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ムレスズメ  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
売れない作家のリトライ
8/43

第七話「プロット」



         [──現在──]



 さて、作品作りの方向性も決まった。

 となると、テーマとプロットを決める必要があるな。


 テーマか。

 そうだなぁ……ミステリを書いてみるか。

 ミステリーではなく、ミステリだ。


 細かな違いだが、少々内容は異なる。


 簡単に言えば──


 『ミステリー』は、より一般的な言葉で、謎や不可解な事件、またはそれらを扱った作品全般を指す。


 一方、『ミステリ』は、推理小説や探偵小説など、謎解きや推理を主題とした作品を指すんだ。


 まあ、これも定義づけされてるわけではないと思うけどな。

 あくまで、そういう区別をするコアなヤツもいる。と思ってればいいさ。



 よし。

 なら、今度はプロットを決めるか。

 


 オレは、小型のテーブル型机の足を展開させると、白い用紙とシャーペンを取り出した。



 プロット──

 それは、物語《ストーリー》の本筋のことだ。



 まあ、簡単に言えば

 物語りの"スタートから最終回まで"の大まかな"流れ"の事だな。


 細かいプロットもあるが、まずは大きなプロットから作っていく。


 テーマはミステリに決めたから、本来なら細かいプロットを何個も作り、事件パート、探偵依頼パート、聞き込みパート、そして……解決パートを決めていくのが基本だ。


 だが、事件解決型ではなく

 物語《ストーリー》を取り入れるとするならば、だ……


 主人公の背景

 つまり──ドラマ性を描く必要がある。


 そして、最終回にて、そのドラマが解決して初めて物語《ストーリー》型のミステリー作品が完成する。



 簡単に言えば『名探偵コ○ン』がいい例だ。


 アレは、物語りの中に──


 主人公と組織の対立と組織の謎


 という中に

 日常の事件パートが挟まれているだろ?


 それでいて、○○編。となるテーマ

 つまり、○○編となるプロットを作って物語《ストーリー》としての内容も成立させてるんだ。


 まあ、大筋となるプロットもあるだろうけどな。



 逆に、『○田一少年の事件簿』とかは、だいたい一、二話構成か、長くても四、五話の構成によるトリックなどの一話完結型の話となっている。


 まあ、こっちも物語《ストーリー》が無いわけじゃ無いと思うけど……全巻見たわけじゃ無いから正直分からん。

 ただ、こっちの方は、話しを伸ばしやすいんだ。


 なぜかって?


 一話完結型なら、大筋のプロット……つまり最終回となる物語《ストーリー》の結末がいらないからだ。


 もちろん。完全にいらないってわけではないけどな。


 でも、それによって、無限に細かいプロットを何個も考えるだけで、それを話として作って挟めばいくらでも連載できる。


 まあ、今のはあくまで漫画で例えた方が分かりやすかったからそうしたが、小説も基本的には同じだ。


 長期シリーズものとかがそうだよな。

 例に例えると、『相○』シリーズとかがそうだな。


 と、こんな感じで、大きなプロットと細かいプロットを決めるんだが──


 今回は物語《ストーリー》を取り入れたいから、大きなプロットから作っていく。



─────────────────────────



 そうだなぁ……

 主人公に秘密があるとしよう!



『──キュキュッ』


 オレは白の用紙に「主→○」と囲み、その横に「秘密あり。」と書いた。



 その秘密を知るために、日々の事件を解決するためのパートナーを出す。



 続けて、「主→○」と囲った隣に「パ→○」と書いた。



『キュッキュ』



 フム。最終回は、もちろんその秘密が明かされるわけだが……

 

 案としてはいくつかある。



①主人公が連続殺人犯だったパターン

②主人公の両親を殺した犯人を捕まえるパターン

③主人公とパートナーは実は生き別れた兄弟or兄妹だった


 とかだな。


 う〜〜ん。

 どれも面白そうだが……読者が理解しやすくて、かつ面白いと万人受けするような展開がしやすいのはどれだ?


 漫画やアニメじゃないからな、分かりにくい凝ったネタを書いても、おそらくほとんどの読者はその時に理解なんてできない。

 

 バカだからな。


 ほとんどのやつは見返さない。

 なぁなぁで読んで、「ほぇ〜!!」ってラストで納得するだけ。


 ちゃんと何回も読んで、散りばめられた伏線に気づくヤツは、まぁ〜〜少ない。

 まあ、簡単に気付かれる内容なのもミステリとしては良くないが……。


 だから、ある程度レベルを下げる必要がある。


 読者は理解できない、分からない、なんてなると、すぐに読むのを辞めてしまうからな。


 ただ、あまりにも簡単で分かりやすいのもダメだ。

 それだと、そもそも話がつまらなくなる。


 ……はぁ……。

 なんでこうも悩まなきゃいけないんだか…。



「理解してもらえるのが一番楽なんだけどなぁ……。」

 


 嘆いたところで仕方ない。

 お前が目指した道だろ?


 うしっ…!


 とりあえず、主人公が連続殺人犯だったパターンで書いていくか!



 これなら、単純な日々のミステリーパートは優秀な探偵として描《えが》きながら、実はその推理力や解決した事件での知識や手口を利用して、完全犯罪が可能な犯人としての裏付けとしても、読者に納得させられる。

 あとは、ラストでバラした時の驚き具合もハンパじゃないからな!!


 ん?

 でも、そうなると……


 ストーリー性があるなら、展開的に能力とかあった方が面白くなるか?

 んー……そうするとミステリからミステリーになるし。

 

 でも、能力なしで、裏で連続殺人犯として暗躍していた方がリアリティさがあるよな。



「………よし。」



 大筋のプロットは決まった!


 次は、設定だ。

 細かなプロットは事件だから、正直後回しでいい。


 それに必要な欠片《ピース》は"設定"だからな!

 


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