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ムレスズメ  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
売れない作家のリトライ
7/43

第六話「完成した作品とこれからの作品」



         [──現在──]



 オレは、過去に戻って来た。


 中学時代をバイトと執筆に費やし、SNS『ツブヤキっター!!』での活動を進めていた。


 私立の高校──

 前の人生での愛する婚約者。

 木陰雛子(こかげひなこ)に会うために入学した。


 でも、学園内に……彼女の姿はなかった。

 他の教師は名前も知らないと言う。



 不思議で、おかしくて、頭が痛くなったけど。



 今はやるべきことをやろうと決めた。



─────────────────────────



 自宅にて、親と兄がいない間にオレは考えをまとめていた。


 雛のことは仕方ないとして……

 まずは、小説の執筆だな。


 とりあえず中学時代に書いたやつは四つ。



 一作目は、短編のエッセイみたいな感じの作品だ。



 タイトルは「人の裏顔。」


 まあ、これは自分の過去の経験を少しいじって書いてみた。

 自分ではロマンチストと思ってはないが、作品の内容はロマンチックな感じに仕上げたと思う。


 つまるところ、恋愛でもあり、人生感の内容だな。


 伝えたい事としては、人の価値観や考え方──

 そして、本質を問うための事を書いたつもりだ。


 出来としては、まぁ普通か。

 良くも悪くも、表現を理解できる人なら分かるかもしれないけど、ただ本を読むバカには理解なんてできないような作品だ。


 作品の本質を捉えた……"深み"を理解できる読者は少ない。


 まあ、仕方がないことでもあるんだけどな。

 だって、人の気持ちが透けて見えれば苦労なんてしないだろ?


 作品も同じだ。

 解説がなければ、それは読者の解釈となる。

 

 でも、"作者の解釈と完全に一致する"読者なんて、ほんの数ミリ。いるかいないかだと思う。


 しかしだなぁ……そこに解説を入れると、それは作品の良さを半減させ、ただの物語《ストーリー》となる。


 読者の想像が膨らむような物語《ストーリー》を、作者は考え、構築し、執筆する。


 それをどう解釈されるかは、分からないし。

 作者しか答えを知らない。



 そう、"作者のみぞ知る特権"だ。



 そのことを明かした時──


 「マジかっ!!」って、あっとするように驚かれた時の、出し抜いてやったぜ感は味わってみてぇよなぁ……。

 そうだろ……猫柳(ねこやなぎ)さん。


 猫柳さんは、オレが新人だった頃にアドバイスをくれた師匠的な存在でもある。

 いつから書いてるのかは忘れたけど、今も諦めずにどこかで書いてるんだろうなぁ。


 負けてられないな。

 今回はオレのライバルとなるかもしれないんだし。ハハハッ。



 さて、二作目は、ファンタジー長編ものだ。



 タイトルは「黄昏《たそがれ》の旅人─ギト─」


 コイツは、旅人「ギト」が、正義のために義徒《ぎとう》という組織に入り、人々を救う物語だ。


 まあ、よくあるありがちな、冒険譚《ぼうけんたん》モノの内容だな。


 能力ものと言えばそうだが、少しだけマイルドにしてみた。

 まあ、ゴリゴリの武闘派集団という設定を活かして、能力バトルというよりは、物理的な攻撃が多めだな。


 迫力はあるが、戦闘のパターンが少しネックだった。

 まあ、だから長編でも少し短めになった。


 でも、続きを書こうと思えば書ける。

 それくらい冒険譚ものは幅広く展開を書きやすいからな。



 三作品目も長編だ。ただし、ジャンルは異世界恋愛だ。



 タイトルは「異世界溺愛浪漫救(ラブロマンス)」


 正直、一番難しかった。

 まあ、今見ると、このタイトルは無いな。と思うレベルには酷いかもな。

 

 難しかったところは、現実世界の恋愛ではないし、異世界の要素を入れなきゃいけなかったから、ファンタジー要素も必要となる。


 まあ、要素って言っても、何パターンかある。



①一緒に冒険をするパターン。

②一緒に冒険はするけど、戦闘がほぼないパターン

③冒険はせずに、ほのぼのと生活しながらのパターン


 まあ、他にもあるが……この辺が王道だろうな。

 


 オレはその中でも、一緒に冒険するパターンにした。

 考える事は多くなるが、元々得意なファンタジーに、少しだけ恋愛描写を挟む方が考えるのが簡単だったからだ。


 まあ、あとは少しだけ描写の表現を複雑に書いたり、お互いの心情ではなく、片方だけの心情を描くことにした。


 それによって、お互いの気持ちを分からせないことで、読者にもどかしい気持ちにさせること。

 そして、ファンタジー要素として、緊張感を持たせたかった。


 世界を救う男が、内心キャピキャピしてる描写ばかりだと、不安になるだろ?


 だから無くした。


 まあ……これは、あったらあったでギャグ路線が使えるから悪くはないんだけどな。


 でも、オレの書きたい物語《ストーリー》には必要なかったからやらなかっただけだ。



 どっちが良くて、悪いなんて無いと思ってる。




 四作品目も長編だ。ジャンルは青春野球ものだ。



 タイトルは「青春の青空バッテリー」だ。


 この作品は、野球経験がないオレからしたらかなり苦労した。


 覚えることが多くて、知らない知識ばかりだったからな。

 まあ、その分スポ根青春ってこんな感じなんだろうか。とか、甲子園球児の気持ちとかも、甲子園を見ていてこうだったんじゃないだろうか。とか、書いてて色々と面白かった。


 まあ、勝ち負けが絡む内容なだけに、感動したり、熱くなったりする描写は気合が入った思い出がある。



 こうしてみると、王道なとこは書いてるもんだな〜


 あとは純粋な恋愛小説とミステリーとかが王道か?

 この辺りも書いていきたいとこだな。


 それか、ネット向けの公募でよくある……

 ワードやテーマが狙い撃ちの作品とかだな。


 この辺は何が来るかは分からないけど、季節とかで大方の予想は出来る。

 だから、事前に書き溜めておくって手もあるからな。


 まあ、今のうちに書けるジャンルは全て書く。

 そして、書きたいジャンルは……より設定を練って、面白い物語《ストーリー》を完成させてやるッ!!!



 待ってろよ!

 絶対にデビューしてみせるからなッ!!



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