街についた!
街は、ウチの村よりもちろん人口は多そうだが、穏やかな人の出入りしかなく待つ事もなく簡単に入る事ができた。
尻の皮が少しヒリヒリする程度で済んだのが救いかと尻をさすりながら考える…… 神様の加護に皮膚は含まれるのだろうか?
尻の皮を酷使したのだから帰りには尻の皮パがワーアップしていて欲しい。
馬車を御者に任せて歩きながら町を見回す。
───ウチの村には名前は無いけど、さすがの街だな税金もたくさん上に払っているんだろう。この街にはトロスという名前があるみたいだ。
母さんは春になり初の買い物だと、早く見に行きたいのか服屋や雑貨屋を前にソワソワしている。
「母さん、その…… 女性だから買い物したいのも分かるけどさ…まずキュレネの…… 」
「そうねそうね!自然属性適正の判定ね!分かってるわよ!」
昔は冒険者として旅していたのに落ち着きがないな
いや…… 散々と旅をしていたから久しぶりの旅にウキウキしてしまうのか?
若いな…… キャイキャイとキュレネと話している。
「さあ、そろそろ行こうか」
父さんが苦笑しながら母さんの背中をポンと軽く叩き歩き出す。
父さんは苦笑しかしていないな
惚れた弱みは怖いね!
★☆
トロスの街の真ん中に向かって進んだ所に教会があった。
ゴシック様式のような美しいものかと思ったんだけど、合理的なガッチリした建物に、教会の十字が壁に張り付いている。
バウハウスの様式に近いかな?無駄がない。街の中心にあるという事はこの国が宗教に対して真摯であるんだろうと想像する。
「いつ来ても楽しみが無い建物ね……」
母さん分かってないな…… 機能美とか分かる?
「でも綺麗だよ」
キュレネは分かってるね。よしよし…… 何?母さん睨まないでよ?
しかし、絶対にこの星には地球の文化が部分的に入り込んでいるな。
神様がこの星の話をファンタジーとして地球に伝え
地球の文化をこの星に少しだけ与えているんだろうか?
まさに観光気分で俺はキョロキョロしながら教会に入る。
──────へ──っ凄いな。
教会内もモダンな仕上がりを見せている
「これはいいね、落ち着くわ」
旅館で寛ぐオッサンのような呟きをもらしてしまった。でもいい、教会なのに堅苦しさがないのもいい。
地球のオシャレなカフェのような作りになっていて実に良い!
将来この星で家を建てる事が出るなら教会建築の人間と相談しよう。
「おお!久しぶりですなキルケーさん!」
「お久しぶりです神父様」
白髪オールバックの壮年期を少し過ぎた男性と、先に教会に入った母さん笑いながらが話をしている。
服装も白いローブにクロスの首飾りと間違いなく神父様だろう。
母さんの横にいて神父さんに紹介されているキュレネは少し緊張しているのか背筋をピンと張り借りてきた猫のように大人しい。可愛い。
「シノは本当に人を値踏みするね。父さんより慎重な6歳児とか何なの?」
じっと神父を観察しているのを後ろにいた父さんに見られていたみたいだ。
仕方ないじゃん体は子供だけど本当は合わせて78歳だからね!
「え?ボーっとしていただけだよ?」
仕方ないなぁ…… 子供らしく振舞っておくかね?
「うーん。父さんも冒険者だったからね人の視線や読み合いもある程度は経験しているから分かるんだけどね」
うっわこっわー…… バレてるねこれは。ニッコリと笑って誤魔化そう…二チャリと笑う。
父さんは俺の可愛い笑顔にビクッと一瞬驚いてから苦笑して頭を撫でてくる。
体ゴツいし魔物との戦いで死線を超えて来た男はやはり芯が強いな。色々な事を飲み込んでくれたんだろう。
「ほらシノ。キュレネの魔法属性とステータスの開示が始まるよ」
「ステータス?」
父さんに促され、話しているうちに移動していた神父の方を見ると2メートルはある実に大きな四角の透明な水晶の壁にの前に母さんとキュレネが進み出る所だった。




