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ep1 ハロー・マイトピア

こんにちは。お久しぶりです。初めての方は、はじめまして。改名しました、叶 梨鈴と申します!

この作品は、以前連載していた作品「拝啓、お姉ちゃんへ。」(未完結)の改変版でございます。

楽しんで頂けたら幸いです!


※注意

・この作品は、ちょこっとボーイズラブ等の表現を含みます。過激な表現は含みません。

・残虐性のある描写が出てきます。ご注意ください。

…く… しず…さん、しずく、さん。


誰かが自分の名前を呼んでる。

この声…どこかで聞いたことあるような。

視界が歪む。

ここは、どこ?


ああ、思い出した。この人は…自分がいるのはー、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「しずく、おい、しずく、ちょっと、起きて!」


聞き慣れた声が聞こえて、ぱちっと目を開けた。


そこには、しずくがよく知っている人。


「あ、お姉ちゃん。おはよ…」


「おはよじゃないでしょ、初日から遅刻するつもり!?早く準備して!もう出るよ!」


まくしたてられて、しずくはあわあわとベッドから這い出る。


そうだったっ、今日から、しずく…じゃなくて、わたしー、桐生 静紅(きりゅう しずく)と、お姉ちゃんの氷華(ひょうか)は、新しい学校へ通うんだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

昨年の冬頃、急に遠い地域へ引っ越すことが決まった。わたしたちは私立の中高一貫校へ通うことになった。


引っ越しの理由は、おとうさんの仕事の都合だ。

実はおとうさんは少し昔に兵士として戦っていたらしいが、戦後は測量の仕事を始めた。

そこでこれからの仕事場の関係で拠点を移さないといけなくなったらしい。

まあ、おとうさんは忙しくてたまーにしか家に来ないんだから、あんまり意味ないと思うけどー…


だから、しずくはいつもお姉ちゃんと2人暮らしをしている。おとうさんの仕送りのおかげで、全然不自由なく暮らせてるんじゃないかなー。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

お姉ちゃんが朝早く作ってくれた目玉焼きと卵スープを急いでかっこみ、新しい制服に袖を通して、ズボンを履く。ちょっと大きいかも。

少し傷んだ黒髪を高めのポニーテールに縛り、歯磨きと洗顔を済ませ、急いで玄関へ向かう。

そこに先に支度を済ませていたお姉ちゃんが靴を履いていた。棚の上に、おとうさんが飾ったであろう写真立てが置いてある。

わたしたちはそれを見ないようにして、早足で家を出た。


自転車を走らせ、お姉ちゃんの後ろをついていく。

桜は散っていた。まあ、引越し初日に散歩した時にお花見できたからいいけど。


学校に着き、まず校長室で先生達と話をし、しずくとお姉ちゃんは別々の教室へ向かう。


別れる途中、お姉ちゃんの顔を見たけど…緊張してそうだったな。まぁ、しずくも人のこと言えないけどね…


教頭先生の案内で、2-2と書かれた教室の前に辿り着いた。


ごくっと唾を飲み込む。担任の先生が教室の扉をちょっと開けて、手招きをしてきた。


私は恐る恐る、ちょっと開いた扉に手をかける。


しずくは知らなかった。ここで、ものすごく、沢山のことが起こるなんて。


わたしは、扉を開けた。






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