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転生した私はバイプレイヤーで満足です  作者: 乙 麻実
バイプレーヤーが巻き込まれてしまっています
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あの世とこの世の中心

習慣は恐い。秀鈴はそのトイレのような扉を開ける前に無意識に2回ノックしていた。


「 入りますよ 」


取っ手を下げてから引っ張ると何の抵抗もなくその扉は開かれた。白く靄のようなものが掛かっていて長を見通せない感じだが危険な様子はないため、一度サイラスの顔を見て頷くような仕草を確認してから室内に歩み入る。


「 サイラス様も? あれ? 」


サイラスに一緒に中に入るか聞こうと振り返った時には入ってきた扉は閉じられていた。入る前に見ていたあのトイレのような扉がこちらから見れば向かって右側に取っ手がついている感じである。扉が消えなかったことにホッとしつつ、もう一度部屋の中に向きなるとさっきの靄はすっかりなくなってクリアになっていいた。


「 言った通り、私だけ入れるってことか? 」


独り言になるがそうでもしていないと恐怖に飲み込まれる。

部屋の中は10畳ほどの広さに本棚やテーブル・椅子が置かれていた。城の中とも大聖堂の中とも思えない古い書斎のような小部屋になっている。

聖女にしか入れないと言われたから、中に入ったら祭壇みたいなものがあって女神像が祭られているような部屋だと思っていた。肩透かしなような地味な部屋だ。


「 ここで何をすればいいのか・・・ 」


部屋をぐるりと囲むように本棚があり、テーブルの上には何冊かの本や紙が所狭しと置かれている。洋式なこの国の雰囲気だど言語は英語?フランス語?いやドイツ語か?


「 まずい・・・日本語しか読めないし 」


散乱している紙を手に取ると羽根ペンで書かれたと思われる文字が書いてある。


「 終わったな 」


この文字、山東教国のものなのかそれとも日本以外の言語なのかそれすら解読できないから困る。この世にスマホが存在するなら翻訳ソフトを起動するのにと拗ねる。

それでも何かしら収穫がなければこの部屋を出た後何を言われるか想像もつかないし、下手をすれば牢獄もしくは処刑もあり得る。焦りながら本を手に取る中は文字が書かれているがこれも理解できない言語。


「 次 」


次の本をてにすると初めのページは白紙、次のページをめくると


『 私はどうも異世界に来てしまったようだ 』


それだけ書かれてる。


「 日本語だ 懐かしい・・・じゃなくて、私以外にもここに来ちゃった人がいるってこと? 」


ページを捲っていくと日記なのか日にちは書いていないがその人が何を見聞きしてどう感じたか断片的に書いてある。


サイラスもらしいことを言っていたが、代々聖女になる人は異世界・・・秀鈴の元いた現代から来た人だったようだ。字体を見るとページによりかなり違う。だから、これは1人の人物が書いた日記ではなく秀鈴のように聖女扱いされた複数の日本人が書いている寄せ書きみたいだ。


秀鈴と違っているのは彼女たちは皆始めからこの山東教国へたどり着いているということ。そして初めから聖女として崇められこの国で生涯を終えているという点だ。


書き込まれた内容の中には秀鈴と同じように『元の世界に帰るためには死しかないのか?』といった内容もある。崇められはしていたが彼女たちが幸せだったかは・・・


『私たちは故意にこの世界に引きずり込まれたのかもしれない』

『何かの儀式があるらしい』

『呪われている』


明るい内容も多少はあるもののどちらかと言えば負の要素が多く書き込まれている。


「 私にこれを見せてどうしろっていうのよ 」


サイラスはこれを見せて秀鈴が実は山東教国の聖女としてこの世界に来るはずだったということを気が付かせるつもりなのかもしれない。


「 冗談じゃないわよ 」


秀鈴だって、この世界に来て戸惑ったし怖い思いも何度もした経験もある。でも、秦陽国には守らなければならない凌雪妃や喧嘩ばかりだけど仲良くしてくれる杜 光偉に、なんやかんやいいながら面倒をみてくれる宋先生、治薬院の亮達 いろんな人たちが自分にはいるんだと思うと涙が出てきた。


「 どうしたらいい? 」


絶望する秀鈴はテーブルに両手をついて唸る様に独り言ちる。


「 ヒントほしい? 」

「 そりゃあもち・・・ろ・・ん? 」


1人しかいない空間なのに誰かと会話していた。秀鈴は辺りを見渡すが扉は開いていないし室内には誰もいない。


「 いるの?いらないの?ヒント 」


せっかちな声が答えを迫る。人をおちょくるようなふざけた様なものの言い方だ。


「 い・いります 」


誰でもいいこの状況を何とかしないと無事に解放されないのだから。


「 素直でよろしい。じゃあ、最大ヒントいきまーす。

  この国今、やばい状況になっているよ

  それを解決できれば‥‥

  あ‥時間切れみたい バイバイ・・・」


無線が妨害電波に切断されたみたいに助言の声が消えた。


「 ちょっと、まって。待ってってば~ 私はどうすればいいのよ~ 」




ずいぶんと長く書き辞めていたお話を急に書きたくなって更新してきました。

今後も更新できるどうかは未定ですが・・・ありがとうございました

読まれることはほぼないとは思いますが完結したいさせたい気持ちはちょっと出てきました

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