四十八話 「全ての果てに」
正直自分で言います!意味分からん!!
「はっ!俺は死んだのか!?」
幾らかの時が経ったのだろうか。俺が目覚めた場所は真っ暗だった。何も無い、虚無の空間。
「この場所……最初の場所に似ている気が……」
周囲を見渡そうと首を振るが、一向に見える気配がない。
「お主……死んでしまったのか……世界を救う代わりに死んでしまうとは……如何にもお主らしいのぅ」
暗闇の中から靴音だけが聞こえ、こちらに向かってくることがわかる。それも、多分知ってる人物だろう。
「じゃがな、我はお主が死んだ後も世界を見ていたが、魔王を倒したのは、ノースになっており、お主たち現代の人物の記憶は全て消されてしまっているのじゃ」
俺の前に現れた人物の全貌が明らかになり、ようやく見知った人物だと確認出来た。
「リンシア……やはり、俺は死んだのか……でも、ちゃんと世界は救えたんだな。良かった……」
俺はバタリと倒れ込み、安心した。
「お主達の記憶がほとんどの人から消えたんじゃぞ!?本当に良いのか!?」
リンシアが駆け寄り、驚いた顔をしている。
「まぁ、元々俺は居ないはずの人だしな。消えてもしょうがないよ。それでも、世界を救えた。その事実が俺や少なくとも知ってる人は分かる。それだけで俺はいいんだ」
それよりも、今は妹たちの事が気になる。あっちの世界に置いてきちまったからな。
「そうか。まぁ、お主が良いと言うならいいのだろう。それよりも、話題を変えるとしようか。単刀直入に言う。お主、現代に戻れると言ったら戻るかの?」
ん? リンシアは何を言っているんだ? そりゃあ戻れるなら戻り……
「俺は、戻りたいのだろうか……」
確かに、日本に戻れば今までのような生活が出来るだろう。だが、それでいいのか?
「なぁ、もう一度異世界に行けるのか?」
これで行けないなら一つしか選択肢はない。
「そうじゃな。一応お主は英雄じゃから、選べるぞ。ただし、異世界に行ったのならば、記憶は全て消され、また一から始めることとなる。もちろん、魔法などもリセットされ弱くなるぞ。そして、日本に戻ったのならば、妹とお主、それと梨花はちゃんと戻れるであろう。じゃが、異世界の人々とは会えぬぞ」
そうなのか。これは、本当に迷うなぁ。今までの生活に戻るか、異世界で一から始めるか。でも待てよ? 梨花と響は異世界に行けるのだろうか。あと、リンシアとはこれからも会えるのか。考えれば考えるほど色々浮かんできてしまう。
「なぁ、異世界に行けば、響達はどうなるんだ? そして、リンシア。お前はこれからどうするんだ?」
単刀直入に聞いてみる。
「ん? あぁ、もちろん響達も異世界に行くこととなるぞ。梨花は元通りお主とは別。響はお主と一緒じゃな。それと、我についてだが、それは答えれぬな。神々の決まりがあるんじゃ。許してくれ」
はぁ。こうなると、ほんとにどっちを選べばいいんだ。
「すまぬ。悩むのはそろそろ終わりにしてくれぬか? 今の我は力があんまり無くてのぅ。この世界に一人の人間を維持するのがそろそろ限界なんじゃ。持ってあと一分。しっかりと決めてくれ」
俺はもう決めた。そうだよな。初めから選択肢なんて一つしかなかった。俺の元々の目的。それは、
「俺は、日本に戻るよ。もう一度、響と梨花達と過ごす。たしかに、ノースさんやアビス。異世界で出会った人々とこれから会えないのは正直辛い。でも、それ以上に俺は日本に戻りたい。あっちに残してきた俺の少ない友達も居るしな!」
俺の思いをリンシアに告げた。リンシアは静かに頷き、俺を送る準備を始めた。
「ほんとに良いんじゃな? この魔法陣を発動させれば、お主はもう我とは会えず、異世界に行けることはないだろう。覚悟は決まったかのぅ?」
なんだよリンシアのやつ。せっかく決心したのによ。
「やめろよ。そんな事言われたらよ、決心も鈍るし、涙だってでてきちまうじゃねえか……」
俺は子供のように泣き、リンシアに慰めてもらった。これが最後の抱擁だ。
「じゃあ、俺行くわ!リンシア、また会えたらいっぱい話をしような!」
泣き終わり、俺は最後の覚悟を決めた。リンシアの顔からは涙が溢れている。
「そうじゃな……われもまた、お主とは話したい……お主とこれ以上居ると、涙が止まらないし、そろそろ送るとするかのぅ。では、また逢う日を!さらばじゃ!」
リンシアの声と共に、魔法陣が発動した。最後に、リンシアが何かを喋っているが、上手く聞き取れない。
「……み。……すき……だったよ」
最後まで聞き取れず、俺は泣いているリンシアを前に日本へと戻って行った。
「ふぁ〜。もう朝かぁ……」
昨日も遅くまで起きていた俺はいつものように眠くて死にそうだった。
「お兄ちゃん!早く起きて!!」
いつも通り響が起こしにくる。
「ん、あぁ。すぐに準備するから、響は下で待っていてくれ」
制服を取り出し、着替える。っと、ここで俺は何かを思い出す。いや、正確には思い出そうとしている。
「あれ? 俺は本当に昨日遅くまで起きていたのか? 俺は真っ暗な空間に居たような……ウッ……頭が……痛い」
思い出そうとすればするほど頭が痛くなる。
「お兄ちゃんー? まだー?」
リビングから響の声が聞こえてくる。急いで準備しなければ。
「すまん!遅くなった!」
時計を見るに、学校に遅刻する手前の時間だ。非常にやばい。
「もう!早く行くよ!!」
響に引っ張られ、俺は学校へと急ぎ足で向かった。朝ご飯も食べれずに。
「あれ? この光景。何処かで……」
俺の小さな呟きは誰にも聞かれることは無かった。
「ふぅ。危ねぇ。ギリギリだった」
俺が教室に入り、席に座ったと同時にチャイムが鳴り響いた。もちろん、先生が入ってくる。
「あーーー。今日も授業だるいなぁ」
またも俺は小さく呟き、溜息を吐く。
「ま、授業くらい頑張ろうよ!っでさ、今日も響ちゃんを迎えに行くんでしょ? んじゃ、放課後あんまり話せないね」
今話しかけてきたのは、俺の少ない友達の梨花だ。放課後などに結構話すことがある仲だ。
「そうだった。危ねぇ。わすれてたわ。ありがとな梨花!」
ホームルームが終わり、授業が始まる。俺達は、教科書を取り出し、席へと着いた。
「よっしゃぁあ!終わったぁぁ!!」
最後の授業が終わり、背伸びする。結構寝てたのは内緒だ。
「それより、早く響ちゃんを迎えに行かなくていいの? もうだいぶ時間やばいよ?」
時計を見るに、既に五時。迎えが五時だから。えーっと。
「もうやべえじゃん!!じゃあな梨花!また明日!!」
俺は走って、教室を飛び出していった。梨花が俺の方をみて呟いていたが、気にする余裕が俺にはなかった。
「匠。なんか、変わったな。なんかあったのかな? それにしても、やっぱり私。匠のこと好きなのかなぁ?」
梨花が独り言を呟く頃には、俺は既に校門を出る所だった。
「遅いよ!お兄ちゃん!!もう!!」
迎えに行くと、響はもちろん怒っていた。
「まぁまぁ、そんなに怒るなよ」
頭をポンポンと叩き、なだめる。
「ま、まぁ、今回は許してあげましょう」
そう言って、響は俺の手を握ってきた。
「全く。お前は何様なんだよ」
俺達二人は笑いながら帰路へと着いた。
「はぁぁぁ。ようやく家に着いた!!よし、アニメ見よっと!」
おれは、部屋からパソコンを持ってきて、リビングでアニメを見ることにした。
「響も見る!」
隣に響が座り、二人でアニメを見ることにした。夜ご飯を食べるのすら忘れて。
「いやーーー。最高だったな!なぁ、響!」
響に語りかけるが、返事がない。
「あー。寝ちゃったか。まぁ、そうだよな」
既に時刻は12時を回っている。夜ご飯をも食べずに見ているんだ。相当集中してたのだろう。
「ま、明日は土日だし、休みだからいっか」
響に毛布を掛け、俺は夜ご飯を買いにコンビニへと向かった。流石に腹減ったし。
「ふぅ。今日も寒いなぁ」
一人上を見上げつぶやく。今は冬の真っ只中だ。息が真っ白なのも頷ける。
「コンビニ遠いなぁ」
深夜の静かな歩道を歩きながら独り言をつぶやく。傍から見たら恐怖するだろう。
「あー。コンビニ向かいじゃん。信号は、おっ!青だ。ちょうどいいや、渡ろっと!」
信号を渡り、コンビニへと向かう俺の前に横から眩しい光が差す。
「えっ。嘘だろ……この展開。覚えが……」
俺は、何かを思い出しながら、トラックに轢かれ死んでしまった。
「痛ったかったぁ……目を覚まし、周りを見渡す」
幾ら見渡しても暗闇だけが見える。この光景も見覚えが……
「お主。不運じゃのう。トラックに轢かれ死んでしまうなんて……」
何処からかいつ聞いたか分からないが、聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「ここは一体……」
俺の前には、小さな少女が立っていた。そこで、俺は全てを思い出し、自分がループしていることに気付く。
「どうしておれは。どうすれば元の世界へと戻れるんだ……」
全てを思い出した俺は、今まで自分が何回ループしたかも思い出した。
「俺は一体どうすれば……」
俺の前に佇む少女が笑っている。何度もループを繰り返して手に入れたい未来とは一体何なのだろうか。それは、俺にも分からない。
いやー。今回で終わりですね。最後とか意味わからなすぎです。ループにして、綺麗に終わらせたかったんですけどね(笑)
まぁでも、よく分からなくても終わりは終わりです!
これからも気が向いたら番外編書きますね!
次の作品もあるので、これからもよろしくお願いします!
ゲームで少女は夢を見る。こちらの作品が二つ目になります!よろしくお願いしますね。ちなみに、VRMMOですよ
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