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二人のサトウ
「私もサトウなんだけど、にしひがしのサトウです」
そう言って、ぱっと花が咲いたみたいに笑ったのが、サポーターの佐東さんだった。
このショートケアを担当している臨床心理士の佐藤さんの、いわば助手のような立場らしい。
名字は同じ“サトウ”でも、こちらは“東の東”と書いて佐東。だから「にしひがしのサトウです」と自己紹介するのだと、明るく説明してくれた。
その助手的な役割の人は、佐東さんの他にあと三人いるらしい。
みんなで利用者をサポートしているのだという。佐東さんは三人の男の子のお母さんだそうで、なるほどと頷きたくなるくらいパワフルな雰囲気だった。声はよく通るし、動きもきびきびしている。
けれど押しつけがましさはなくて、こちらの様子をちゃんと見ている目をしている。
「無理しなくていいからね」
そう言われただけで、少し肩の力が抜けた。
これから、“サトウ”が二人いる場所で、私はたくさんの出会いを経験することになる。




