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【改訂版】戦国時代の忍者に転生させられちゃいました  作者: ゲンタ


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162/251

162話 信濃降伏と武田家の終焉

天文16年(1547年春)――16歳


信濃の大名たちは、武田家の支配から逃れようと北畠家に熱烈ラブコールを続けている。


しかし、“家臣には領地をもたせず、仕事と役職に見合った俸禄を払う”という北畠家の臣従条件に従う小領主しか臣従させていない。


中途半端な臣従を許せば、その後の統治に支障が出るからだ。

信濃の大名たちは、北畠家の臣従条件に対して、“従う”のか “従わない”のかの二択に悩んでいる。


ところで彼らからは、武田家に預けた人質の話が一向に出てこない。

簡単に見捨てられるものなのか? 戦国時代の割り切りはすごいものがある。


武田家はというと、甲斐で息を潜めているようだ。不気味だ……

しかし客観的に見て、信玄がどう頑張っても共闘してくれる大名はいないはずだ。


また北畠家は幕府の存在自体を無視しているので、幕府の仲裁による和議も難しい。

朝廷も動かないだろう。信玄の優秀な頭脳をもってしても、八方塞がりだろう。


甲斐と信濃の民たちの現状はというと――


“忍者救出隊による甲斐や信濃で困窮する民の救出活動”は、今でも継続している。救出された民の多くは、蝦夷国への移住を希望している。


つまり、甲斐や信濃の農地は空き地だらけとなっているのだ……

甲斐や信濃は人口が激減中……それに伴い、領主たちの米による税収も大きく減少している。


かといって、逃げずに残っている領民に増税すれば、その領民も逃げ出すというどうにもならない状況だ。したがって、武田家が保有する銭も底をつき始めている。


俺は武田家にトドメを刺すことにした……

武田忍者の協力のもと、甲賀特殊部隊に甲斐の金山を爆破させたのだ。


甲斐での最後の仕事を終えた武田忍者たちのうち、特殊部隊を目指す者は、霧山城で猛訓練を受けることになる。特殊部隊は忍者の憧れの的となっているのだ。

それ以外は、希望する部隊または正直屋に加わることになる。


銭の切れ目が縁の切れ目となり、武田家から優秀な家臣の離反が進んでいる。

豊穣氏親には、このチャンスに武田家の中から、優秀な家臣をスカウトすべしと伝えている。優秀な家臣と思われるリストも送っておいた。


武田の猛将たちも、綱成さんなら使いこなせるだろう。

それに、兵を指揮できる武将は、これからもっとたくさん必要になるはずだからね。


武田はもう終わりだ……もはや甲賀特殊部隊500人で攻めかかっても、息の根を止められるだろう。


一方、信濃の領主や家臣たちは、日に日に領民が減少していくのを見るにつけ、この流れに逆らっても、どうにもならないことを悟った。


信濃のほとんどの領主たちから、“北畠家の臣従条件を飲むので臣従させて欲しい”と次々使者が送られてくる。


当然ながら、“臣従条件を飲めない領主たち”は結束して蜂起だ。

最後の意地を示すそうだが、農民兵にとっては、いい迷惑だろう。


信長は、ライフル隊と爆弾クロスボウ隊、槍隊から構成される“旧織田家からなる精鋭部隊”5,000人を信濃に送り込む。大将は柴田勝家である。


北畠家の臣従条件を拒否した領主たちは、片っ端から精鋭部隊が始末していった。


命乞いも、臣従の再交渉も認めない。そこまでして取り込みたい人材もいない。

強豪と評判だった村上家も含め、綺麗さっぱりいなくなった。


信濃は北畠家の版図に追加されたのである。

その後、勝家率いる精鋭部隊は甲斐に向けて進撃を開始する。


***


武田家はもはや優秀な家臣たちもいなくなり、要害山城に武田一族が籠もるだけであった。使者を送れば殺される可能性が大なので、矢文で臣従するかどうかを確認する。


もちろん信玄が臣従するはずはない。形だけの臣従確認だ。

武田の最後が近いと感じた信玄は、静かに瞑想する。


――連合軍を画策したまでは、上出来だったはずだ……あのような大きな同盟を儂が中心となって作り上げたのだ。義元も雪斎も出し抜いた。今でも誇らしく思う。


では……なぜこうなった…… 

勝てるはずの大連合軍が、なぜ負けた? しかも、名だたる有力大名たちが、軍を指揮していたのだぞ。


軍の数から言っても、絶対に負けるはずのない戦いだった。

なのに、なぜ負けた。

今更悔いても仕方がない……負けは、負けよ。


儂の元々の計画というのは……

河東で今川家と北条家の和睦の仲介し、武田家・今川家・北条家で三国婚姻同盟を結成することだった。


三家がお互いに背を預けることができれば、今川は尾張に、北条は関東に、そして武田は北信濃から越後に攻め込む予定だったのだ。

それを、北畠の奴が河東に介入し、要らんことをしやがった。


……待てよ……あそこからか……。

あの時から、すでにハメられていたのか……


景虎がわざわざ越後から全軍を率いてきた。

家督継承の件で上杉憲政に恩を返すためだということだったな。

おかげで、越後はがら空きになった。


上杉憲政に声をかけられた上野と武蔵の大名も、全軍を率いてきた。

上野と武蔵もがら空きになった。


全軍が吸い寄せられるように小田原に向かった。

そして小田原で全滅させられた。


尾張に攻め込むはずだった義元が始末され、道三、義賢もすべて始末された。

それにより、北畠、北条、豊穣は莫大な領地を手に入れた。


……神童……お前、いったい、何者なのだ?

武田の目をすべて潰しやがって!


いや、もう良い……済んだことだ。

後は……武田家の意地を示すのみ。綺麗に死ねば良いだけよ。


この城には銭なければ兵糧も何もない。

見事なまでにボロボロの完敗じゃないか……。


おい、神童……お前、なぜ武田の子に生まれなかった……

儂は武田が天下を取る夢を見たかったぞ。


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