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第六十九話『プレマッチフェスタ』


「クラス対抗戦プレマッチフェスタ?」

 異口同音につぶやき、四人がそろって首を傾げると、クリスが鷹揚にうなずいた。

「うむん。対抗戦は知ってるねい?」

「ああ、クラス単位でリンクネットの戦場で戦うんだよな? トーナメント形式で、優勝したクラスには、クラス全員分の学食のサービス券と七つ龍系列で使える電子マネーサービス。それから中間テストのリンクネット科目免除だよな」

 綾香が記憶を探りながら答えていくと、クリスが満足そうにうなずいた。

「うむん。その通りだよん。そういう訳で、二年生はクラス対抗戦に必死なわけだよん。後は一学期末、二学期末、三学期末にもトーナメントがあるねい。これもなかなか魅力的な商品が出るよん。そこまでは良いかなん?」

 クリスの追補に四人がうなずくと、彼女は笑顔で人差し指を立てた。

「けどねい、参加する生徒のみならず、見学する人間にも好評なんだよん。去年も招待客でにぎわったしねい」

「確かに」

 去年見学していたときのにぎわいを思い出し、ひばりがうなずいた。

「で、今年はタイミング良くプレマッチなんてことになったからねい。対抗戦は日数がかかるけど、このプレマッチなら一日で済むからねい。外から一般のお客さんを呼んだらどうかなん? って理事長に言ってみたんだよん♪ そしたら面白そうだって言ってくれてねい♪」


 楽しげなクリスに対し、ひばりがげんなりとなった。

 しかし、綾香は得心したかのようにうなずいた。

「あー。あの理事長ならなあ」

 しみじみ言う綾香に、ひばりがうなずいた。

「そうだよね。なんか突拍子もないことをしそうだよ」

「まあそんな感じで話し合った結果、お祭り感覚でやれば盛り上がるんじゃね? って結論に達してねい♪ 三年の有志を巻き込んでお祭りっぽくしてみました♪」

 得意げに胸を張るクリスに、ひばりと綾香が肩を落とした。

「うちの学園って……」

「ほんと祭り好きだよな……」

 つぶやく声に、しかし、笑うクリス。

「まあ、この学園に通っている以上、三年生は受験がないも同然だしねい」

 そんな言葉にひばりたちは苦笑いした。

 央華学園の大学は、外部受験生以外は学園に通っていた生徒を優先的に受け入れている。ある程度の成績があれば高等部卒業と同時に大学へと繰り上がるのだ。つくづく学園に通っている生徒に有利な学園である。

「んで、おねーさんの親友を通して、三年の有志が協力してくれているだよん♪」

「はあ……」

 楽しげなクリスに、ひばりと綾香と慎吾が息を吐いた。

 それを合図にしたかのように、学園上空をホログラムディスプレイが乱舞し始めた。

「な、なに?」

 驚く暇こそあれ、巨大なディスプレイが学園上空に滞空し、そこにメガネをかけた女性のドアップが映し出された。

『みなさん! 央華学園高等部第二学年クラス対抗戦プレマッチへようこそ!』

 映し出された女性の声が響き、みなが空を仰ぎ見る。

『本日のプレマッチで戦うのは、二年七組と八組の生徒、計十四人!』

 その声に合わせ、プレマッチに参加する生徒の顔が映ったディスプレイが、女性の左右に並んでいく。その中に自分の顔があるのを見つけて、ひばりは悲鳴を上げた。

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