11◇姑嫁戦争の有無
今まで2年に1回のペースを崩したくない!と投稿しましたが、途中までです……
23年1月中には11話を完成させて更新しますので、よろしくお願いします。
今日も今日とてウィジャネスト侯爵家で花嫁修業です。
週に一度の頻度だったはずが、週に二度に。そして終幕祭の準備のためにさらに一日追加されました。今日は終幕祭の準備の前段階として初めてウィジャネスト前侯爵夫人──お義母様(仮)との顔合わせがあるのです。たださえ憂鬱でしたのに、顔合わせまで時間があるからとフランシス様による花嫁修業もねじ込まれてしまいました。
ミス堅物の教え方は悪くないのですけれど、そもそもやる気がないので教えられたことも中々覚えられません。
やっとこさミス堅物から解放されたと思ったら、今度は姑(仮)との顔合わせ。前門の虎後門の狼ってやつですわ。
お義母様であるパメラ様はマーフィー侯爵家の次女でかつては社交界の華ともてはやされていたほどの美貌をお持ちで、当時は家のこともありそれはそれは男の方々に人気だったそうですが、マーフィー公爵家とベルマーン家で共同の事業を行った縁で侯爵様のお父様であるラトギスト様とご成婚されたそうです。良くも悪くも取り巻きからのお見合いではなく、政略的な役割の大きい結婚だったこともあってパメラ様の我儘が通らず不仲になったともっぱらの噂ですわ。
夫に距離を置かれるほどの我儘だなんて、正直私には荷が重い話ですが結婚する気がないので少しの期間我慢するだけだと自分に言い聞かせます。
どう考えたって、私と侯爵様の相性はよくないですし、悪魔にも優しく接するヒロイン様が現れるのですから、社交シーズンが始まってしまう前にどうにか婚約破棄してしまいたいものです。
良いお年を!