り農作業が出来るように整地する。
「んーこのぐらいだろうか?」
本当に仕事をしすぎな11歳だと思うよ……
時間は有限、とりあえずスグに潰せる課題を消費する。
レストランと食事関連だな…… 面倒な箱物だが、俺には魔法と超能力がある。
超能力に魔法…… なんて便利な響きだろう。
───魔法がある!どやっ───ビシューン![効果音]
「エルフさん達にお願いがあります! 」
エルフアパートの前の広場で風魔法を使い声を拡声して呼び寄せる。
「おお!シノーン様、とうとうエルフからも嫁を貰ってくれるんですか!? 」
「はい? 」
なんだ?俺を意馬心猿と思っているのか?失敬な…… !
「ちーがーいーまーす! 新しい仕事をエルフさん達がしたいかを聞きにきたんですぅー! 」
「「「「「仕事ですと! 」」」」」
さすが仕事中毒者達だ一斉に反応したな…… 調度、近くにいたドワーフまで反応しているな……
この星、人族いらないんじゃねぇ?亜人の方が優秀じゃね?
日中に製菓工場で働けないエルフさん達は大分とヒマをしていたようで、仕事を求めてウロウロしているらしい。
寿命が長い種族なのになんでこんな四六時中働くんだ?
本当に文字通り仕事中毒だな。
「まずは、レストランをオープンしたい!」
「「「「レストラン?」」」」
「次に畑を開墾するので農作業もしてもらいたい!」
「「「「おお!畑!」」」」
仕事の呼びかけに、日本の正月に餅を投げる行事のように俺に手を挙げなさる。 いや、ドワーフも手をあげるなって……
「ではエルフアパートの広場前にレストランを作ります! 今晩、二つの月が空の真上に来た時に絶対に外に出ないで下さい!覗くのもナシです…… もし外に出たら仕事はナシです…… オマエらもだ! ドワーフ! 」
エルフさん達と[仕事]の言葉に誘われた集まり出したドワーフにも釘をさす。
「ケチじゃのう…… シノ様はワシらも暇な時間は仕事したいぞ…… 」
「それはエルフさんと相談して下さいねー! 」
そう言うと談笑しながらエルフとドワーフはペコペコ御辞儀しながら握手する。
本当に仲は悪く無いんだなぁ……いい事だわ。
───────深夜、月夜も眠る丑三つ時……
労働基準法も児童法もない星で俺は建設作業をする。
木材は、冬の為に暇なドワーフが切り乾かしたものが町の外にあるのでそれを使う。
町中に運ぶのは簡単。
念動力で木材を浮かせて町に瞬間移動。
「出来ると思ったけどね…… 本当に超能力の威力も上がってるな。」
こうして、町中に木を大量に運び込む事が出来た。
町を再建した時のように念動力と風魔法で素材をカッティング。
レストランとなる建物の基礎打ちを土魔法、食い物屋なので虫除けに超能力の発火で木材の表面を炙り、ソーダ石灰ガラスの素材を土魔法で地中から取り出して錬金術で板硝子にする。
本当に俺は何なんだろう…… 1人工務店と化した俺は止まらない。
パタパタパタパタと小さい音でレストランが組み上がっていく。超能力と風魔法があるとパズルのように商業施設は建設できるな…… 四角い建物だし建てやすい。
立体パズルみたいに楽しく組み立て終わると…… なんか懐かしい地球の建物がそこにあった。
「うわー…… 国道によくあるヤツだわ…… ははは」
地球の国道沿いにあるようなレストランの出来栄えに自分でも言葉が出ない。
「朝になったらドワーフに電気周りの配線をやらせるとして…… 次は…… 」
…… こんな具合で、夜中の内に町の外壁の拡張と畑の整地と土ならしまでを終わらせた。
クワを入れなくても雑草の根や小石も取り出せてふわふわの土になったと思う。
とりあえず肥料などはエルフさんに任せよう……
「……やっぱり他にも色々と作った方がいいか…… 朝までに時間が足りるかギリギリだな…… 」
この町に足りない物…… 足りない物…… と建設作業を続けた。
─────翌朝
俺は人のざわめきで目を覚ました。
「うっぶうー…… 寝足りねぇ…… 」
レストランの木製の長椅子で寝てしまったからか満足に寝た感じがしない。
未明まで工事をしていたから睡眠時間が全然足りない……
「うぶぶぶぅ…… しんど…… 」
眠気に顔を手でゴシゴシしていると、レストランのガラス越しに外の人々と目が合った。
うっわ恥ずかしい…… 寝顔めちゃくちゃ見られてたな……あぁ大精霊の騒動の時にいた巨乳ぶるんぶるんエルフさんがいるな……
窓ガラスに乳を押し付けこちらを見ているなぁ……
良い眺めだー……………ふふふ
レストランのドアを開けるとエルフ達と領主である父さんがドア前に立って待っていた。
「ようこそレストランへ」
「いやまず説明して!? 」
俺の寝起きの一言をバッサリ切り捨てる父さん。
とりあえず、父さんとエルフに今回の建築作業の始まった経緯を話す。
「確かに人口と仕事のバランスが悪かったからな」
父さんも納得したので安心。
「じゃあ…… 帰ってもう一度寝るわ」
「まてまて…… シノ待って下さい」
父さん…… 寝かせてよなんかもう寝たいよ。
「シノ…… 食事処は分かった、なんで冒険者ギルドと教会もあるんだ? 」
「そう!忘れてた!」
忘れてたけど夜中から仕事を終える未明まで冒険者ギルドと教会を建てたのだ!
「父さん。もうこの町はね、トロスの町より人口が多いんだよ? それなのに冒険者ギルドと教会がないなんておかしいでしょ? 領主がいる町なんだしさ…… そろそろ町の名前も考えなよ? 」
「お…… おおぅ…… そうだな…… 」
どうやって建設したか知りたかったんだろうけど…… 面倒くさいから話をそらした。だって眠たいから。
「じゃあ俺は帰りまーす! あ! ドワーフはレストランとギルドと教会に電気通して、照明つけといてねー! じやっおやすみー! 」
さぁ寝よう寝よう!
「ドワーフさんシノ様は一体何者なんですか? 」
シノの後ろ姿を見送りながらエルフが疑問を口にする。
「うーん…… わしらは神さんの何かだと思っとる」
かなり真面目な口調でドワーフが言うので、エルフは面食らってしまい無言になる。
「え? 神様…… シノが?」
自分の息子がどうなっているのか不安になる領主オーディオだった。
夕方には電気工事が終わり照明が明々と輝くファミリーレストランがこのファンタジーの町に誕生した。
美人女性エルフのウェイトレスがいるファミレスは地球のファミリーレストランの食事レシピもあって近隣の町や村からたくさんの客が押し寄せる事になったのだった。




