第一二一話『第五試合』
『さて! それではフェスタを再開します!』
場所は再び校庭のステージへ。
レオンハルトが宣言し、観客席から歓声が上がった。
『続いては第五試合! 対戦する選手は……』
少し芝居がかった調子で、レオンハルトが二年七組側のブースを示した。
『二年七組、千葉 惣一君!』
コールに応えて、黒髪をオールバックにした眼鏡の少年がフィールドINした。するとその姿がレオタード状のボディスーツに軽めの胸当て。背中にはブースターザックを背負い。右手にはオープンフィンガーグローブ、左手には籠手とアーチェリーのようなメカニカルボウ。
近未来の弓手とも言うべき出で立ちだ。
落ち着いた様子で眼鏡のブリッジを右の中指で押さえるようにしながら八組のブースへと視線をとばした。
それを知ってか知らずか、レオンハルトは続けた。
『さて、続いては彼に相対する二年八組の生徒は!』
会場のボルテージが上がり、八組のブースから赤みの強い茶髪をツーサイドアップにした少女が前に出てきた。
そのままフィールドINすると、彼女の姿が変化していった。
その肉感的なボディを包むのはボディスーツではなく、白地にピンクのワンポイントが入った体に張り付くようなトップスとボトムスに分かれたビキニタイプのスーツだ。
形の良いふたつの小山は瑞々しい張りを魅せながら、深い渓谷を作りだし、小気味良く切れ上がった臀部のツヤが眩しい。おヘソや鎖骨も艶やかにさらされ、少女というより女を感じさせるプロポーションを扇情的に魅せつける姿だ。
それ以外には、足を包むメカニカルシューズとツーサイドアップを飾る花飾りしか無い。
およそ、戦うにふさわしい姿とは言えない出で立ちである。
その姿を見て、惣一が顔をしかめた。
「……なんて下品な」
「刺激的でしょ♪」
あかりはそう言って笑いながら軽く腰をひねるようにしながら左の腰骨を突き出すようにしてポーズを取り、ウインクした。
腰のくびれと綺麗に弧を描くお尻のラインが美しく強調され、その立ち姿をいっそう魅力的に見せた。
が、惣一は動じる風でもなく鼻を鳴らした。
「……ふざけているんですか?」
「わたしは大まじめダヨ♪」
小馬鹿にしたような惣一に、あかりが両腕で胸を抱えるようにしながら上半身を倒しつつ谷間を強調させながら楽しげに答えた。
観客の男性陣のボルテージが上がりまくりである。が、惣一は冷静なままだった。
「私には真面目にやってるようには見えませんが?」
「見解のそーいって奴ダネ♪」
咎めるような響きを伴った惣一の言葉に、あかりは体を起こし、胸を抱えるようにしていた右腕を立て、その右手を軽く右頬に軽く当てながら、猫のような目を半眼にしつつ惣一を見た。口元に艶然とした笑みを浮かべながら。
そんな二人のやりとりを見計らったかのように、レオンハルトの声が響く。
『それでは、クラス対抗戦プレマッチ第五試合、始めっ!!』




