1話目 ほんと奇妙な邂逅
漆黒の空間
そこは宇宙のように上も下もない空間
そこに浮かび上がる少女のシルエット。
突如、どこからか声が聞こえた。
「変更はございませんか?」
「ええと、よくわかんないですが、たぶんこれで大丈夫です!」
そう言いながら、少女の影はきょろきょろと、自分の姿を見ている。
「かしこまりました。それでは、私から一つ加護を授けましょう。ー純白の白魔導師様。良い旅をー」
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視界が開ける
朝露が落ち、太陽が昇り始める時刻
魔法都市ガザニアに1人の少女が降り立った。
「ん〜!気持ちいいなぁ!なんだか久しぶりに外に出た気がする!」
両手を空に向かって伸ばし、朝の空気を吸い込んで吐き出す。
街はまだ静かで、遠くで朝の支度の声が聞こえる。
少女のいる場所は、街の中心から少し外れたところで、近くには教会や魔術ギルドが立ち並ぶ区間だった。
「えっと、まず何をすればいいのかな…」
そう言って少女は肩かけのかばんを漁り、1冊の本を取り出した。
見た目は赤い装丁の本で、辞書のような大きさだがあまり重さは感じない。
すると、わずかに動いたような感触が伝わる。
「うん?」
「ようこそ、ミレニアムストーリアへ。旅人の皆様のガイドを務めます。ブック・2と申します。」
「本が喋った!?文字の意味!!?」
驚きつつも本を開けようと表紙に手をかける。
「やめてください、恥ずかしいです」
本は、言うなりむくむくと手足が生え、両手で表紙をかかえるようにして防御の体制を取り始めた。
「えぇ…文字の意味…」
少女は落胆したが、気を持ち直して
「私はラフィーネ。ブック・2…ブニさんはガイドブックということでいいのかなぁ?」
タイトルにguidebookとかかれているため、このしゃべる本が不審なものではなさそうだった。
「いかにも!よくわかりましたね!なんでも聞いてください。ーやっと仕事が与えられた。神に感謝します。」
最後の言葉はぼそぼそと聞き取れなかった。
ラフィーネはうーんと考えたのち、ブック・2を両手で掴み、尋ねる。
「それじゃあ、まずは何をするにもお金だよね!お金を稼ぐにはどうしたらいい?」
「堅実ですね、ラフィーネ様。まずは、街の外へ向かいましょう。今現在ですと、モンスターの素材を売って儲けるのが良いでしょう。」
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